
Image by: FASHIONSNAP
JIL SANDERとedenworksによるインスタレーションプロジェクト"GARDEN MOVEMENT"が、ジル サンダー銀座で8月31日まで開催されている。猛暑が続く東京・銀座の溶けるようなアスファルトの上を行き交う人々の視線を、ひととき涼やかに奪う花々は、まさに都市に現れた"野花のガーデン"。生命力に満ち、野性を帯びながら可憐に広がる楽園<エデン>のような風景の中に、話題作への出演で役者としての輝きを増す俳優 橋本愛がそっと身をゆだね、花と戯れる。時の流れが静かに緩む、そのひとときを捉えて。



野花のガーデン、そしてジル サンダーのアイテムは神秘的なマーブル模様のトラバーチンの大理石に調和する。| CANNOLO SMALL Bag¥250,800


Earing(2sets) ¥184,800

思わず花を摘みたくなるようなカンノーロのバケツバッグ。| CANNOLO BUCKET Bag ¥280,500

店内は施工当時のマーキングがそのまま残された剥き出しのコンクリートと大理石といった異素材が組み合わされたコンテンポラリーな空間。1階にはエキシビションスペースが設けられている。| Dress ¥272,800, Boots ¥327,800(参考価格)




野花のガーデンに佇むスタンド・KIOSKのショーケースに並べられたカンノーロバッグはまるで植物標本のよう。自然界からインスパイアされたカラーリングはボタニカルにも馴染む。





期間中、ガーデンからその場で摘み取った野花を、edenworksのスタッフがその場でフラワーブーケに仕立て、商品購入者を対象に先着でプレゼントする。(8月11日まで)
Behind Story of "Garden Movement"
by Megumi Shinozaki of edenworks
フラワーインスターレションは、野花のガーデンが店内に広がる「ワイルドガーデンの息吹」(〜8月11日)、ガーデンで使用された花々が20日間をかけてドライフラワーへと変化する「ドライガーデンへの変容」(8月11日〜31日)、そして最終日(8月31日)に「小さな記憶のギフト」として来場客に配布され、「花を棄てずに未来に繋げる」というedenworksの理念を体現した3つのフェーズで構成されたプロジェクト。edenworksを主宰する篠崎恵美氏に今回のインスタレーションについて話を聞いた。

─ジルサンダー銀座の空間を初めて見た時の印象は?
店舗空間というより巨大な彫刻作品の中にいるような感覚になりました。全体的に自然物である鉱石が使われているので、無機質だけど植物との相性がすごく良い!とも感じ、今回の構成を考える時間、ずっとわくわくしていました。相反するものが共存する空間は、なぜか心地よく感じられるんです。
─「野花のガーデン」というテーマをどのように発展させたのでしょう?
銀座店のオープニングイベントの際に、植物が空間を侵食するような野生的な装花をしましたが、今回はその進化系というイメージでしょうか。私は、植物は常に動いていると感じています。「動く」とは、生きているからこその成長と死に向かう日々の変化、虫や風などの他者により種を運ぶこと、そして人から人への想いが移動することなどがあります。今回のインスタレーションは、花の変化に添って表現方法を分けています。3つフェーズが完結すると、花が大きく移動する構成になっており、それを体験したお客様によりMovementが起こることを願っています。
─ジル サンダーが掲げる「ヒューマン・ネイチャー(人間性)/ マザー・ネイチャー(母なる自然)」とedenworksの理念にどんな親和性や共通点を感じますか?
私たちは今回テーマにしている"Garden Movement"のように、花は生き物であるという思いを強く持っていて、花屋で売れ残ってしまったものを粗末に棄てることはせずに、どう生かしていくかというやり方を日々模索しています。その思想は、この店舗のデザイン(施工当時のコンクリートの剥き出しをそのまま採用したり、再生プラスチックを使った什器など)やブランドの考えにも共通点があると思います。自然を敬う気持ちがあるブランドとのコラボレーションは、とても気持ちよく取り組むことができます。
─生花には"儚さ"、ドライフラワーには"永続性"があります。今回のインスタレーションに込めた想いがあれば教えてください。
花は強く生きています。その生命は儚いけれど、今回のインスタレーションで、花の奥深さと儚いものの強さを感じてもらいたいと思っています。


KIOSKでは千葉の蒸留所 mitosayaの江口宏志氏とコラボレーションしたオリジナルドリンク3種の中から1杯をジル サンダー公式LINE登録者を対象に提供。"ハーブ香るレモネード"は5種のフレッシュハーブが口の中に広がる爽やかな一杯。(事前予約より先着、8月11日まで)
◾️THE KIOSK SERIES – Floral Study by Megumi Shinozaki "Garden Movement"
会期:7月25日(金)〜8月31日(日)
会場:ジル サンダー銀座
所在地:東京都中央区銀座 3-4-1
電話番号:03-3528-6278
営業時間:11:00〜20:00
JIL SANDER公式 LINE
橋本愛 | Ai Hashimoto
2010年の映画「告白」に出演し注目を浴び、2012年の映画「桐島、部活やめるってよ」では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。最近では、映画「リライト」に出演。現在、2025年NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に出演中。独自の感性を生かしてファッション、書評、コラムなどの連載を持ち幅広く活躍中。
photography: Naoto Kobayashi, styling: Lisa Sato(bNm), hair: Keiko Tada(mod's hair), make-up: Yuka Washizu | production: Mina Jokoji, casting: Soogyong Kim, text & edit, project management: Yuui Imai (FASHIONSNAP)
最終更新日:
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