Fumitoshi Goto

「最も働きがいのあるベスト企業100」2020年版が発表

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■経済誌のフォーチュン誌は18日、今年で23回目となる「最も働きがいのあるベスト企業100(100 Best Companies To Work For)」を発表した。

同ランキングは、フォーチュン誌と働き方に関する研究機関「Great Place to Work Institute」が連携し、米国企業(従業員数1,000人以上で創業7年以上)の従業員を対象にした仕事に対する満足度、給与、福利厚生制度のアンケートの他、今年から「価値(Values)」や「イノベーション(Innovation)」「成長性(Financial Growth)」「リーダーシップ(Leadership Effectiveness)」「人材能力の最大化(Maximizing Human Potential)」「信頼(Trust)」などの要素を加味して、企業を格付けしている。

一昨年からアップデートされた基準により今年のランキングも一部で大きな変動が起こっている。

 小売業界でトップになったのはスーパーマーケットのウェグマンズ。ウェグマンズは3年前、「最も働きがいのあるベスト企業100社」に20年間連続して選ばれた企業に贈られる「働きがいのあるレジェンド企業(Great Place to Work Legends)」となった。

ニューヨークを中心に7州に101店舗を展開するウェグマンズは前年の3位から変わらない順位でホワイト企業の地位を不動にしている。ウェグマンズは毎年、従業員研修に5,000万ドル(約53億円)を投資しており、従業員の学費も負担する数少ないスーパーとしても知られている。

ウェグマンズと同様、労働力の割合が大きい労働集約型サービス産業である食品スーパーのパブリクスは今年、39位と昨年の12位から順位をおとした。パブリクスも学費負担から従業員株式購入制度、さらには英語を母国語としていない従業員が第二言語として英語を学ぶESL授業も提供している。一方でパブリクスはエイジダイバーシティ(年齢の多様性)で卓越しており、4人に一人が50歳以上であり、90歳以上のスタッフも少なくない(昨年のデータより)。

食品スーパーでは15店舗展開と小規模ながらもこれまで上位につけていたナゲットマーケットは今年は79位となった。北カリフォルニアで展開するナゲットマーケットは家族経営であり、創業から94年間に一度もレイオフを行っていないと自負している。

残念な結果となっている小売企業はコンテナストア。コンテナストアは3年前の30位から一昨年は93位と落ち込み、昨年から圏外となってしまった。コンテナストアは一昨年まで19年間連続して選出されており、昨年が100位以内ならレジェント企業となっていた。

また、一昨年55位だったビルトア・ア・ベア・ワークショップや同じく一昨年88位だったノードストロームも昨年から漏れている。3年前まで常連だったホールフーズ・マーケットやクイックトリップ、イケアは今年も入っていない。

従業員幸福度を世界トップレベルに引き上げた靴のオンラインストアのザッポスは今年も選ばれなかった。ザッポスは2011年に6位、2012年に11位、2013年は31位、2014年は38位、2015年は86位となり2016年以降はランク外となっている。

ザッポスは2014年、組織全体に権威と意思決定を公平に広げる「ホラクラシー(Holacracy)」に移行した。従業員が働きやすくするため階層構造や上下関係を失くしたものの、なじめないことを理由に皮肉にも従業員満足度が下がっているのだ。

 その他、ランキングに選ばれた小売企業にはカーマックス(20位)やREI(60位)、シーツ(80位)、カスタムメイド・アパレル販売のカスタム・インク(92位)がある。

<2020年トップ10企業>
1 ヒルトン(Hilton)
2 アルティメイトソフトウェア(Ultimate Software)
3 ウェッグマンズ(Wegmans Food Market)
4 シスコ(Cisco)
5 ワークデー(Workday)
6 セールスフォース(Salesforce)
7 エドワードジョーンズ(Edward Jones)
8 ストライカー(Stryker)
9 アメリカン・エクスプレス(American Express)
10 キンプトン・ホテル&レストラン(Kimpton Hotels & Restaurants)

<小売企業のランキング>(カッコ内は前年順位)
3 ウェグマンズ(3)
20 カーマックス(33)
39 パブリクス(12)
60 REI(46)
79 ナゲット・マーケット(81)
80 シーツ(85)
92 カスタム・インク(86)

トップ画像:「最も働きがいのあるベスト企業100社(100 Best Companies To Work For)」に20年連続して入ったレジェンド企業のウェグマンズ。

2020年のランキング

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ニューヨークでコンサルティングを行う場合、最近はヒルトンやヒルトン系列のホテルを利用する機会が増えています。他のマンハッタンにあるホテルと比べると割高となりますが、トラブルが少なく、トラブルの対処も素早く、接客がいいことがヒルトンを手配する理由です。フロントでのチェックイン前に同社の専用アプリを介してホテル客室を自ら選んでチェックイン可能で、スマートロックで客室の鍵を解錠できることもヒルトンを選んでいる理由ですね。デジタルキーとなった部屋のカギは本当に便利。デジタルキーではドアの3~4メートル手前から解錠でき、いくつかあるポケットからカードキーを探す必要がありません。ヒルトンはフォーチュン誌の「最も働きがいのあるベスト企業100(100 Best Companies To Work For)」で2年連続1位に選ばれました。ウェグマンズと同様に体験価値はプライスレスです。当社のクライアントはホテルも価格で妥協せず、投資として考えています。
 長いデフレで価格を下げることが正解だと勘違いしている日本人が多いようですが、アメリカではいかにして価値を上げるかです。

後藤文俊

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