ロンドンの有望な若手メンズデザイナーは?<2015年春夏>

ロンドンの有望な若手メンズデザイナー
ロンドンの有望な若手メンズデザイナー

<〜マスイユウのファショントワイライトゾーン〜 ロンドンコレクションズ:メン(LCM)編>
 多くのファッション都市の中で毎シーズン将来を有力視される新人を生み出し続けているのはロンドンだけと言っても過言ではない。そんなロンドンのメンズシーンの新顔タレントや、今知っておくべき若手デザイナーたちを紹介しよう。(取材・文:益井祐)

 新人デザイナーの登竜門と言えば、トップマンとファッションイーストが主宰する合同ショー「MAN(マン)」だろう。かつて、Jonathan William Anderson(ジョナサン ウィリアム アンダーソン)や第1回BFC/GQメンズウェアデザイナーファンドを受賞したChristopher Shannon(クリストファー シャノン)などの有望株を世に送り出してきた。

 「MAN」は、基本的に3シーズンまでのサポートが条件。今回は、Bobby Abley(ボビー・アブレイ)が「MAN」で見せる最後のシーズンとなった。2015年春夏コレクションは、Tシャツやフーディー、膝丈のショーツなどのスケータースタイルに、ネオプレンやふさふさとした質感のラメニットを使い、遊び心を加えた。また自身のシグネチャーである"くまちゃんマーク"の他、先シーズンに続きディズニーとコラボレーションしている。


 新たに名前を連ねたのがLiam Hodges(リアム・ホッジス)とNicomede Talavera(ニコメデ・タラヴェラ)の2人。ホッジスはウエストミンスター大学を卒業後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、「ロンドンコレクションズ:メン」の2014年春夏に、「ファッション・イースト・メンズウエア・インスタレーションズ」でデビューした。キャットウォークショーは今回が初めて。ボーイスカウトをスターティングポイントに、プリントだけではなくワッペンの模様をオリジナルのジャカード織りで表現し、象徴的にガーメントに配した。また、セントマーティンズ美術大学のBAとMAを修了したニコメデ・タラヴェラはデビューコレクションである2014年春夏、自身のコレクションと共に7スタイルのイーストパックとのコラボレーションを発表した。初のランウェイには、ギンガムチェックやストライプのエターナルプリーツのパネルを縫い合わせたロングトップ、シグネチャーである股上の長いスケーターパンツなど、ルイーズ・ブルジョアに思いを馳せながらも自身の卒業コレクションをリファレンスに制作したと言う。「MAN」デザイナーたちに、ロンドンのドーバーストリートやNYのオープニングセレモニー等の個性派コンセプトショップが興味を示している。


 さらに新しい才能に巡り会えるのが、「ファッション・イースト・メンズウエア・インスタレーションズ」だ。LVMHアワードに参加し話題になった「MARQUES'ALMEIDA(マーカス・アルメイダ)」は、得意のデニムを多用したメンズ第2弾を見せた。

marquesalmeida_m15ss0-20140616_001.jpg

 >>MARQUES'ALMEIDA 2015年春夏コレクション


 過去にカニエ・ウエストやプリングルと仕事をし、現在も「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」のメンズラインや「Richard Nicoll(リチャード・ニコル)」などに提供しているテキスタイルコンサルタントのEdward Crutchley(エドワード・クラッチリー)が、自身のブランドをスタート。そしてボビー・アブレーのジュエリーを手掛けているAlan Crocetti(アラン・クロセッティ)がデビュー、初のプレゼンでは"ヤンチャ系"(?)を思わせる鼻の頭の絆創膏をシルバーで表現した。


 ニットの可能性に挑戦する「Sibling(シブリング)は、手仕事を重視した。ここ数シーズン手編みと機械編みをつかい"売りやすい"服をキャットウォークで見せていたが方向性が変わったようだ。「作り込まれたショーピースやランウェイのスタイリングで難しそうに見えるガーメントもショップに並ぶとリアルで売れていることが分かった。ならこの際コレクション全体をよりことに。実は手編みのように手の込んだニットがメンズで伸びている」。インスピレーションとなったのは街にたむろする若者、反射機的な彼らは少数民族であり、ギャングであり、シブリングにとっては"ファミリー"であると言う。クロシェットのマスクやポンポンのピースは自身の過去の作品を振り返っている。

yu_lcm_15ss_009.jpg


 「Nasir Mazhar(ナシアー・マザール)」は若手ながらも「ロンドンコレクションズ:メン」のトリを飾るのに相応しいデザイナーなのは確かだ。同日からフィレンツェでスタートしているメンズ見本市「ピッティ・ウオモ」への移動で、一部のプレスやバイヤーが来場しないにも関わらず、ショー会場は満員御礼。ストリート、スポーツ、ヒップホップ、サイバー、90年代を組み合わせ、これまでなかったスタイルを提案。最新コレクションでは白を基調にしたシャツ素材やキルティング、スウェット掛け合わせたセットアップやイタリア製のジャカードをリュクスに使用したホルスター付きのベストが登場した。

yu_lcm_15ss_006.jpg

yu_lcm_15ss_007.jpg

 >>Nasir Mazhar 2015年春夏コレクション


 次のページは>>まだまだいる、気鋭デザイナーたち

記事のタグ

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング