Fumitoshi Goto

コールズがアマゾンの返品カウンター増設

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■デパートメントストアのコールズはアマゾンで購入した商品の返品専用カウンターをミルウォーキー地区の店舗でも増設する。アマゾンに返品するお客の集客で、店舗売上を伸ばす。

コールズは昨年末、アマゾンと提携しロサンゼルスやシカゴの店舗にリターン・デスクと「アマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンス(Amazon Smart Home Experience)」を開設した。イリノイ州バックタウン地区などシカゴ郊外のコールズ6ヵ所と、カリフォルニア州トーレンスなどロサンゼルス郊外のコールズ4ヵ所にあるアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスでは30坪前後の広さでアマゾン専用の売場を展開。

スマートスピーカーの「アマゾン・エコー(Amazon Echo)」などエコー・ファミリーにファイアーTV、ファイアータブレット、キンドル電子書籍リーダー、アクセサリーなどアマゾンのサービス関連商品を販売している。アマゾンのスタッフも常駐し、製品説明やデモンストレーションなども行っている。なおアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスは、ショッピングセンターでエコーなどを展示販売しているアマゾン・ポップアップストア(Amazon Pop-Up)に準じた店舗展開となっている。

コールズの82店舗にあるリターンデスクは専用スタッフが常駐し、返品を受け取るのみのサービスデスクとなる。受け取った直後、その場での検品は行っていない。利用者には返品確認書が渡され、コールズの25%オフのクーポン(7日間有効)も進呈する。

コールズはウィスコンシン州ミルウォーキー地区にある21店舗にリターンデスクを導入する。これによりロサンゼルス、シカゴ、ミルウォーキーにあるコールズでは100ヵ所以上にアマゾン専用リターンデスクが展開することになる。

アマゾンの返品の手順はアカウントにある「購入履歴(Your Orders)」の該当商品を選び、「返品する(Return Items)」を選択する。次の画面にあるプルダウンメニューの返品理由「必要なくなった(No longer needed)」「他で安い価格を見つけた(Better price available)」「欠陥品(Item defective or doesn't work)」に、アマゾン・ギフトカードもしくはクレジットカードなどの返金方法を選択する。続く返品方法の画面では「コールズ・ドロップ」を選択し、宛先ラベルをプリントアウトする。送られてきた段ボールに商品を入れて梱包し、宛先ラベルを貼ってコールズのアマゾン返品デスクに持っていく。

なお調査会社ゴードン・ハスケット・リサーチ・アドバイザーは5月、リターンデスクやアマゾン・スマート・ホーム・エクスペリエンスがあるシカゴのコールズでは客数が増加したと発表した。リターンデスクなどがある店舗はそうでない店舗に比べて8.5%の客数が多いとしている。返品でコールズに行った56%は新規客もしくは久しくコールズに行っていなかった客だった。

トップ画像:コールズ内にあるアマゾン返品デスク。返品を受け取るのみで、その場での検品は行っていない。利用者に返品確認書を渡し、コールズの25%オフのクーポン(7日間有効)を進呈する。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。良いか、悪いかは別にしてアメリカでは商品が気に入らなければ即、返品です。使い倒した、消費した商品でも返品期間内であればガンガン返品します。とりあえず買って気に入らなければ返品という消費者マインドです。アメリカに進出する日本の小売店にとって受け入れがたいのがこの商慣習です。返品に対して厳しくすると逆にアメリカでは受け入れられません。米国進出を考えているクライアントにはその現実をウォルマートやターゲットの店舗視察で見てもらっています。カスタマーサービスに行けば、返品行列を確認することができます。最近ではアマゾンのピックアップ拠点が返品状況を観察するのに良い事例となっています。シアトルに2ヵ所あるアマゾンフレッシュ・ピックアップやキャンパス内等に展開するピックアップ拠点に行くと、いかに返品する客が多いのかが分かります。ネットで購入するとリアル店で購入するより、3~4倍も返品が多くなります。

⇒アマゾン購入での返品が、リアル店以上にきわめて多いためピックアップ拠点で返品する利用者を確認しやすくなるのです。UCLA近くのピックアップ拠点では時間帯によってピックアップするお客より、返品しに来る人のほうが多いこともあります。学生が多くすむアパートも近くにありますから利用者が少なくないのです。後藤もよく返品します。先日はプライムデーで100ドルで購入したエコールックを返品しました。その前はニンテンドーのゲーム機を返品です。返品場所は近所のコールズ。返品に行列ができることも珍しくない場所です。コールズの返品デスクで梱包した品を渡すだけです。で、1~2時間で返金完了の通知を受け取ります。コールズに行くと、後藤あH同じSC内にあるスプラウツ・ファーマーズ・マーケットや近くのラルフスにも視察等で行くため、途中で返品通知を受け取るのです。カジュアルで便利だからコールズに来る客を爆発的に増やしているのでしょう。「返品ついで」のおこぼれ効果で、コールズは潤っています。
当初はおこぼれ客でコールズの売上が伸びるのか?と疑問視されていましたが(分母がとてつもなく大きい分)実際に効果があったということです。それでもモヤモヤ感は残りますが...

後藤文俊

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