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2021年にロゴをリデザインした7のブランド

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社会的プレッシャー, リセットボタン, プロダクト拡大、イメージ変革など、企業がリブランディングを行う理由は複数考えられる。社会的に見て2021年はかなり変化の大きな一年だった。それに合わせてか、今年リブランドやロゴのリデザインを行った企業が複数存在する。

ロゴをアップデートする主な理由

ではなぜロゴを変える必要があるのだろうか?主に下記の理由が挙げられるだろう。

  1. デジタルデバイス普及などの時代の変化
  2. ブランドやサービス価値の変化
  3. ターゲットユーザーの変化
  4. 世の中のトレンドの変化
  5. 会社のフェーズの変化
  6. 主要プロダクトの変化
  7. 予算が余ったから

2021年の7つの代表的なリブランド事例を、その内容や狙いを含めて紹介する。

1. GM

GMのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
GMのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

1964年よりこれまで長い間基本的なデザインを変えずにいたアメリカ自動車ブランド大手のGMは、2021年に大胆なリブランディングを行った。

これまでの大文字のGMと下線を採用した、重厚なイメージを捨て、新ロゴには小文字のgmとグラデーションを採用。デジタルなイメージと若返りを図った感じがするが、正直少し古臭い感じも否めない。

2. KIA

KIAのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
KIAのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

韓国の自動車ブランド、KIAもかなり大胆なリブランドを敢行。アメリカでは実際に搭載された車両を見かけることもあるが、一瞬どこの車かわからないくらいに大幅な変更が施されている。

こちらもデジタルなイメージを前面に出した幾何学的なデザインであるが、文字として読みにくくなったため、定着するまでにはしばらく時間がかかりそう。

新しいロゴを搭載したKIAのモデル
新しいロゴを搭載したKIAのモデル

3. Burger King

バーガーキングのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
バーガーキングのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

今年リブランディングを行った企業の中で最も話題になった一つがアメリカのハンバーガー大手のバーガーキング。

というのも、1999年より10年以上利用してきたロゴをリデザインしたのだが、新しいロゴは以前のものに多少手を加えた洗練させたものになっている。このレトロなスタイルが現代では逆に新鮮に感じられる。

新ロゴは以前のロゴをリファインしたもの
新ロゴは以前のロゴをリファインしたもの

4. Pfizer

ファイザーのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
ファイザーのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

コロナワクチンで一気に知名度が上がった米国医療大手のファイザー社もその勢いに乗って約70年ぶりの大幅なブランド刷新を行った。これには新しいロゴも含まれ、青い錠剤の形を廃止し、同社のワクチンを生み出した科学を想起させる二重らせんをモチーフにしたシンボルが採用された。

これは、同社が2019年に始めたシフトの最終ステップであり、多様な消費者ブランドの集合体から、処方薬とワクチンを生み出すより科学的な課題へと移行を表現している。

5. Renault

ルノーのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
ルノーのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

フランスの自動車ブランドのルノーもこれまでの立体的なシンボルから、フラットなタイプのロゴに変更を行った。そして、メインのロゴからは文字部分を取り除き、よりアイコンとしてのロゴの位置付けとなった。

また、実際に車両に搭載する際にもLEDで光らせ、次世代のEVブランドとしてのイメージ作りを進めている。

新ロゴを搭載したルノーの車両
新ロゴを搭載したルノーの車両

6. Volvo

ボルボのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)
ボルボのロゴリデザイン: 旧 (左) | 右 (新)

Volvoのロゴのリデザインは、2020年にリブランディングを行った自動車3ブランド、NISSAN, VW, BMWのスタイルを完全踏襲している。以前の3D+メタルっぽいタイプのロゴから、白黒のフラットラインで構成されるものに大幅変更。

最近リブランディングを行った複数の自動車会社と同じく、次世代EVへの注力、モビリティーカンパニーへの転換、デジタルチャンネル強化のためのスタイルをシフトしたことが伺える。

7. Facebook / Meta

Facebookは社名自体をMetaに変更
Facebookは社名自体をMetaに変更

厳密にはロゴのリデザインやリブランディングではないが、時代を象徴する例としてFacebookがMetaに社名変更、およびロゴの変更を行ったのも2021年の大きな変革のシンボルと言える。

これまでソーシャルメディアサービスの代表的な企業であったFacebook社が、その社運を掛けてメタバースにシフト。それに合わせて、リブランディングではなく、社名自体を変え、勝負に打って出た。

Meta社の前にあるサインも以前のいいねボタンから変更
Meta社の前にあるサインも以前のいいねボタンから変更

ロゴがアップデートされるたびにシンプルになる理由

今回のロゴのリデザイン事例を見ても、その多くが以前のものよりもシンプルなデザインになっている。それは偶然ではなく、しっかりとした理由がある。ちなみに”シンプル”にすることは、複雑なデザインよりも数倍難しく、より”洗練”されたと考えて間違いない。レオナルド・ダ・ヴィンチも、”シンプルである事は究極の洗練だ” と定義している。

スターバックスのロゴ遍歴を見てみても、どんどんシンプルになってきているのがわかる。ロゴに利用される構成要素を少なくし、利用される色も少なくすることで、環境に配慮しているというメッセージにもつながる。消費・廃棄するマテリアルを減らすことで、より地球に優しいブランドイメージを与えている。

時代と共にシンプルになるスターバックスのロゴ
時代と共にシンプルになるスターバックスのロゴ

シンプルにすることの利点

・汎用性の高さ:
そのブランドの認知度が高まるにつれ、そのロゴは多くの場所で利用し始める。新聞に掲載される白黒の小さな広告から、道路脇の巨大なビルボードまで、様々なサイズや媒体、印刷方法に対応する必要が出てくる。そのために、細かなラインやグラデーションなどの装飾要素を排除する。

・より幅広いユーザーに訴求:
ユニークで個性的なロゴは一部の人々には好まれるが、一般的には好まれないことも多い。サービスの普及や会社の熟成度合いに合わせて、より多くのユーザーに受け入れられるために、より洗練されたデザインを採用する事が一般的である。

・記憶に残りやすい:
人々の記憶に残るのがロゴの1つの大きな役割である。以前に、街頭インタビューでブランドのロゴを描いてもらうテストをしてみた。結果として、実物に近く描けていたのは、Nike、 McDonald’s、Appleなどのシンプルなロゴで、複雑なロゴは印象に残りづらいだけでなく、思い出しづらいという事も判明した。良いロゴの1つの基準は、誰にでも簡単にスケッチが描ける事。

・コスト削減:
多種多様な場所でロゴが利用される場合、そこに利用されている線の数や色が少ない方がファイルのサイズやメモリー、インクの量を節約する事に繋がる。ケチな話の様に感じるかもしれないが、ビジネスの規模が大きくなれば、細かな差が大きな利益を生み出す事も多い。上記のスターバックスの最新ロゴも、利用されているのが一色になり、線の数も減った。世界中に存在する複数の店舗の看板と膨大な数のカップへのロゴの印刷コストを考えてみると、ロゴのデザインをシンプルにするだけでかなりのコスト削減にも繋がっている。

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