Fumitoshi Goto

スマホからの売上は29億ドル、ブラックフライデーの買い物はスマートフォンが主流に

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ブラックフライデーのセールではスマートフォンをつかって買い物する人が急増している。

アドビ・アナリティクスのデータによると、感謝祭日となった28日木曜日のオンライン売上高は前年同期から14.5%増加し42億ドル(約4,600億円)と過去最高となった。

翌日29日のブラックフライデーではオンライン売上高は同19.4%増となる74億ドル(約8,000億円)となり、こちらも過去の記録を更新した。

特筆すべき点はスマートフォン経由の売上が増大したことだ。感謝祭日のオンライン売上でスマートフォン経由の売上は前年から14.5%の増加となった。

ブラックフライデーではスマートフォンからの売上は29億ドルとなり、オンライン売上全体の39%を占めた。ブラックフライデーではスマートフォン経由の売上が前年から21%増加したのだ。

ネット上の交通量を意味するオンライン・トラフィックではブラックフライデーで61%がスマートフォンからとなり、前年から15.8%の増加となった。

より多くの人が買い物することで消費者はより高額な商品を買うようになっており、アドビではブラックフライデーの平均注文額は168ドル(約1.8万円)としている。これは昨年のブラックフライデーより5.9%の増加で過去最高となっている。

ブラックフライデーでは年間売上が10億ドル(約1,100億円)を超えるEコマース大手は、中小よりも好調となったと指摘している。

大手のほうがスマートフォン経由の売上が高く、スマートフォン・ブラウザでのコンバージョンレート(買い物率)は66%だった。

また、中小ECの売上が27%の増加に対して、チェーンストアを含む大手ECの売上は62%の増加となった。

大手ECが中小のECより有利になったのは、大手の方が品ぞろえが豊富で人気商品などを大幅にディスカウントしていることが挙げられるのだ。

大手は豊富な資金力でロスリーダーなどを使って利用者を誘引できることや、それほどディスカウントされていない商品も買われていることが理由となる。

その他の理由としては大手がより柔軟な配送オプションを提供していることもあるだろう。

カーブサイド・ピックアップとも言われるクリック&コレクトやボピスとなるネットで購入して店でピックアップが43%も増加したのだ。

別の調査でもブラックフライデーでのスマートフォン利用の増加は指摘されている。セールスフォースの分析ではブラックフライデーのオンライン売上高は72億ドル(約7,800億円)だった。

スマートフォンなどモバイル経由でのオンライン・トラフィックはオンライン全体の74%でオンライン注文は60%となっているのだ。

NPDでの調査でもスマートフォンを利用して買い物するとした人は25%となっており、2年前の19%から6ポイント増加している。

スマートフォンを使った買い物は今後、更に拡大しながら消費行動を大きく変えてしまうことになるのだ。

トップ画像:ウォルマート・ピックアップタワーで商品をピックアップする当社IT&オムニチャネル・ワークショップの参加者。ネットで注文し店内でピックアップするボピスが急増する理由がIT体験から腹落ちするのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、チキン・サンドウイッチチェーンのチックフィレでIT&オムニチャネル・ワークショップを行いました。店に行き参加者を座らせた後、そこからモバイルオーダーするのです。チックフィレのダイン・イン・モバイル・オーダリング(Dine-in Mobile Ordering)ではモバイル注文したメニューを指定したテーブルに運んでくれるのです。レジ待ち行列に並ぶ必要はなく、座って待っていればいいだけです。「これは日本にも普及してもらいたいサービス」とした参加者から「こんなに便利な機能があるのに、なぜ多くのお客はいまだにレジ待ちして行列をつくっているのですか?」という質問がありました。答えはシンプルに「知らない」からです。英語のことわざにある「Old habits die hard(長年の習慣は改まらない)」も背景にあります。コンサルティング・セミナーでよく話すのですが、旧態依然とした視察を行っている流通コンサルタントや協会・団体です。
⇒スマートフォンを使った買い物が拡大していることをシンプルに知らないから、相変わらずの売り場めぐりみたいな視察を行ってしまうのです。年配者である彼らは日本でもスマートフォンを使えない上に現地で事前に「スマホでどんな買い物ができるか」等、調査することもありません。さらに言えばそんなスマホ音痴な先生?に米国流通視察の講師に抜擢する「Old habits die hard」な流通業もあります。普段はスマートフォンを使いこなす若い参加者も、世界最先端でIT武装した流通現場でスマホを使わないのです。スマートフォンがゲームチェンジャーとなりデジタルトランスフォーメーションが起きている流通現場で(情報弱者な)情弱先生は料理大会を行っています。チェーンストアにとってスマートフォン・アプリ戦略がいかに重要であるかはブラックフライデーのデータを見なくても理解できます。店長インタビューで店の客数や客単価を聞けてありがたがるより、変化の萌芽となるイノベーションを消費者目線で体験すべきです。
なぜここまで厳しく書くのか?当ブログは米国流通関連の検索結果で上位にランクします。当ブログの記事を読む人と読まない人を区別したいからです。ビジネスの基礎となる「情報感度」が低い人を意図的に避けるのも当社のマーケティング戦略です。

後藤文俊

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