Fumitoshi Goto

レッドオーシャン化したYouTube界、再生回数10万回以上は全体の1%以下に

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■調査会社のペックス(Pex)によると、YouTubeにアップロードされている9割にあたる88.4%の動画は、再生回数が1,000回以下となっている。つまり再生回数が1,000回を超えるYouTube動画は全体の1割に過ぎないのだ。

また再生回数が10万回以上となる動画はYouTube全体で1%以下となっているほど数が少ない。動画をアップロードするYouTuberが年々増えていることでアップロードされる動画も増えているのが原因だ。

YouTuber一人あたり2018年は平均で13本をアップロードしていた。これが2019年には16本に増えている。YouTuberが増えている上に一人あたりのアップロード数も増加し、再生回数が減少する傾向にある。

日本ではコロナ禍で仕事を失った芸能人や著名人、有名プロスポーツ選手らが続々とYouTubeに参入している。一方で視聴者数は比例して増えていない。再生回数が増えずYouTubeはますますレッドオーシャン化しているのだ。

最近では再生回数を増やすためだけに、炎上狙いで迷惑系や不謹慎系の動画をアップする猛者もいる。しかしこれらはYouTubeによってチャンネル自体を即座に停止・削除されてしまう。

レッドオーシャン化したYouTubeは非常に厳しい戦いの場となっているのだ。さらにYouTubeでは広告収益化のハードルも高くなっており、再生回数を収益に変える効率も悪化している。

したがってYouTubeで成功するには広告収益だけに頼ることができなくなっている。多くの有名YouTuberはチャンネル登録者をファンベースに月額課金や会員制、さらにオリジナルグッズ販売などを行っている。

YouTuberで大成功しているのがYouTubeチャンネル「ライアンズ・ワールド(Ryan's World)」をもつライアン・カジ君だ。

ライアン君はオモチャの紹介で有名になり現在、チャンネル登録者数が約2,600万人以上になっている。もともとは日本にいる親族などにライアン君の成長を見せるためYouTubeに動画を投稿していた。

ライアンズ・ワールドにアップされた動画は1,600本以上となっており、総動画再生数は400億回以上に達している。ライアン君は子供たちに絶大なる影響力を持つキッズ・インフルエンサーになっているのだ。

インフルエンサーと手を結んでいるのが大手チェーンストアだ。ライアン君はウォルマートと契約を行い「ラインズ・ワールド」ブランドでおもちゃを発売。ウォルマートは一昨年、ライアン君のファンミーティングツアーをウォルマート各店で開催し大成功をおさめた。

ウォルマートに追随しターゲットも昨年、ライアン・ワールド・ブランドで一部に専売おもちゃを発売した。アマゾンも取り扱い始めたラインアズ・ワールドのおもちゃはすで100種類以上となっているのだ。

ライアン君の事例は異例だとしてもチャンネル登録者のファンベースで稼ぐYouTuberは増えている。

ライブ配信での「投げ銭(Super chat)」もその一つだろう。チャンネル登録者のために限定コンテンツを提供するサブスクリプションサービス「チャンネルメンバーシップ(Channel membership)」にも手を広げるYouTuberもいる。

プロフェッショナル・マラソンランナーでYouTuberのセス・ジェイムス・デムーア氏はオリジナルブランドのTシャツとフーディー(フード付きのスウェット)をYouTubeで販売している。YouTubeで公式に販売できるグッズ販売機能を使い、デモーア氏は1ヶ月あたり約2,000ドル(約21万円)を売り上げている。

チャンネル登録者数10万人弱の中堅YouTuberだが、彼はランニングシューズのレビューによる企業案件も考えているのだ。

これからのYouTuberはYouTube動画でファンベースを増やし盤石にして、広告収益以外でマネタイズする新たな戦略で生き残っていかなければならないのだ。

トップ動画:後藤が3ヶ月前にアップしたピアノ演奏動画。再生回数は1,000回以上となり、人気動画トップ10%内に入った!?

調査会社ペックス(Pex)によると、YouTubeにアップロードされている約9割(88.4%)の動画は、再生回数が1,000回満たない。グラフでは再生回数が千~1万回は8%。1万~10万回で2%程度だ。10万回以上は0.77%とごく少ない。YouTubeのレッドオーシャン化で再生回数が1,000回を超える動画は全体の1割ちょっとに過ぎないのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤は自分のYouTube動画を名刺代わりに使っています。趣味にしている楽器演奏をYouTubeにアップし、自己紹介等で相手に見てもっています。音楽はどんな人にもウケがよく、演奏難易度のインパクトもあり、すぐに覚えてもらえます。ただ以前にアップした動画に比べると、再生回数の伸びは大幅に鈍化しています。ディズニー、ジブリ、ヒット曲(最近なら香水?)を演奏するなら再生数は伸びます。が、後藤が挑戦して弾きたかった曲だったので、これはしょうがないでしょうね。YouTubeのレッドオーシャン化は、芸能人YouTuberの伸びない再生回数で明らかです。コンサルタント等を含めビジネス系YouTuberは皮肉にも集客で苦戦しています(彼らにとってフロントエンドですが)。役に立つコンテンツを動画にして配信しても多くは見ません。優秀でも上から目線では動画コンテンツは売れないということです。言い方を変えれば魅力や共感をベースに根強い固定ファンがどれだけいるかにかかっています。
コンテンツのアイディアで動画の再生回数は上がったりしますが、結局のところ人気のある動画はYouTuberの人柄や周囲との関係性、魅力、共感力に行き着くようです。

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