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ファーストリテイリングが温室効果ガス削減目標引き上げ 30年までにサプライチェーン領域で30%削減

ファーストリテイリングの年次サステナビリティ説明会の風景画像

年次サステナビリティ説明会に登壇した柳井康治ファーストリテイリング取締役(中)、新田幸弘グループ執行役員(右)、馮尚紅ユニクロチャイナ法人営業部リーダー

Image by: FASHIONSNAP

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年次サステナビリティ説明会に登壇した柳井康治ファーストリテイリング取締役(中)、新田幸弘グループ執行役員(右)、馮尚紅ユニクロチャイナ法人営業部リーダー

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ファーストリテイリングが温室効果ガス削減目標引き上げ 30年までにサプライチェーン領域で30%削減

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 「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」を手掛けるファーストリテイリングが、2030年度までの温室効果ガス(以下、GHG)排出量の削減目標を引き上げた。2021年時点で、生産工場などサプライチェーン領域(専門用語でスコープ3と呼ぶ)でのGHG排出量を、2019年度比20%削減すると公表していたが、30%の削減へと引き上げ。「事業が順調に成長して生産量が増える中で、GHGをどう削減していくかが最大の課題。最新の科学技術も取り入れながら目標を実現していく」と、柳井康治取締役グループ上席執行役員は話す。

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 自社オフィスや店舗領域(スコープ1、2と呼ぶ)でのGHG排出量の削減は、2030年度に2019年度比で90%削減するという目標に対し、24年度で83.3%削減を達成済み。

 スコープ3での30%削減という新目標は、取引先工場との密な協力の中で実現していく。工場のボイラーをより高効率なものに変えたり、工場がある工業団地のエネルギー源を石炭からバイオマスに切り替えるよう働きかけるなどしているという。各工場からは、3ヶ月ごとにエネルギー使用についての進捗報告を受ける体制ができている。

 原材料を、より環境負荷の低いリサイクル素材などに切り替えることも同時に進めている。2030年度までに全素材の50%を環境負荷の低い素材に切り替えることを掲げているが、2025年度で全素材の19.4%で代替済み。リサイクル素材が盛んなポリエステルでは46.4%が代替済みだ。「素材によっては代替が難しいものもあるが、課題はチャンスでもある。東レをはじめとした素材メーカーや協力工場と取り組んで解決していきたい」と、新田幸弘グループ執行役員。

 11月19日に開催された同社の年次サステナビリティ説明会には、柳井康治取締役、新田グループ執行役員と共に、ユニクロチャイナで長年品質管理に従事し、現在は協力工場との連携に携わる馮尚紅 法人営業部リーダーも登壇。ユニクロが2000年から、「匠」と呼ぶ生産技術者を中国を中心とした協力工場に派遣し、品質向上に努めてきた話は有名だが、現在も生産部の工場担当者が週4日工場を訪問し、生産現場を把握・管理しているという仕組みを紹介した。

 生産部の工場担当者は、120項目の独自の生産管理チェックリストをもとに、週次・月次で工場と共に改善に努めているという。「サステナビリティ面の課題も、この仕組みの中で現場で原因を特定し、工場と共に解決に導く流れになっている」と馮リーダー。

 また、中国では縫製工場や素材工場からの生中継もライブコマースの中で実施しているという。「開発秘話や労働環境をお客さまに伝えることで、ブランドを信頼してもらえるように努めている」と、サステナビリティの取り組みをマーケティングにも繋げている事例を紹介した。

 ファーストリテイリングは、2021年から年次サステナビリティ説明会「『LifeWear=新しい産業』説明会」を開催しており、今年で5回目。

最終更新日:

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年次サステナビリティ説明会に登壇した柳井康治ファーストリテイリング取締役(中)、新田幸弘グループ執行役員(右)、馮尚紅ユニクロチャイナ法人営業部リーダー

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