三木谷浩史代表取締役会長兼社長
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楽天市場の新施策"送料無料"から"送料込み"に名称変更、三木谷社長「絶対導入」姿勢崩さず

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 楽天が、2019年度通期(2019年1月1日~12月31日)の決算説明会を二子玉川の楽天クリムゾンハウスで開催した。三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、出店者サイドから強い反発を受け、公正取引委員会の立入検査に発展したことで話題となっている「楽天市場」の新施策「送料無料ライン」についても言及。これまで「共通の送料無料ライン施策」と称していたが、施策内容とより合致しているという観点から「共通の送料込みライン施策」に名称を変更した。導入日を3月18日から変更しないことを強調し、施策導入によって退店した店舗と、今後検討している店舗に対するサポートを発表した。

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 楽天市場ではこれまで出店者が送料を設定できたため、商品の価格自体が安くても高額な送料によって多店舗よりも合計金額が高くなる事例が起こっていたといい、実際にカスタマーレビューでも指摘を受けていたという。これを受けて楽天は、わかりやすい送料設定によりカスタマーの満足度向上や新規顧客の獲得を目指すため、楽天市場の全店舗共通で総額3,980円以上の注文時に送料にする送料無料ラインの導入を決定した。

 しかし、送料は出店者サイドの負担になり、コスト負担が重くなることや施策の導入が強制的である点などから、出店者サイドから強い反発を受けていた。任意団体「楽天ユニオン」は1月22日に送料無料化に反対する1,700人超の署名とともに、公正取引委員会に対して調査を要求。楽天は今月10日、独占禁止法第19条(同法第2条第9項5号)違反の疑いがあるとして、公正取引委員会から立入検査を受けた

 施策の名称変更について三木谷社長は、「送料が無料になることよりも、一定価格以上の購入で合計金額が送料込み表記になることの方がカスタマーの購買体験にとって重要。我々はあくまでも市場全体の活性化を促し、出店店舗のみなさんと成長していくという気持ちでいる」と説明した。楽天市場では元々販売価格の設定については制限を設けていなかったが、出店者のコスト削減案として、送料を差し引いても利益が出るような価格設定を促しているという。施策導入の決定によって退店した店舗や導入前に退店する店舗に対しては、他で出店しているECモールの案内を楽天市場のサイト内に表示するなどで支援し、楽天市場出店料の払い戻しといった経済的なサポートも検討していることを発表した。三木谷社長は「共通の送料込みの施策無くして楽天市場の成長は無い」と強調。既に施策の導入に向けて準備を進めている店舗もあるため、今後導入日程を変更することは無いと話した。

 楽天の2019年度通期決算は、売上高が1兆2,639億円3,200万円(前年同期比14.7%増)だったが、物流や通信関連の投資がかさみ営業利益は727億4,500万円(同57.3%減)、最終損益は318億8,800万円の赤字(前期は1,422億8,200万円の黒字)で8年ぶりに最終赤字となった。

 なお、楽天はファッション関連事業の強化を進めており、昨年8月に東京ファッションウィークの冠スポンサーに就任。同年10月には新構想「Rakuten Fashion」を発表し、ファッション通販サイト「楽天ブランドアベニュー(Rakuten BRAND AVENUE)」をRakuten Fashionに名称を変更したほか、コーディネート提案やブランド紹介といったコンテンツ拡充を促進してきた。今後は、冠スポンサーになってから2度目を迎える東京ファッションウィーク「Rakuten Fashion Week TOKYO 2020 A/W」と連動したサイトコンテンツの運用を予定しているという。

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