Fumitoshi Goto

米国の老舗デパート「ボントン・ストアズ」が企業清算、全店閉鎖へ

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在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■破綻した名門デパートメントストアのボントン・ストアズが再建を諦め、企業清算を行う。ボントンはカーソンズ(CARSON'S)やユンカーズ(YOUNKERS)、エルダー・ビーマン(ELDER-BEERMAN)などの店名で24州に250店以上のデパートメントストアを展開しているが、8月31日までに全店を閉鎖する予定。企業清算により2万人以上のスタッフがが職を失うことになる。

中西部から北東部などリージョナルショッピングセンターの核テナントとして出店するボントンは2月4日、連邦破産法第11条の適用を申請し倒産した。

直近の売上高(2016年度)は26億ドルと前年比3.7%の減少だった。売上高の減少は2013年度から続いていた。2011年度から6年間も赤字にも陥っていた。昨年の年末商戦となる11月~12月期では、既存店・売上高前年同期比が2.9%の減少だった。前期(第3四半期)も6.6%の減少。既存店ベースも2014年第1四半期(2月~4月期)から12四半期連続して減少となっていた。

ペンシルベニア州ヨークとウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を置くボントンは1898年の創業。

営業継続を断念したトイザラスは現在、全店で閉店セールを行なっている。すでに一部の店舗は閉店しており、4月21日をもってトイザラスのギフトカードは使用不可となる。店舗閉鎖はトイザラスやボントンだけではない。多くのチェーンストアが破綻に追い込まれており、今後も店舗スクラップが続くと見られている。

ティーン向けのアクセサリー雑貨チェーンのクレアーズは3月、破綻した。大手モールなど99%に出店しているクレアーズは92店を閉鎖する計画を発表しているが、モール集客数の伸び悩みで再建は厳しくさらに閉店を追加する予想だ。

シューズチェーンで200店以上を展開するウォーキング・カンパニーも3月に倒産した。再建に伴う閉店などは明らかにしていないが、一部にモールからの撤退は避けられない。

モールに展開する婦人靴チェーンのナインウエストは4月6日、ニューヨーク州の破産裁判所に連邦破産法第11条の適用を申請し破綻した。すでに多くの店舗を閉鎖しているナインウエストは所有するブランド売却に、追加閉鎖の可能性が高い。

ウィンディキシーなど600店以上のスーパーを展開するサウスイースタン・グローサーズや北東部に約170店を展開するトップス・マーケットも破綻し、それぞれ一部の店舗閉鎖を発表している。

不動産サービス会社のクッシュマン&ウェイクフィールドは、アメリカ国内の今年の閉店数が12,000店以上に上るとの見方を示している。消費構造の変化により50社ほどのチェーンストアが倒産や企業清算に追い込まれ、約9,000店が閉鎖となった昨年以上となるとの予想だ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾンエフェクトなど競合による影響が大きいものの、こういった潰れる企業の多くが潰れるべくして潰れています。消費者の買い物の仕方が変化している「地殻変動」では、表面的に売り場に手を加えるだけではほとんど意味はありません。先ごろ、アマゾンCEOジェフ・ベゾス氏は、株主あての書簡で、プライム会員数が世界全体で1億人を超えたことを明らかにしました。アメリカ国内のプライム会員は、調査会社やアナリストなどの試算で4,000万世帯~6,000万世帯の普及です。今後も会員特典を増やしながらプライム会員数も増えますから、さらなる地殻変動が起きます。つまり年会費99ドルの元を取るためにプライム会員が、実店舗をスキップしてアマゾンでより買い物をすることになるのです。アメリカより5年~10年遅れている日本でも将来、同じことが起きます。アマゾンは研究開発に年間2.4兆円を投じているのです。買い物の仕方が便利にならないわけがありません。
同じ轍を踏まないためにも、プライム会員1億人、研究開発費2.4兆円の意味を考えなければなりません。

18年4月11日 - 【アマゾン】、研究開発2.4兆円で世界トップ!人の行く裏に道あり花の山で逆張り姿勢?

後藤文俊

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