
Image by: FASHIONSNAP

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ファーストリテイリングが、2026年8月期の上期(2025年9月〜2026年2月)連結業績を発表した。売上高に相当する売上収益は前年同期比14.8%増の2兆552億円、営業利益は同31.7%増の4006億円、純利益は同19.6%増の2792億円。上期として過去最高かつ期初予想を上回る大幅な増収増益で、2026年8月期通期の業績予想を上方修正した。緊張感が高まっている中東情勢については、2026年8月期中の素材調達は完了しており、今期中の事業への影響は極めて限定的であるとした。
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通期の業績予想では、売上収益で1000億円、営業利益で500億円上方修正し、売上収益で前期比14.7%増の3兆9000億円、営業利益で同24.1%増の7000億円を見込む。上期は減収で着地したグローバルブランド事業も下期は増収増益と回復する計画だ。決算説明会に出席した柳井正 代表取締役会長兼社長は、「世界を見渡しても、今ファーストリテイリングは真のグローバルブランドに最も近いところにいます。これからも現状に甘んじることなく挑戦を続け、我々の企業理念の実現に向けて尽力していく。今からが成長期です」と話した。
2026年8月期上期は、ユニクロ事業が全ての地域で増収増益を達成。国内ユニクロ事業では、スウェット類やバレルパンツといった通年商品の販売戦略が奏功したことや、気温が低下したタイミングで冬物商品の販売も好調だったことなどにより、売上収益は同7.4%増の5817億円、営業利益は同14.1%増の1114億円となった。海外ユニクロ事業では、全ての地域で営業利益率が改善。売上収益は同22.4%増の1兆2413億円、営業利益は同38.9%増の2341億円と大幅な増収増益で着地した。
引き続き欧州、北米事業がそれぞれ2桁の増収増益を達成し、グローバルでの成長ドライバーとなっている。2026年8月期に、計画から1年前倒しで欧州で売上高5000億円、北米で3000億円を達成する見込み。中長期ではそれぞれ3兆円規模まで売り上げを拡大させる計画だという。踊り場を迎えていたグレーターチャイナは増収、2桁の増益と、改革の成果が出てきた。ほか、韓国、東南アジア、インド、豪州の各エリアで2桁の増収増益となった。
ユニクロは秋冬商戦に比べ、春夏商戦が弱いとかつては指摘されてきたが、防寒衣料だけに頼らない商売の組み立てが全体を押し上げた。ジャージーバレルレッグパンツやバギーカーブジーンズ、スウェットワイドパンツといった、長年のコア商品を今のトレンドのシルエットや素材にアップデートした通年商品がグローバルで支持を集め、通年商品と冬物商品の売上構成比が逆転。気温や天候に左右されにくい売り上げ構造が確立しつつあるという。
真のグローバルブランドを目指し構造改革中のジーユー事業は、売上収益が同1.6%増の1684億円と若干の増収にとどまったものの、営業利益は同18.3%増の164億円と大幅な増益となった。品番数の絞り込みや数量計画の精度向上など、オペレーション改革の成果が表れた。一方で売り上げの伸びは期待に届いておらず、下期からはマストレンド商品の開発をさらに強化していく方針だ。
グローバルブランド事業は、セオリー事業が米国での卸売り販売の苦戦などより減収・赤字となったことが響き、事業全体で売上収益が同7.5%減の627億円、営業損益は1億円の赤字となった。プラステ事業は増収、2桁増益と好調。コントワー・デ・コトニエ&プリンセス タム・タム事業は構造改革に伴う店舗の都心集約により減収となったものの、赤字幅は縮小した。
◆中東情勢が不透明、商品価格への影響は? 柳井会長「無駄な戦争はやめてほしい」
現在、中東地域ではイスラエル・パレスチナ間の紛争に加え、イランを巡る軍事的な緊張が続いており、世界的な物流コストの上昇や原油価格への波及が懸念されている。こうした状況下について同社は「今期中の素材調達は完了しており、通期業績に与える影響は極めて限定的」と説明。一方で、中東地域の緊張状態は現状解消の目処が立っておらず、長く続けば影響は避けられないとした。柳井会長兼社長は商品の値上げの可能性について聞かれると「うちだけが永久に値上げを避けるということはできないが、我慢できるところは我慢して出来る限り価格を維持したい」とコメント。世界情勢については「グローバルで見て、あまりにも政治が醜い。でも、企業経営をする上ではこうした変動要因は常だと考えて仕事をしなければいけません。私から言えることは、無駄な戦争はやめてほしいということだけです」と語った。
最終更新日:
■ファーストリテイリング 2026年8月期上期業績
売上収益:2兆552億円(前年同期比14.8%増)
営業利益:4006億円(同31.7%増)
親会社の所有者に帰属する中間利益:2792億円(同19.6%増)
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