

大手百貨店の1月売上高(既存店ベース、速報値)は、6社中5社が2ケタ増となった。前年の緊急事態宣言による時短営業や外出自粛の反動に加え、ラグジュアリーブランドや宝飾品、時計、美術など高額品が大きく伸びた。新型コロナウイルスの感染者が急拡大したことに伴って、月末に売り上げ、客数が伸び悩んだが、初売り商戦など前半の売り上げ増で補った。20年比では15~20%の減少だった。
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三越伊勢丹はインバウンド(訪日外国人)需要を除く国内客の売り上げが20年実績を上回った。前年に対しては伊勢丹新宿本店が32%増、三越日本橋本店が41%増で、首都圏の全店舗が2ケタ増を確保した。ラグジュアリーブランドをはじめ、時計、宝飾品、ハンドバッグが大幅増となり、客単価が2ケタ増加した。入店客は伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店ともに3割増だったが、20年に対しては3割減にとどまった。
高島屋は泉北店を除く全店舗が前年を上回った。横浜店が32%増だったほか、日本橋店、新宿店、大阪店、京都店など大型店が2~3割増となった。国内客の売り上げは21%増で、20年比で9%減だった。特選衣料雑貨が34%増、宝飾品が51%増、美術が2.3倍となるなど、いずれも20年実績を大幅に上回った。
大丸松坂屋百貨店は郊外店の一部で減収となったが、大型店が軒並み前年実績を超えた。大丸心斎橋店が24%増、同神戸店が26%増、松坂屋名古屋店が22%増だった。ラグジュアリーブランドが27%増、宝飾品が36%増、美術が77%増で、高額品が大きく伸びた。そごう・西武は西武池袋本店が28%増で、20年比で9%減だった。ラグジュアリーブランドが35%増で、20年比でも30%増となった。
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が22%増だった。ラグジュアリーブランドや婦人服のデザイナーブランドなどが大きく伸びた。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が10%増だった。ラグジュアリーブランド、時計など高額品が好調で、20年実績も上回った。
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