Fumitoshi Goto

米ディズニーランドが全ショップでモバイル・チェックアウトを導入へ 宿泊から食事まで進むDX化

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■お客がアプリでスキャンしながら買い物を行うモバイル・チェックアウトは食品スーパーで拡大しているが、1年前からテストを始めていたディズニーのお店ではデフォルトの買い物になっている。

モバイル・チェックアウトはレジ待ち時間を短縮するだけでなく、人との接触を最小化することで新型コロナウイルスの感染拡大の防止にもなるのだ。

ディズニーが最初にテストを始めたのはロサンゼルス郊外アナハイムのディズニーランド・リゾートにあるダウンタウン・ディズニー・ディストリクト (Downtown Disney District)のワールド・オブ・ディズニー。

またフロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにあるマウスギア・アット・エプコットやディズニー・ポップ・センチュリー・リゾートのエブリシング・ポップ・ショッピング・アンド・ダイニングでも、アプリを介してショッピングできるモバイルチェックアウトの実証実験を開始した。

現在までにディズニーランド・リゾートではディズニーランド・パークやディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのそれぞれにあるエンポリアムなどのショップ、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのエンポリアム・アット・マジック・キングダム・パークなどにも導入されている。

「導入間近(coming soon)」も含めればほぼ全てでモバイル・チャックアウトを利用できるのだ。

モバイル・チェックアウトの使い方は、ディズニー専用アプリの「ディズニーランド(Disneyland)」を起動し、サインインする。

アプリ内のメニュー項目にある「お買い物(Shop in Store)」をタップすると「マーチャンダイズ・モバイル・チェックアウト(Merchandise Mobile Checkout)」にアクセスし「スタート(Start Shopping)」ボタンをタップして開始する。

該当するショップを選び、「グッズをスキャン(Scan an Itme)」を押してカメラ機能にする。ミッキーのイヤーハットやTシャツ等、購入したい商品バーコードをスキャンし、アプリ内にあるバーチャル・カートに入れていく。

買い物が終われば「チェックアウト(Checkout)」をタップし、クレジットカードやデビットカード等の支払い方法を選び「購入(Purchase)」ボタンを押して決済を行う。

ディズニーでは年間パスポート所有者にグッズ等の購入で10~30%の割引特典を与えているが、モバイル・チェックアウトでは自動的にディスカウントを反映する。

決済後は確認番号に購入アイテム数、QRコードが表示されるため、出口にいる専任スタッフに見せ商品を確認すればOKだ。

なおお客がスキャンしながら行う買い物では万引等の不正使用を避けるため、半透明のモバイル・チェックアウト用バッグに商品を入れていくことになる。

衣類などの購入では、QRコード確認後にスタッフがハンガーをとり服をたたんでくれる。

他の店で行っているモバイル・チェックアウトと同様に購入履歴で過去の購入品や金額まで確認できるようにもなっている。

 モバイル・チェックアウトはセブンイレブンやサムズクラブ、マイヤー以外でもスーパーマーケットチェーン最大手のクローガーや1.6万店以上を展開するダラーストアのダラーゼネラルなどにも拡大している。

中堅クラスの多くのスーパーや小売店でも導入が進んでいるのだ。

中堅クラスの食品スーパーではニューヨーク州を中心に162店舗のスーパーを展開するトップス・フレンドリー・マーケットが昨年末から「トップス・ショップ・プラス・スキャン(Tops Shop + Scan)」のテストを開始したほか、マサチューセッツ州を中心に85店舗を展開するビッグYも「マイエキスプレス・チェックアウト・スキャン&ゴー(myExpress Checkout Scan & Go)」を30店舗に拡大した。

ニューヨークなど7州に106店の食品スーパーを展開するウェグマンズは、「ウェグマンズ・スキャン(Wegmans SCAN)」を90店まで拡大している。

ニュージャージー州に300店以上を展開するショップライトも「モバイル・スキャン(Mobile Scan)」を54店舗まで導入している。

ペンシルベニア州など5州に220店近くの食品スーパーを展開するジャイアント・イーグルも「スキャン・ペイ&ゴー(Scan Pay & Go)」をテスト中だ。

コネチカット州など5州に400店以上を展開するストップ&ショップでも専用アプリとスキャニング端末の「スキャン・イット(Scan It)」でおこなっている。

ミシガン州で140店展開するスーパーマーケットのスパルタンナッシュも「チェックアウト・ナウ(Check Out Now)」をテスト中。

中西部ではアイオワ州など8州に250店舗近くを展開するハイヴィーも「スキャン&ゴー(Scan & Go)」を拡大している。

テキサス州などに約400店舗のスーパーを展開するHEBも「HEBゴー(HEB Go)」で行っている。

 クリスマス・プレゼントを購入する年末では多くのショップで長い行列ができるため、ディズニーグッズ購入にはモバイルチェックアウトが利用されることが多くなる。

アプリでスキャンする買い物システムは小売店のオプションから標準設定になりそうだ。東京ディズニーランドでもイノベーション導入まですぐだ。

2021年8月9日 - 【アプリ】、流通DXはディズニー・リゾートから学べ!地球上でいちばん進んだDX?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はオンラインコンサルティングでよくディズニーランドを話をします。なぜならディズニーは世界でも最も優れた顧客体験価値(CX)を持っているからです。秀逸なCX企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)は買い物の仕方にあります。ディズニーでは宿泊から食事、入園、買い物などすべての体験でアプリを使ったDXを進めているのです。最上級レベルのCX企業によるDX事例は、日本の企業に参考にならないはずがありません。アプリを使ってもらうことで入園時やホテルチェックイン時、アトラクションで行列をつくらせないのです。食事や買い物でも待たせないようにしているのです。絶叫アトラクションやインスタ映えスポットでの撮影もアプリでマネジメントできるのです。ただモバイルチェックアウトも万能ではありません。店を出る際の確認で行列ができてしまい、待たされることもあるからです。それでも超忙しくなるホリデーシーズンではディズニーショップでのCXは向上します。

 空港やスタジアムの売店などに導入されつつあるジャスト・ウォークアウトについてディズニーはいまのところスルーです。CXというポイントでモバイル・チェックアウトとジャスト・ウォークアウトを比べるのも勉強になります。

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