ワールドが、連結子会社のナルミヤ・インターナショナル（以下、ナルミヤ）を株式交換で完全子会社化すると発表した。交換比率は、ワールド株1に対して、ナルミヤ株0.58。ナルミヤの株主に対して、ワールドの普通株式合計246万7668株を割り当てる。8月に開催されるナルミヤの臨時株主総会での承認を経て10月1日に実行され、ナルミヤは9月29日に東証スタンダード市場において上場廃止となる。

　ナルミヤ・インターナショナルは、1995年に設立した旧ナルミヤ・インターナショナルを前身として2016年に創業。「メゾ ピアノ（mezzo piano ）」「ポンポネット ジュニア（pom ponette junior）」「ラブトキシック（Lovetoxic）」など、ベビー・子ども服ブランドの企画販売事業や関連製品の製造加工販売を手掛けている。

　ワールドは、同社にない子ども服ブランドを展開するナルミヤとの関係強化が事業拡大に資すると判断し、2019年3月にナルミヤを持分法適用関連会社化。その後、2022年には資本業務提携契約を締結するとともに、TOB（株式公開買い付け）によりナルミヤを連結子会社化していた。

　今回の完全子会社化は、アパレル業界における仕入価格や物流費、人件費の上昇に加え、上場維持に伴うコスト増大などを背景に、より柔軟かつ迅速な意思決定を行うことを目的として決定。今回の取引により、グループ全体の規模を活かした企業価値向上への投資や、資産の総合的な活用、コスト削減による経営効率化が可能になるとしている。株式交換という方法を選んだ理由については、株式交換後に期待される効果を株主に還元できること、流動性のあるワールド株式を市場で現金化するか、継続保有するかをナルミヤの株主が選択できることなどを挙げた。

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