「ヘンネ(HAENGNAE)」のデザイナーを約4年間務めたデザイナー アンナ・チョイが、自身のブランド「アンナ チョイ(ANNA CHOI)」を2026年春夏コレクションで本格始動する。
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デザイナーのチョイは、ニューヨーク、イギリス、日本でファッションデザインを学び、2021年秋冬コレクションでプレタポルテブランドとして「ヘンネ(HAENGNAE)」を立ち上げた。ブランドデビューから有力セレクトショップで展開がスタートし、「TOKYO FASHION AWARD 2024」を受賞したことで2024年秋冬コレクションをランウェイ形式で発表。同プライズの副賞であるパリでの展示会で、アンナ チョイのオートクチュールコレクションをプレローンチした。アンナ チョイの本格ローンチに伴いヘンネは休止し、今後はブランドを一本化して展開するという。
アンナ チョイでも、ヘンネで提案してきたコンセプト「強気ロマンチストのための服」を踏襲。その上で、静と動、強さと繊細さ、理想と現実といった二面性を追求していく。チョイは「ヘンネ時代に自分が作りたい服のテイストや、イメージ、アティチュードが固まり、ファンだと言ってくださる方にも巡り会えたことは、私にとって素晴らしい財産。一方で、メイド・トゥ・オーダーのアンナ チョイでお客さまと向き合って一着を作り上げていく制作プロセスも、自分のものづくりにおいて欠かせない。今まではこの二面性を自分の中で棲み分けて考えていたが、熟考するうちに集約させることでより強いイメージを打ち出せるという意思が固まった」と立ち上げの経緯を語る。

Image by: FASHIONSNAP
本格始動となる2026年春夏コレクションは、ジャケットやトップス、パンツ、ドレスなど約20型で構成。優美なドレープやシャーリング、ボリュームが出るパターンなど、チョイが得意とするロマンチックなデザイン、エッジを効かせたシルエットと稼働性を兼ね備えたテーラリング技術、クチュール技法を取り入れ、“日常に取り入れられるプレタポルテ”を提案する。繊細なシアージャケットは裁断した際にヒートカットで端処理した上で縫い代を5mm程度に抑えることで、シアー素材の美しさを邪魔しない仕立てを叶えた。セカンドスキンのようになめらかに身体に沿うドレスはデコルテやヒップ周りが綺麗に見えるパターンを追求しながら、ポリエステル100%で自宅での洗濯が可能。また、カジュアルに着用できるスウェットパンツやTシャツといったチョイにとって新鮮なアイテムも揃う。







Image by: FASHIONSNAP
ジャケットのボタンやTシャツの刺繍など、随所にあしらわれたハートのモチーフはイニシャルのAを反転させたシルエットに着想し、ジュエリー職人が手作業で制作。今後もアイコン的なモチーフとして取り入れていくという。

また、チョイは半年前からニューヨーク拠点へと移行しており、光沢感が美しい希少なニューヨーク産のシルクを採用し、縫製は日本で行うなど、二拠点の利を活かした運営体制をとる。価格設定は一部ジャケットやドレスアイテムは10万円を超えるものの、スウェットパンツが5万円台、シアージャケットが5万円台、ライトなドレスが6万円台と、日常的に取り入れられるラインを意識した。
先行してパリで行った展示会では、海外のバイヤーから色使いやシルエットに関して「いい意味で日本らしくない」とフィードバックを得たという。アジアと欧米でデザインを学んだからこそ出せるテイストを武器に、日本だけでなくニューヨークでの展示会開催にも意欲を見せる。「今シーズンは、オートクチュールとプレタポルテについて自分の中で煮詰めていたものを、うまく形にできたと思う。クチュールやハイエンドなものづくりに関しては常に学び、高みを目指したい。多くの方に長く愛用いただけるコレクションを真摯に作っていく」と意気込んだ。
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