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約1/3がアマゾンゴーを利用、非接触型決済がスタンダードに?

約1/3がアマゾンゴーを利用、非接触型決済がスタンダードに?

在米28年のアメリカン流通コンサルタント
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

■レジなしコンビニエンスストアのアマゾンゴー(Amazon Go)がオープンしてから3年以上が経過した。

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アマゾンゴーは、人工知能やコンピューターヴィジョンを駆使することで、レジでの精算なしで食品を買うことができる革新的な店舗。

レジなしで決済できることでレジがなく、レジ待ち時間を無くすなど来店客の利便性を高める。非接触で買い物ができるためコロナ禍で注目されている技術でもある。

ワシントン州シアトル市内にあるアマゾンゴー1号店が一般客に公開したのが2018年1月22日だった。

アマゾンゴーは現在までにシアトルに6店舗、サンフランシスコに5店舗、ニューヨークに8店舗、シカゴに7店舗、合計で26店舗を展開している(そのうち2店舗は休店中)。

シアトル市内のメーシーズビルにある450平方フィート(約13坪)以外は1,200~2,700平方フィート(34~76坪)の広さになっている。

 アマゾンゴーのレジなし店について消費者はどのように認知しているのだろうか?

調査企業ピプルセイ(Piplsay)は先週、利用者の大半がクローガーやウォルマートの脅威になるとの調査結果を発表した。

18歳以上の成人となる約3万人を対象に2月19日~21日にかけてオンライン調査を行ったところによると、3分の1となる28%がアマゾンゴーで買い物をしているとの回答だった。一方で20%はアマゾンゴーについて知らないとの回答となった。

アマゾンゴー買い物客にカスタマーエクスペリエンスについて訊ねると54%が優秀(Excellent)と答え、35%は良い(Good)となり実際に買い物したお客の9割近くが満足していることが明らかになった。

あまり良くないは全体の7%、悪いは4%に過ぎなかったのだ。

アマゾンゴーが数年間で数千店規模での展開になるとのアンケートでは59%がクローガーやウォルマートなど大型店の脅威になると見ている。

アマゾンゴーが大手チェーンストアの競合にならないとしたのは26%に過ぎなかった。

リアル店舗の売上はオンラインに侵食されているが、アマゾンゴーを成功と見ている人は54%もいた。

レジなし技術の「ジャスト・ウォークアウト(Just Walk Out)」についてワクワクするのは男性が多く、女性が46%に対して男性は54%も期待しているのだ。

 このレジなしは食品スーパーにも応用されており、レジなしスーパー「アマゾンゴー・グローサリー(Amazon Go Grocery)」が1年前、シアトル市内にオープンしている。10,400平方フィート(約300坪)の1号店に続いて2号店は昨年9月、シアトル郊外のレドモンド地区に7,350平方フィート(約210坪)でオープンしている。

アマゾンのジャスト・ウォークアウト技術は他の企業にもライセンス提供されており、ニュージャージー州ニューアーク・リバティ空港のCIBOエクスプレス・グルメ・マーケット2ヶ所に導入されている。

また空港や駅のターミナルでコンビニエンスストアを展開するハドソンとも提携し、今年3月までにテキサス州ダラスにあるダラス・ラブフィールド空港にレジなし「ハドソン・ノンストップ(Hudson Nonstop)」がオープンする。

アマゾン以外のレジなし技術を開発しているスタートアップにスタンダード・コグニション(Standard Cognition)やグラバンゴー(Grabango)、ジッピン(Zippin)がある。

スタンダード・コグニションは最近、シリーズC投資ラウンドで、1.5億ドルの資金調達を完了したことを発表。コンビニエンスストアのサークルKと提携しアリゾナ州の店舗40店に同社が開発した「レジ無し精算システム」を導入する。

同社はすでに北米を中心に学食を展開するチャートウェルズ・ハイアー・エデュケーションと提携し、ヒューストン大学の校内の一角にある「マーケット・ネクスト(Market Next)」にレジなしコーナーを設置し、他のキャンパスにも拡大するのだ。

チェックアウトフリー技術を開発するスタートアップのグラバンゴーも食品スーパーのジャイアント・イーグルの傘下でピッツバーグ郊外にあるコンビニエンスストア「ゲットゴー・カフェ&マーケット(GetGo Cafe + Market)」にレジなし技術を提供している。

スタートアップのジッピン(Zippin)が開発したシステムを導入した売店がスタジアムやアリーナで拡大中だ。

 レジなし技術はまだ黎明期にあるもののアフターコロナには一気に拡大するように見える。キャッシャーレス店舗を禁止する法案が可決され一時期はレジなし店の普及も危ぶまれた。

コロナを経験した消費者にコンタクトフリーの安全性は普及に大きなプラスとなるのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。エントリー記事を書いていてレジなし店について別のアンケート調査を見つけました。チェックアウトフリー技術をゲットゴー・カフェ&マーケットに提供しているグラバンゴーが明かしたデータによると、混雑する時間帯でのレジなし決済時間は1.3秒でした。1.3秒って逆になんの時間なのか?とツッコミを入れたくなります。多分、買い物前にアプリでQRコード等をスキャンして本人確認できるまでの時間なのかなと推測しています。グラバンゴーはレジ待ち行列に並ばず買い物が速攻でできるということを強調したいのでしょう。ただ、レジなし技術を導入した店舗で計測すべき、クリティカルな時間は店を出てからレシートが届くまでのタイムです。アマゾンゴーとライバルになるレジなし技術は続々と導入されています。グラバンゴーでは不具合等による返金のリクエストはレジなし決済売上の0.03%に過ぎないともしています。そこまで正確なら今後の優位性を語るには、レシートを受け取るまでの速さになるでしょうね。

 日本でもレジなし店舗がオープンしていますがレシートを受け取れるまでの時間は今後、注意しておくべきでしょうね。

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