街で魅せる下着、はじける予感

「アウターランジェリー」の着こなしが街に
「アウターランジェリー」の着こなしが街に

 ランジェリーが街に飛び出した。この春夏はブラジャーやビスチェを「魅せる」格好で街着としてまとう「アウターランジェリー」の着こなしがイン。国内外の2010年春夏コレクションで相次いで提案され、ブームが予告されていたが、早くもストリートではその兆しが見え始めている。


 ランジェリーを街着化するスタイリングはニューヨークやミラノの有力ブランドが火を点けた。NYコレクションでは世界のトレンドセッターである「Marc Jacobs(マーク ジェイコブス)」がブラウスの上からシャイニー生地のブラジャーを着ける「イン・アウト逆転」ルックを発表。チューブトップはジャケットの上から巻いた。

 NYのフロントランナー「ALEXANDER WANG(アレキサンダー ワン)」はスウェットの上から、コルセットやビスチェを重ねる着こなしを提案した。アメリカの西部開拓時代をイメージしたミラノの「D&G」はビスチェドレスや、パンティー風ショートパンツをウエスタンブーツをコーディネートしてセクシーなカウガールルックを披露した。


 東京コレクションでは「motonari ono(モトナリオノ)」がブラウスの上からコルセットをオン。ガーターベルトも復活させた。「ato(アトウ)」は黒いブラ風トップスを、腹掛け形のホルターネックと重ね着。バイカーパンツのようなマニッシュアイテムとミックスしてみせた。
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 ブラジャーを重ね着の主役に据える着こなしも現れた。「G.V.G.V.(ジーヴィージーヴィー)」はブラジャー風のバストカップを強調したミニドレスを打ち出した。純白のパンツ・アンサンブルでは、ブラとショーツに当たるパーツをシースルー。ブラの上にジャケットをそのまま羽織ったかのような真っ白いコーデも見せた。
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 アウターランジェリーのアイデアは早くもストリートでフォローされ始めた。ウエストを絞ったコルセット部を強調したミニドレスや、ホルターネックノブラトップを一番外側に重ね着するスタイリングなどが目撃されている。ランジェリーっぽいレースやストラップをアイキャッチにする演出も取り入れられている。

 アメリカでは下着コスチュームで人気を呼んだガールズ・ロック・バンドの伝記映画「ザ・ランナウェイズ(The Runaways、主演ダコタ・ファニング)」が公開されたこともあって、下着ファッションがあらためて脚光を浴びつつある(日本での公開は未定)。


 ランジェリーがアウター化した例は過去にもある。歌手のマドンナがはやらせたビスチェルックや、キャミソールの流行などがその例だ。薄着姿に1枚で着て、官能的に魅せるのが、これまでの基本的な着こなしだった。

 しかし、この春夏はレイヤードのミックスソースとして扱い、露出度を適度に抑えて着こなすのが今季流だ。本来の下着をのぞかせるのではなく、ランジェリー風にデザインされたアウターアイテムを着るのも、今季のお約束と言える。

 過剰になまめかしく見せるのを避けて、むしろ健康的かつポジティブに演出するスタイルもこれまでのランジェリールックとは違う点だ。素肌感を生かして、気温が上がるこれからのシーズンに心地よいアウターランジェリーを楽しめば、ヘルシーとセクシーがダブルゲットができそうだ。


(文:ファッションジャーナリスト 宮田理江

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