Fumitoshi Goto

米大手ドラッグストア「ウォルグリーン」がマイクロソフトとアドビと提携、パーソナライゼーション最適化へ

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ドラッグストア大手チェーンのウォルグリーンは30日、マイクロソフトとアドビとパートナーシップを結んだことを発表した。

マイクロソフトとは昨年初めにも7年に及ぶ戦略的提携関係を結んでおり、アドビを交えた今回の提携でオムニチャネルによるカスタマーエクスペリエンス(CX)の向上にリアル店舗でのパーソナライゼーションの最適化を図る。

3社が協力する新たなパーソナライゼーション・プラットフォームについての詳細は明らかにされていないが、ウォルグリーンのロイヤリティプログラムやストアアプリが中心になるのは明らかだ。

特にウォルグリーンのストアアプリを利用したプラットフォームが期待されている。

同アプリには医療サービスのマーケットプレイスとなる「ファインド・ケア・ナウ(Find Care Now)」がある。

アプリだけでなくネット上で特設サイトにもなっているファインド・ケア・ナウは、症状のフィルタリング機能を通じて利用者近くの様々な医療サービスを的確に提供するのだ。

数年前にローンチしたファインド・ケア・ナウは現在までに数多くの医療機関や医療施設と提携。特に往信のアポサービスや電話やネットのビデオ通話を使って医者に相談するテレヘルス(遠隔医療サービス)の「MDライブ・ドクタービデオ・コール(MD LIVE Doctor Bideo Call)」は人気だ。

MDライブは24時間サービスでいつでもどこでもオンライン診療を受けられるので注目されている。

喉の痛みや咳、下痢など比較的軽い症状に限られているが、仕事の後などに自宅にいながら医者に直に相談できるので便利なのだ。小さな子どもなら病院に行く前に相談できるだろう。

ファインド・ケア・ナウでは皮膚科医との医療相談、鬱のようなメンタルヘルスの診察も対応した心理医療(ビデオコール)、オンライン上でのセカンドオピニオン・サービスまで提供している。

診療のアポには軽度の症状などを診察する近隣のクリニックなどから緊急を要するアージェントケアまで含まれているのだ。一部地域では眼や耳などのケアサービスも提供している。

 ファインド・ケア・ナウ以外にもウォルグリーンのストアアプリには処方箋バーコードをスキャニングすることによるリフィルサービスやチラシ閲覧とeクーポン、スマホ内にある画像の当日プリントアウトなど多くの機能が盛り込まれている。

マイクロソフトとアドビと提携により顧客のパライバシーを侵さず商品・サービスの提供やリマンダー、ディスカウントをよりパーソナライズ化して届けることになる。

例えば購入履歴から毎月、ビタミンBを購入している場合、ストアアプリのランディングページに様々なビタミンB商品を提示する。商品ページの閲覧履歴から興味をひきそうなサプリメントの提案から同カテゴリーの来店時の在庫告知などもシームレスに行うことができるようになる。

前年に予防接種を受けている履歴からプッシュ通知で知らせることも可能だ。これらのパーソナライゼーションにより顧客単価を上げることにもなる。

パンデミックの影響で多くのチェーンストアで来店客数は減少する一方、買い占め・買いだめ等で客単価は増加している傾向となっている。ストアアプリなどを利用したパーソナライズ化で客単価をさらに高めようとしているのだ。

 大手チェーンストアは感染再燃を受けデジタルトランスフォーメーション2.0を模索している。アフターコロナも買い物を個々人向けにカスタマイズするパーソナライゼーションが売上増のカギとなるのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。デジタルトランスフォーメーション(DX)がバズワードになってメディアを賑わせています。メディア等にあるバズワードを否定するつもりはありません。むしろ米国流通視察が再開されたとき、お店を見て回っていた人たちは大手チェーンのDXをどうやって勉強するのだろう?と興味が湧いています。DXの目的は買い物のパーソナライゼーションになるからです。そのプラットフォームになるのがストアアプリです。6インチ・スクリーンを操作することで個々人の買い物の仕方を最適化するのです。デジタルネイティブの顧客が買い物をカスタマイズすれば、ストアアプリの機能も無限に増えていきます。アフターコロナでは大型バスを連ねたり、40人前後のグループで視察をすることが非効率になります。ましてや若い参加者を引率するコーディネーターがDXはおろかストアアプリにさえ熟知していなければ、ホースモービルの状態になってしまいます。買い物の仕方もいまやロングテールです。
 横文字が多くてすみません。要は参加者が少数になり、実際にスマートフォンを使って買い物をする体験型になるということ。後藤が専門家として指導するということです。

2020年6月4日 - 【ホースモービル】、IT時代に思考停止を示す不合理な行動!ホースモービル認定とは?

後藤文俊

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