アートは里山を変える?世界最大級「大地の芸術祭」をレポート

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パフォーミング・アーツが充実

 今回の見どころは、出展が拡大したパフォーミング・アーツの作品です。小林武史らによるイェンタウンバンド(YEN TOWN BAND)だけではなく、劇団サンプルや指輪ホテル、スナッフパペッツなどのグループが出展リストに名を連ね、集落巡回公演を実施予定。地元の住民を巻き込み、観客参加型作品を計画しているそうです。

 パフォーミング・アーツの拠点となるのが、新施設「上郷クローブ座」。廃校になった津南町立上郷中学校を一新し、ステージや稽古場のほかに、芝居仕立てでサービスするレストランや13部屋32ベッドを揃えるレジデンス施設を展開。サイン計画にはグラフィックデザインの巨匠 浅葉克己も携わっているとのこと。同施設について、「大地の芸術祭」総合ディレクターの北川フラムさんは「地域の方々が大変喜んでおり、経営にも積極的」と話しています。

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 今回はパフォーマーからの公募が多かったと言い、「これまでと違う環境や客層のなかで何かやりたいと思い始めているパフォーマーが増えていることが大きい。観客とその空間を楽しむ、あるいは観客が参加できるアートにパフォーマー達自身が目を向け始めている」とコメント。パフォーミング・アーツの拡大が、新たな地域新興に繋がりそうです。

15年を経てアートが身近な存在に

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総合ディレクターの北川フラムさん

 「大地の芸術祭」が始まった当時について北川さんは「わかりやすい作品でないと受け入れられなかったのか、住民からは開催に否定的な声が多かった」と振り返ります。しかし、15年が経過した現在では国内外からアーティストが集まり、地元住民も参加するまでの賑わいに成長。その背景には「アーティスト達の制作活動と稲作労働に共通する部分があったからかもしれない」と言います。作品について、形や色だけではなく「時間や空間を含めてアート」という認識に変わり、「地域づくりにおける美術の役割について関心が深まったのは画期的なこと」と感慨深い表情を見せていました。

 「広大なエリアを見て回り、旅をするようにアートを楽しんで欲しいですね」と北川さん。今年の夏は"アートの旅"を越後妻有で体験してみてください。

■大地の芸術祭2015
会期:2015年7月26日(日)〜9月13日(日)50日間
開催地:越後妻有地域(新潟県十日町、津南町)760キロ平方メートル
アート作品数:約380点(うち過去に制作された恒久作品約200点)
参加アーティスト:35の国と地域、約350組(うち17の国と地域、約180組が新規)
総合ディレクター:北川フラム
>>公式サイト

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