写真家ルイジ・ギッリのアジア初の美術館個展開催、東京都写真美術館30周年を記念

《ボローニャ、1989-90》〈ジョルジョ・モランディのアトリエ〉より 1989-90年 東京都写真美術館蔵 ©Heirs of Luigi Ghirri

《ボローニャ、1989-90》〈ジョルジョ・モランディのアトリエ〉より 1989-90年 東京都写真美術館蔵 ©Heirs of Luigi Ghirri
写真家ルイジ・ギッリのアジア初の美術館個展開催、東京都写真美術館30周年を記念

《ボローニャ、1989-90》〈ジョルジョ・モランディのアトリエ〉より 1989-90年 東京都写真美術館蔵 ©Heirs of Luigi Ghirri
東京都写真美術館が、総合開館30周年を記念して、イタリアを代表する写真家ルイジ・ギッリ(Luigi Ghirri)の個展を開催する。期間は7月3日から9月28日まで。
ギッリは、1970年代から本格的に写真家として活動。色彩や空間、光に対する優れた美的感覚と、ありふれたものをユーモラスに視覚化する作品が特徴で、カラー写真による実験的な写真表現を追求した。日本では、著書「写真講義」で知られ、同書の帯にはヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)から「最後の、真のイメージの開拓者だった」という言葉が贈られた。
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同氏のアジア初の美術館個展となる同展では、活動初期の代表作「コダクローム」や「静物」シリーズから、ギッリが生まれ育ったイタリア北部の都市レッジョ・エミリアをはじめとする欧州の風景から画家ジョルジョ・モランディ(Giorgio Morandi)や建築家アルド・ロッシ(Aldo Rossi)のアトリエを撮影したシリーズまで、約130点を紹介。ギッリは、写真を専門とする出版社がほとんどなかった1970年代のイタリアで妻パオラ・ボルゴンゾーニ(Paola Borgonzoni)と共に出版社「プント・エ・ヴィルゴラ(Punto e Virgola)」を立ち上げ、写真文化の発展に貢献した。これを受け会場では、グラフィックデザイナーだったパオラがデザインした書籍や同氏の作品も展示。30歳から約20年間にわたるギッリの写真に対する多角的な思索を辿る。
このほか8月24日と9月12日には、2022年に公開されたギッリのドキュメンタリー映画「Infinito(イタリア語で「無限」の意)」を、日本語字幕付きで日本初上映する。
最終更新日:
◾️総合開館 30周年記念 ルイジ・ギッリ 終わらない風景
期間:2025年7月3日(木)〜9月28日(日)
会場:東京都写真美術館 2階展示室
公式サイト

《ボローニャ、1989-90》〈ジョルジョ・モランディのアトリエ〉より 1989-90年 東京都写真美術館蔵 ©Heirs of Luigi Ghirri

《カプリ、1981》〈イタリアの風景〉より 1981年 ©Heirs of Luigi Ghirri

《ザルツブルク、1977》 〈F11、1/125、自然光〉より 1977年 ©Heirs of Luigi Ghirri

《レッジョ・エミリア、1985》 〈F11、1/125、自然光〉より 1985年 ©Heirs of Luigi Ghirri
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