服は脇役?「ライフスタイル提案」ショップが増えた理由

SHIPS Days 展示会
SHIPS Days 展示会

 2013年に目立った傾向の1つに、服単体を売るのではなく、ライフスタイル全体を打ち出すショップやブランドの台頭が挙げられる。有力セレクトショップがライフスタイル提案を重視した新ショップを相次いで開き、西海岸テイストを売り物にするショップが支持を得た。着て過ごす「時間」を印象づけたり、価格のこなれた小物・雑貨での集客が見込めたりといった点で、ライフスタイル提案型のショップやブランドは消費を誘う力が期待され、14年以降もこの勢いは続きそうだ。(文:ファッションジャーナリスト 宮田理江

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■増えるライフスタイル提案型の新業態

 2014年春にスタートする「SHIPS Days(シップス デイズ)」はシップス初のライフスタイルブランドだ。初めての展示会に足を運んだところ、会場で主役顔をしていたのは、エプロンや食器などの生活雑貨。服はその周りに置かれ、日常を構成するパーツという位置付けのよう。家の中で心地よく暮らすのに役立つ、上質な生活雑貨を重視するスタンスをうかがわせた。「眺めのいい日々と、居ごこちのいい服。」というキャッチフレーズもプライベート空間でのくつろぎ感を打ち出している。


 「コーヒーの匂い。読みかけの本。溶けていく時間。人生は美しい。ここは、そんなライフスタイルを表現する空間です」という説明が示す通り、気取らない伸びやかな暮らしぶりに似合う服や雑貨を用意した。部屋着はルームウェアではなく「ラウンジウェア」と呼ぶ。糸から別注し、オリジナルの杢グレーの生地で仕上げた。スポーツウェアやテーブルウェア、バスグッズ、ナイトウェアにもシップス流のタイムレスを落とし込んでいる。「SHIPS Days」は14年春、「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」(千葉県船橋市)でデビューする予定だ。


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SHIPS Daysで販売される生活雑貨


 セレクトショップ業界最大手のビームスは2012年に新業態「B:MING LIFE STORE(ビーミング ライフストア)」を立ち上げ、ライフスタイル化の流れを勢いづかせた。メンズ、ウィメンズはもとより、キッズ、ベビーまでカバーする試みだ。店舗数は早くも10店を超えた。3世代来客を取り込む狙いを鮮明にした点でビームスの既存レーベルとは一線を画す。ららぽーとやマークイズなど、家族連れが多いショッピングセンターに出店しているのも同業態のターゲットを示している。


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B:MING LIFE STORE 2014年春夏 展示会


 ビームスは1976年に創業した当時から、「アメリカンライフショップ ビームス」と店名を掲げていた。UCLA(米カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の男子学生の部屋をイメージして、インテリアも手作りで整えた。洋服が売れたので、ウェア主体の業態に向かっていったという。つまり、「アメリカのライフスタイルを売る店」というのは、ビームスのDNAそのものと言える。


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B:MING LIFE STOREで取り扱う雑貨


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