Fumitoshi Goto

新型コロナウイルスの影響で意外な商品の売り上げが急増

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■日本でも新型コロナウイルス感染拡大に伴い東京など7都府県に1ヶ月程度の緊急事態宣言をすることになった。

緊急事態宣言が出されると、対象地域の都道府県知事は住民に対し生活の維持に必要な場合を除いて、外出の自粛をはじめ感染の防止に必要な協力を要請できるようになる。

米国ほどの強制力はないもののショッピングセンターなど人が集まる施設の使用制限など要請や指示を行えるようになる。一方、食品スーパーなどは原則として営業を続けることになる。

アメリカは先月13日、感染拡大に対処する国家非常事態宣言に踏み切っている。

トイレットペーパーは今も品薄状態にあるものの一部の消耗品には売れなくなったものもある。パスタやシリアルなど備蓄できる食料品は需要増でよく売れながらも意外な食品がバカ売れしていたりする。

野菜や果物でも緊急事態では売れ筋に偏りがでていることが調査会社にニールセンのレポートで明らかになった。

ニールセンによると3月15日(日曜日)~21日(土曜日)の週でトイレットペーパー売上が前年同期比に比べて123.5%の増加だった。

ペーパータオルは同127.4%増、エアゾール消毒剤は同264.1%増、多目的クリーナーは同182%増、ハンドサニタイザーは同192.8%増、バス&シャワーソープは同172.8%増だった。

2倍以上の売れ行きとなったトイレットペーパーに4倍近くもエアゾール消毒剤商品が売れたことになる。

翌週となる3月22日(日)~3月28日(土)の週ではトイレットペーパー売上は前年同期比で47.5%増、ペーパータオルが同36.2%増、エアゾール消毒剤は同148.3%増、多目的クリーナーが同84.6%増、ハンドサニタイザーは同63.4%増、バス&シャワーソープが同69.6%増となった。

エアゾール消毒剤は2倍以上の売れ行きを維持しているもののペーパータオルなどは品薄により勢いが落ちているようだ。

国家非常事態宣言後に外出禁止命令を出す州が増えたことで売れなくなった商品がある。

カミソリの刃は3月15日からの1週間で前年同期比5.4%の増加だったが、翌週の3月22日からの1週間では同17.9%の減少となった。

自宅待機する消費者が激増したことで香水が売れないのだ。香水は3月15日からの1週間で同40.6%減、翌週も45.2%減となり会社に行かない人が増えたことにより売上の大幅減に陥っている。

食料品では備蓄できるパスタの売れ行きがよく3月15日~21日の1週間で前年同期比227.8%の激増となり、翌週も86.5%増と売れている。

コーンフレークなどシリアルもよく買われているようで3月15日以降の1週間で同93.7%増、翌週も同28.4%増となっている。

新型コロナウイルスは風邪の症状と似ていることもあり果物ではオレンジ売上が3月22日以降で前年同期比41.6%増となった。ビタミンCリッチなオレンジジュースも同39.4%増だ。

風邪のウイルスから体を守る成分をもつにんにくも売れており、ガーリックは22日以降の1週間で同69.3%の増加となった。

不安やストレスを鎮めるためか炭水化物やアイスクリーム、スナック類に逃げる消費も目立っている。

ポテトは22日からの1週間で前年同期比77.7%の増加となった。アイスクリームは3月15日からの1週間で同50.2%増、翌週も同29.8%の増加だ。

ポップコーンも売れており22日以降の1週間で29.4%増、ポテトチップスも同23.0%の増加になっている。

最も異例な売れ行きを示しているのがパン用イーストのパン酵母だろう。キッチン家電のホームベーカリーもよく売れていることでパン酵母は3月15日からの1週間で前年同期比647.3%の増加、翌週も同456.7%の増加だ。

日本の緊急事態宣言以降も冷凍食品やパスタ、即席麺などが引き続き売れていくと予想されているが、隠れた売れ筋商品はパン酵母となる可能性が高いのだ。

アメリカの事例から日本の食品スーパーはドライイーストや天然酵母などで品揃えを拡充しておくべきだ。

トップ画像:自宅待機が増えてバカ売れしているパン酵母。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカではすでに40州以上で外出禁止令が出されています。自宅待機が3億人近くに増えることで売れる商品も変わってきます。食料品で売れているのは不安やストレスを軽減する炭水化物系でしょうか。ドライイーストなどパン酵母がバカ売れし続けているのも自宅でパンを作る人がふえているからでしょう。家中にいい香りがしますし、パンを食べて不安な気持ちを鎮めようとするのでしょう。イースト菌は日米問わずロングセラーにもなりそうです。身体に悪そうなアイスや甘いモノも売れています。一方で、香水は売れないと。緊急事態宣言がだされた日本でもそういった傾向となります。アメリカと同様、外に出ない人が増えて身体に余計な脂肪をためてしまう消費者が増えます。ということはポストコロナはダイエット食品がうれそうですね。でもジムに行こうにもまだ抵抗感があったり近所のジムが潰れてしまっていることも考えられ、エクササイズ用品が売れることが予想できます。
ところで日本ではコロナ経済危機に対処するため消費税率を5%引き下げる消費減税、もしくは10%引き下げる消費税凍結が議論にでてきていますが、消費税の減税・凍結があれば自宅待機中に溜め込んだ脂肪を落とす大型フィットネスマシンが売れそう...

後藤文俊

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