
【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米靴市場で、スイス発「オン」の快進撃が続いている。軽量で快適、靴底に空気穴があいた独特なデザインとユニークなロゴで市場を広げている。オンの第1四半期(1~3月)決算は売上高が8億6465万ドル(1スイスフラン=1.19ドルで換算)で前年同期比43%増。粗利益率は59.9%で0.2ポイント改善、営業利益率は10.6%で3ポイント改善、純利益は為替差損もあり6747万ドルと38%の減益となった。
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カスパー・コペッティ共同創業者取締役会長は「オンはこの先、世界をリードし文化的な共感が得られるスポーツブランドを目指す。市場でのプレミアムポジションを確立できてきたので、引き続き我々の違いはどこにあるか、絶え間なくイノベーションを重ねた機能性とデザインに焦点を当てていく」とコメントした。
今後はさらにアウトドア、トレーニング、オールデーの日常、テニスを対象に、競合他社との差別化を進め、関税に関係なくプレミアム商品として値上げしていくとする。
販路別では、38.1%を占めるDtoC(消費者直販)が45.3%増、卸が41.5%増。地域別売上高は、最大の米国が5億2051万ドルで32.7%増、欧州・中東・アフリカが2億63万ドルで33.5%増、アジアパシフィックが1億4351万ドルで130.1%増。
アイテム別では、93.1%を占める靴が8億1027万ドルで40.5%増。後発のアパレルは4534万ドルで93.1%増、アクセサリーは904万ドルで99.2%増となった。
24年12月期決算は、売上高27億5900万ドルで29.4%増、粗利益率60.6%で0.6ポイント改善、営業利益率は9.1%で1ポイント縮小、純利益は2億8893万ドルで約3倍となった。
今年度は少なくても28%の増収を予測。8月には現在のCFO(最高財務責任者)がCEO(最高経営責任者)に就任、サプライチェーン、イノベーション、コミュニケーション部門の経営陣が交代する。
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