Fumitoshi Goto

アメリカZ世代はスーパーの売り場に行かない、レシピ動画で即購入

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■クローガーCEOのロドニー・マクマレン氏は先週、長引くコロナ禍により家での食事が今後も続くとの見解を示した。

米国では職場や学校に人は戻ってきてはいるもののステイホームの影響で「おうち料理」が継続すると、食品スーパー最大手チェーンのトップは直近の売上傾向から予想しているのだ。

スーパーマーケットなど約2,700店を展開するマクマレン氏は「非常にたくさんのお客様が料理を学び、本当に楽しんでいます」とし「自宅で健康的な食事をしたいと思っています」と指摘。顧客は学んだ料理を披露したいとも話している。

コロナによる新しい生活様式で、外食せずに家で食事する自炊が定着するとみているのだ。クリスマスパーティや忘年会などの集まりを家で行うことで、スーパーで食材を購入することが続くのだ。

料理のレパートリーを増やしたいとの需要を予想し9月に動いたのは全米第2位のスーパーマーケットチェーンであるアルバートソンズだ。

アルバートソンズは、縦型動画プラットフォームの「ファイアワーク(Firework)」と提携したことを発表した。

アルバートソンズはTikTokの競合サービスと組むことで、ショッパブルビデオを介して利用者にシームレスなショッピング体験を提供する。

ショッパブルビデオは、商品紹介の動画から購入までをストレスなくスムーズな体験を提供できるコンテンツ。

ファイアワークにアップロードされたショート動画等からアルバートソンズの購入ページにシームレスに誘導することが可能となる他、利用者が動画内にあるリンクをワンタップすることで視聴中でも簡単に注文できる。

インフルエンサーが料理レシピ動画をアップロードした際、自動的に必要となる食材を少ない手間でアルバートソンズで一括購入できるようになるのだ。

つまりレシピも動画内から即購入という流れを作れる。またライブストリーミング直前に概要欄にある必要な食材や調味料をアルバートソンズのネットスーパーを介して宅配させることが可能となる。

ライブ配信中はインフルエンサーと一緒にリアルタイムで同じ料理を調理できるのだ。

これからの世代となるジェネレーションZやミレニアムはレシピを読みながら、必要な食材をメモして買い物するという行動を取らない。

レシピ動画も「食べてみたい」「作ってみたい」と思ったら即断・即決・即購入となる。

インフルエンサーなら彼ら彼女らの押しで動いて即購入という道筋だ。したがって動画内から買い物ができるショッパブルコンテンツは大手チェーンストアにとって必須となってくる。

大手チェーンストアによるショッパブルコンテンツの事例ではウォルマートが有名だ。ウォルマートは昨年末、フロリダ出身のダンサーでインフルエンサーのマイケル・リー氏をフューチャーしたライブストリーム・イベントをTikTokで開催した。

動画を視聴しながら動画内に埋め込まれたリンクをタップすることでリー氏が紹介するファッションをユーザーは簡単に購入できたのだ。ウォルマートは先日も同様なイベントをおこなったばかりだ。

これと似たことをアルバートソンズはファイアワークの縦型動画でも実現することになる。

 地方のスーパーマーケットもショッパブル・ライブストリーミングのトレンドを拡大している。

テキサス州に約400店を展開するローカルスーパーのHEBは今年の7月1日、YouTubeとフェイスブックで12時間にも及ぶライブ配信「グリリング・オープン(Grilling Open)」を行った。

俳優やモデル、有名アスリートなどのセレブを招き、バーベキューや料理にまつわる話やトリビアを聞いたりなどのイベントを行ったのだ。

同ライブストリーミングではレシピなどショッパブルなコンテンツも放送していたのだ。

この企画が成功したことでHEBでは9月、インフルエンサーを起用したライブストリーミングを始めた。また今月2日には俳優のジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク氏によるクリスマスをテーマにした1時間のライブイベントも行ったのだ。

クリスマスプレゼントに最適なオススメのおもちゃやホリデー料理のレシピ、ギフトカードのプレゼント企画まで盛りだくさんのコンテンツになった。

テキサスを地盤にするHEBもシームレスなショッパブルコンテンツでの提供を行っているのだ。

 パンデミックによりリアル店舗からソーシャルショッピングへの移行は加速しつつあることで、ライブストリーミング・ショッピング市場は今年の60億ドル(約7,000億円)から2年後には250億ドル(約3兆円)と4倍以上に急成長すると調査会社コアサイトリサーチは予想する。

ステイホームが続くコロナ禍では、地方のスーパーも食材を販売するだけでなく、ソーシャルメディアでのショッパブルなコンテンツの提供も必要不可欠になりつつあるのだ。

トップ画像:HEBのYouTubeチャンネルの動画集。地方の食品スーパーも最近、アプリを離れることなく購入できるショッパブルコンテンツを拡大させている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。クラシルの「【10分でできます】ミシュランシェフが教える最高に簡単でおいしい神レシピ『無限パスタ2』」が美味いです!プロシェフ鳥羽周作氏のパスタ料理をよく作っています。後藤は無限パスタを作るまで、塩コンブを買ったことがありませんでした。購入したことがないものをお店で探すのは結構、手間なんですね。日系のスーパーで手に入れましたが、買ったことないから見つけるのに時間がかかりました。「【パスタ世界一が教える】まさかの食材を使った『新感覚ペペロンチーノ』」のパスタも美味そうです。で、これ、食材に秋田の漬物である「いぶりがっこ」が必要なんですね。干大根を燻して作る秋田名産の漬物はさすがに日系スーパーは扱っていませんでした。でも作って食べてみたい。若い人で、こういったことは今後増えると思います。つまりレシピ動画で作ってみたい簡単料理があるけれど、家に食材や材料がない、それらの購入の仕方がわからない、簡単に手に入らない。日本でも必ずショッパブルコンテンツは大きな成長します。

 売り場づくりも大切ですが、日本の食品スーパーもアメリカのスーパーに習ってカスタマージャーニーなど顧客体験を勉強する必要があります。近い将来、Z世代な若い人は売り場でモノを買わないことにもなるので...

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