Fumitoshi Goto

買い物代行のインスタカート、クローガーとの提携を拡大

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートは30日、クローガーとの提携を拡大したことを発表した。全米最大のスーパーマーケットチェーンとのパートナーシップ拡大で、インスタカートの利用が米国全世帯の70%が利用できるようになる。

インスタカートは昨年11月にクローガーと一部店舗での提携を行い、南カリフォルニアに展開するクローガー傘下のラルフスで宅配サービスのテストを開始した。翌月にはワシントン州ピュージェットサウンドやオレゴン州ポートランドのQFCでも始められた。今年3月にはサービス対象店を一機に拡大し、45ヵ所のマーケットにあるクローガーやクローガー傘下のスーパーマーケット872店舗で宅配を開始した。

今回発表されたクローガーとの提携拡大で75ヵ所のマーケットでインスタカートが使えるようになり、クローガー系列の食品スーパー1,600店以上で最短1時間の宅配利用が可能となる。

サンフランシスコで2012年に創業したインスタカートはクローガーだけでなく、アルバートソンズ、コストコ、アホールド、パブリクス、HEBなど北米で展開する大手食品スーパー8社と契約、ウェグマンズやプライスチョッパーなど中堅食品スーパーとの提携も増え中小の食品スーパー300社以上と契約を結んでいる。

2014年9月から提携していたホールフーズとは関係を打ち切る一方で、プライムナウとの契約を解消したスプラウツ・ファーマーズ・マーケットとインスタカートは提携を開始。インスタカートは現在、北米市場の300ヵ所以上の地域で営業し、宅配サービスが成熟した地域では食品マーケットシェア10%に迫ろうとしている。

インスタカートの利用の仕方は主にインスタカート・アプリからの注文になる。スマートフォンにアプリをダウンロード後、ホーム画面からジップコード(郵便番号)を入力し、その地域で提携しているスーパーなどを表示させる。

店の表示では「全店(All)」にクーポン数の多い「最大節約店(Biggest Savings)」、アルコールを扱う「アルコール(Alcohol)」「ドラッグストア(Drugstores)」「食品店(Groceries)」「ペット用品(Pet Supplies)」のカテゴリーから店を選択することも可能だ。

注意が必要なのは、店によって宅配営業時間が異なる点だ。朝8時~夜10時のように宅配営業時間が長い店もあれば、午前11時~午後8時のコストコのように比較的短い時間の店もあるのだ。時間によっては確認が必要なのだ。利用するお店を決め、宅配時間(2時間以降もしくは1時間以内)を選択した後はショッピングカートに商品を入れていく商品購入となる。

青果や精肉、デリなどの商品カテゴリーから選べるほか、クーポン対象の商品群、プライベートブランド群、牛乳や卵など人気商品群からも選択できるようになっている。購入画面では商品、宅配希望時間、住所などを確認し、ドライバーチップ(2ドル~)を選び、画面下になる「アップルペイ」ボタンをタップして決済を完了する。

インスタカートの手数料は注文ごとに宅配手数料を払う場合、2時間の宅配が5.99ドル(35ドル以上)、1時間宅配が7.99ドル(35ドル以上)。年会費149ドル(月額は14.99ドル)を払ってインスタカート・エクスプレス会員になると手数料は無料となる。初回は手数料が無料となるがドライバーチップは支払う必要がある。

手数料がかかるものの1時間~2時間程度で宅配されるのは主婦にとってありがたいサービスだ。乳幼児を連れてスーパーに行くことを考えれば宅配サービスの利用は便利であり、高齢者にとっても利便性は高い。

インスタカートの創業者でCEOのアポルボ・メタ氏は、アマゾンによるホールフーズの買収が発表された途端、「全米中の大手食品スーパーから連絡がきた」と胸を張っていた。スーパーマーケット業界におけるアマゾンのプレゼンスがかえってインスタカートを成長させているということなのだ。

トップ画像:インスタカートの女性ドライバー。宅配サービスを実際に利用してみることで(コンサルタントの視点に加え)生活者としての体験から新たな洞察を得ることができた。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤は流通コンサルタントであり、現地(在米)の生活者でもあります。幸か不幸か、独身でもあるので生鮮品など毎日の買い物は自分で行います。最近、個人的にも頻繁に利用するのがインスタカートもしくはプライムナウの食品宅配サービスです。リサーチという意味もありますが、宅配サービスを実際に利用してみることで(コンサルタントの視点に加え)生活者としての体験から新たな洞察を得ることができるのです。先日もインスタカートを通じてスプラウツ・ファーマーズ・マーケットから生鮮品・冷凍品など13品目をデリバリーしてもらいました。スプラウツへ出かけると1時間以上の時間がかかります。コンサルティング・セミナーやスカイプ・コンサルティング、執筆などに時間を取りたいので(視察以外の)買い物はパスすることが多いのです。で、午後3時前にオーダーし、到着したのが3時45分頃。2時間宅配(手数料5.99ドル)で、1時間ちょいで宅配されたのです。

⇒渡された紙袋を持つ冷凍食品もあり、結構な重さになっていました。一人暮らしでも、そうですから、4人以上の家族になると相当な重量になります。利用者が女性や年配者ならキッチンまで持ってきてもらうことも可能です。先日のインスタカートでは、宅配ドライバーが中年の女性でした。ドライバーを女性にリクエストすれば、若い女性の利用も安心です。宅配手数料がかかるものの時間や労力の節約を考えると、頻繁とは言わないまでも主婦はたまに利用したいと思うはず。特に妊婦さんや小さい子供がいる家庭、高齢者にとってスーパーの買い物の選択肢に宅配があるのは大吉です(笑)。個人的にも助かるので、今後もインスタカートを利用したいと思っています。ニューヨークなど長期となる出張では移動でヘトヘトになることがあります。疲れていると外食に出かけるのも億劫に感じます。ソファに寝そべってアプリから生鮮品やレディ・ツー・イート等を注文し1時間程度でドアの前まで持ってきて来れるのは本当に助かります。
後藤は身をもって(笑い)インスタカートが拡大する理由がわかります。

後藤文俊

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