

厳しい寒さが少しゆるんで、街には春の気配が漂い始めた。走るには最適な季節だけど、ランニングは正直きついし、サボりたくなるときもある。でも走り終えたあとにだけ見える景色があるからこそ、また走りたくなってしまう。「スピードだけが正解じゃない」。そんなふうに、自分なりのペースやスタイルを追い求めるランナーに向けて、「ルルレモン(lululemon)」から東京限定のカプセルコレクション「YET Race Day Kit」が登場した。
コレクションをまとって走るのは、普段からランニング仲間だというモデルの龍君とJojo。彼らはなぜ、走るのか。合言葉は「まだ、これから(YET)」。自分と対話しながら、淡々と、ランを通して確実に前へ進み続ける2人に、走ることにまつわるあれこれを聞いた。
走る理由を取り戻すまで

2人が走るのは、いつも決まって朝。時刻は朝7時。まだ白さの残る空と呼応するように、ゆっくりとジョグをして、寝起きの体を目覚めさせる。冬の空気はいつもよく澄んでいて、彩度の低い景色を眺めているだけで邪念が消えて、自分と街の境界線がより一層はっきりとする。


アメリカで学生時代を過ごしたJojoは、物心ついた頃から「走ること」と隣り合わせの日々だった。「高校時代は部活でクロスカントリーをやっていて、主に5kmのレースに向けてトレーニングを積んでいました。当時は『Running is my life』という思いで、ひたすら真面目にストイックに走って、厳しい指導もたくさん受けて。その反動で、大学では走ることを辞めてしまいました。チームで何かを目指して走ることに、興味がなくなってしまったんです」。
「それからはしばらく走ることから離れてしまったけど、日本に帰国してモデル活動を始めてから、メンタルとフィジカルの健康のために、不規則な生活リズムを正すためのルーティーンとして、また走り始めました。毎朝同じ時間に起きて、走って、シャワーを浴びて朝ごはんを食べる。そうやって続けるうちに、徐々に『ランニングを通じて人と交流したい』と思うようになったんです。モデルの仕事は毎日違う現場で新しい人たちと仕事をするから、コミュニティを通して同じ仲間と集まって走れたら良いなって。それからはいろいろなコミュニティに顔を出すようになって、その中で龍君がやっているランクラブを見つけて、一緒に走るようになりました」(Jojo)。

龍君は昨年夏、友人とともにランニングコミュニティを立ち上げた。それまでは体型維持やトレーニングとして、1人で黙々と走ることが多かったが、友人からの誘いをきっかけにグループランの楽しさに目覚めたという。「コミュニティを通して走っているうちに仲間の輪が広がっていくのは新鮮で、それまで『モデルとして体を動かさないと』という意識から、トレーニングとして走ることこそがランニングだと思っていましたが、そうじゃない楽しさもあるんだと気づいたきっかけになりましたね」(龍君)。
装いが、力になる
2人がまとう「YET Race Day Kit」は、東京の街からインスピレーションを受けて製作。無機質なビル街や夜のネオン、さまざまな色を持つ東京をグラデーションで表現したグラフィックが特徴となっている。普段から代々木や駒沢、皇居周辺など、東京の街を走る2人も、街を通して人と交流することで、新しい自分に出会えたり、インスピレーションを受けることがあるという。「僕は田舎育ちなこともあって、いつも新鮮に東京の街を感じながら走れています。東京にもいろんな街があるじゃないですか。エリアごとに異なる雰囲気が楽しいし、リフレッシュになります」(龍君)。

「コミュニティでのソーシャルランは、信号で止まっている間に新しい人と会話が生まれるのが楽しくて好きです。1人で街を走るときは、ランニングしながらすれ違う人に『Hi!』と挨拶するのを日課にしています。日本では他人に挨拶する文化がないけど、笑顔で挨拶をすると、意外とみんな返してくれて。『今日は何人を笑顔にできるかな』と数えながら走ることもあります(笑)」(Jojo)。


そんな2人にとって、日々のランニングのモチベーションとして、ウェアは大きな役割を担っているという。「走るときのマイルールとして、普段出かけるのと同じくらい、ランニングウェアでもスタイリングにこだわるようにしています。自己満足かもしれないけど、それがランニングにおける楽しみの一つ。新しいウェアを買ったら、どういう組み合わせで着るか考えたり。普段からルルレモンのウェアはよく着ていますが、今回のコレクションもさすがの着心地だし、東京の街に映えそうなカラーリングで気分が上がります」(龍君)。

「私も、新しく買ったウェアやお気に入りの靴下を着て『今日の私かわいいし、ちょっと外に出たいかも』と気分を上げて走りに出かけることは多いです(笑)。今回のコレクションでは、特にジャケットがお気に入り。ウィンドブレーカーのような薄手のジャケットって、肌にくっついたり引っかかったりする感覚があるものが多いんですけど、このジャケットはインナーのライニングのおかげか肌当たりが良くて、動きやすかったです」(Jojo)。
ランニングは“友だち”

走り続ける理由は、必ずしも速さや記録のためだけではない。それでも、昨日より今日、今日より明日と、まだ見ぬ未来に向かって一歩を踏み出す。2人は「YET」を合言葉に、それぞれの経験を通して、自分なりの「走る」意味を更新してきた。
「昨年末、初めてフルマラソンに出たとき、目標タイムがあったことでプレッシャーを感じたり、トレーニングが思うようにできなくてネガティブな気持ちになることもありました。でも、レースの1週間前には『フルマラソンを走るだけでもすごい』と気持ちを切り替えられて。当日は『とにかく楽しもう』という気持ちで走ったらすごく楽になったし、目標であるサブ3.5(3時間30分切り)を達成することができたんです」(Jojo)。

龍君にとって、今、走ることは日々のコンディションを取り戻すための選択肢だという。「高校ではバスケ、大学ではハンドボールをやっていて、Jojoと同じく走る=キツい思い出しかありませんでした。でも、仕事でうまくいかないことがあって落ち込んだとき、外に出て走ることがストレス発散になると気づいて、好きになりました。昨日より少し速く、長く走れた自分を『偉い』と褒めることで自信にもつながっているし、無理せず自分のペースで少しずつ成長した自分と向き合うことが、モチベーションの源になっています」(龍君)。


走ることで見えてくる景色、生まれる会話、昨日より少しだけ成長した自分との出会い。そういう積み重ねを、Jojoはこう言い換える。「今の私にとって、ランニングは友だちみたいな存在かも。ランを通して新しい友だちがたくさんできたし、新しい機会にもつながっているから、すごくポジティブに良い関係性を築けていると思います。今の私がこんなふうに楽しんで走っている姿、高校時代の私に見せたいです。きっと喜ぶだろうなぁ」(Jojo)。

model: Ryukun & Joanna, photography: Saeka Shimada, styling: Miri Wada, hair & make up: Arisa Muramiya | text & edit: Miki Harigae, casting: Soogyong Kim, direction: Riko Miyake, project management: Mone Oyama (FASHIONSNAP)
最終更新日:
■ルルレモン 「YET Race Day Kit」
2月からスタートしたランニングキャンペーンの一環として、東京・ボストン・ロンドンの3都市で限定発売。各都市から着想を得て、その街ならではの個性を反映したカプセルコレクションとなっている。東京のコレクションでは、東京の街をイメージしたクロム(Chrome)とエレクトリックシスル(Electric Thistle)の2色を軸に、動きとエネルギーを感じさせるプリントを採用。ルルレモンのランニングコレクション「Fast and Free™︎」を軸にした超軽量タンクやシャツ、風通しの良いショーツ、アクセサリーなど幅広く揃える。
発売日:2026年2月24日(火)
取扱店舗:ルルレモン 渋谷、新宿マルイ、原宿、青山、六本木ヒルズ、麻布台ヒルズ、ギンザシックス
価格帯:9000円~1万7800円
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