Fumitoshi Goto

ウォルマートがエルトン・ジョンとコラボ、アイウェアブランドをローンチ

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■チェーンストア最大手のウォルマートは1日、世界的なミュージシャンであるエルトン・ジョン氏とコラボしたアイウェア・ブランドを発表した。

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ウォルマートはここ数年、映画女優やテレビ司会者など有名人やセレブと提携したブランドを発表しているが、これまでにない世界的な知名度を誇るミュージシャンとのメガネブランドのローンチで新たな顧客層を開拓する。

エルトン・ジョン氏のメガネフレーム「エルトン・ジョン・アイウェア(Elton John Eyewear)」は主にウォルマート傘下のメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブで取り扱われる。

エルトン・ジョン・アイウェアは「ファウンデーション・コレクション(The Foundation Collection)」「カプセル・コレクション(The Capsule Collection)」「マスター・コレクション(Master Collection)」の3つのコレクションに分かれている。

フレーム60種類となるファウンデーション・コレクションではそれぞれに大ヒット曲の「ロケットマン(Rocketman)」などエルトン・ジョン氏にゆかりのある名前が付けられており、価格は95ドル~100ドルだ。

24種類はウォルマート、36種類はサムズクラブでの販売となる。

カプセル・コレクションではジョン氏のキャリアを育成期となる「フォーマティブ・イヤーズ(The Formative Years)」と音楽家の「ワーキング・ミュージシャン(The Working Musician)」にまずは2つをローンチ。

フォーマティブ・イヤーズではクラシックで一般的なフレームを扱い、ワーキング・ミュージシャンでは斬新な次世代フレームとなるようだ。

サムズクラブのみが扱うカプセル・コレクションでは今後もキャリア期間で異なるフレームを増やしていくという。

最もこだわりの強いコレクションは350ドル以上の高価格帯となるマスター・コレクション。

ジョン氏のお気に入りのフレームを再作成したり、リイシューするものでサムズクラブ・コムのみでの扱いとなる。

フレームにはジョン氏のサインが刻まれ、数量限定でシリアルナンバーも入ることになるのだ。

エルトン・ジョン・アイウェアはフレームの種類も拡大しながら、日本を含め海外での販売も行う予定だ。

なおウォルマートではエルトン・ジョン氏とコラボに際し最低でも100万ドルを同氏の慈善団体に寄付することを明かしている。

 ウォルマートはセレブや有名デザイナー、インフルエンサーとの提携は拡大している。

ウォルマートは2019年、女優のクリスティン・ベル氏と夫で俳優のダックス・シェパード氏とコラボしたベビー用品ブランド「ハローベロー(Hello Bello)」をローンチ。

今年3月には女優で映画監督のドリュー・バリモア氏をパートナーに迎えキッチン家電・用品ブランドの「ビューティフル・キッチンウェア(Beautiful Kitchenware)」を発表した。

ウォルマートはバリモア氏とは化粧品ブランド「フラワー(Flower)」などでコラボを続けている。

ウォルマートはソフィア・ベルガラ氏と提携したジーンズブランド「ソフィア・ジーンズ(Sofia Jeans)」やトークショー・ホストとして活躍するエレン・デジェネレス氏とのアパレルブランド「EV1(EV1)」などがある。

レディ・ガガのスタイリストでファッション・デザイナーとして人気のブランドン・マクスウェル氏をエレベイテッドPB「フリー・アッセンブリー(Free Assembly)」と「スクープ(Scoop)」のクリエイティブ・デザイナーとして起用している。

ブランドだけでなくウォルマート独自のコンテンツにもセレブの起用が目立っている。

ウォルマートのショッパブルレシピ動画「ウォルマート・クックショップ(Walmart Cookshop)」ではセレブシェフのジェイミー・オリバー氏や女優のソフィア・ベルガラ氏、歌手のパティ・ラベル氏、ブロガーでインフルエンサーのレー・ドラモンド氏など有名人を採用しているのだ。

ウォルマートは昨年末と今年3月、フロリダ出身のダンサーで「ジャスト・マイコ―」ことマイケル・リー氏を起用したショッパブル・ライブ・ストリーミングも行っている。

 ウォルマートはディスカウンターやチェーンストアという枠組みでは捉えきれないプラットフォーマーでの販売を拡大しているのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログでは先日、ウォルマートなど大手チェーンストアがこれまでのチェーンストア理論では語ることのできないプラットフォーマーとしてビジネスを行っていると記しました。プラットフォーマーをわかりやすく、水道・電気・ガスに道路・線路・港湾、さらに学校・病院・公園などのインフラを整備することに喩えたのです。売り場至上主義的なチェーンストア理論に執着する高齢コンサルタントには、どのようなアナロジーが理解しやすいのかとも考えました。阪急電鉄の創業者である小林一三氏のビジネスモデルを喩えるのがいいかもしれません。線路を敷いて電車を通すだけでなく沿線に宅地を開発し住宅地を整備、百貨店を建て娯楽施設となる宝塚歌劇まで創設した事業モデルです。生活に利便性を与えるだけでなく豊かさに楽しさまで提供したのです。いまや多店舗展開してモノの値段を下げるだけでは通用しないのです。自分たちで商品をつくるにもコンテンツを利用しながら、セレブとも提携するということ。

 セレブでもこだわりが強いというか、ややこしいというか、手の掛かりそうな繊細な大物とのパートナーシップです。チェーンストアという古いレンズを外さないと350ドル以上のメガネフレームは理解不能です。

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