

中東情勢の悪化に伴う原油および石油化学製品の価格急騰を受け、東レや帝人フロンティアなどの繊維関連企業が相次いで値上げに踏み切っている。石油化学製品の価格上昇は、原料費にとどまらずエネルギーコストや物流費にも大きな影響を及ぼしており、消費者に近い川下産業への波及も見込まれる。
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帝人フロンティアは4月7日出荷分から、ポリエステル繊維や不織布、テキスタイルを対象に価格改定を実施する。値上げ幅はポリエステル繊維や紡績糸、不織布で20%以上、テキスタイルで15〜25%。同社は「生産効率化や経費削減により価格維持に努めてきたが、コストの急激な上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えている」とし、販売価格の緊急改定に踏み切った。
東レも「中東情勢の急激な変化に対応するための暫定的措置」として、4月出荷分から値上げを実施。ナイロン6およびナイロン66の長繊維・短繊維、ナイロンBCF糸、ポリエステル長繊維・短繊維および長繊維不織布(アクスター®)、ポリプロピレン長繊維不織布、アクリル短繊維が対象で、値上げ幅は1kgあたり20〜110円以上とした。今後は粗原料市況に加え、副原料や物流費の動向も踏まえ、順次見直しを進める方針だ。
繊維企業にとどまらず、化学繊維を扱うアパレルメーカーや合成皮革を使用する靴メーカーにも影響が及ぶ可能性がある。現時点で影響は限定的としつつも、コスト上昇への警戒感は強い。「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」などを手掛けるアンドエスティHDの福田泰生社長は、2026年2月期通期決算説明会で「2027年2月期は5〜10%の原価高騰を見込んでいるが、経営努力で吸収する考え」と述べた。また、「オリエンタルトラフィック(ORiental TRaffic)」などを運営するダブルエーも、2026年1月期通期決算の質疑応答で「秋冬商材は情勢次第でコスト影響が顕在化する可能性がある」とし、サプライチェーンの動向を注視する姿勢を示した。
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