【2015年版】雑誌からデジタルの時代に?ファッション出版業界の出来事まとめ

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 今年は人気雑誌の休刊やデジタルへの移行、創刊や復刊などファッション出版業界では大きな動きが目立った一年だった。千変万化だった今年の出版業界を、ニュースとともに振り返る。

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人気雑誌が長年の歴史に終止符

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(左から)「キューティ」9月号、「ピチレモン」12月号

今年、FASHIONSNAPで報じた休刊・定期誌廃止のニュースは11本。中でも特に反響が大きかったのは、宝島社のファッション誌「キューティ」やティーン誌「ピチレモン(Pichile)」の休刊だ。「キューティ」は「キャンディストリッパー(Candy Stripper)」や「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」、「スーパーラヴァーズ(SUPER LOVERS)」、「ミルク(MILK)」といったブランドを中心に90年代のファッションカルチャーを牽引。「ピチレモン」は宮崎あおいや長澤まさみらを輩出し、芸能界の登竜門的な雑誌として認知されてきた。「キューティ」が1989年9月の創刊から約26年間、「ピチレモン」が1986年3月の創刊から約30年間と長い歴史を持つ雑誌だっただけに、休刊のニュースは多くの業界人やファンを驚かせた。なお、宝島社は「キューティ」のほかに、1974年から約41年間にわたり刊行してきた「月刊宝島」の休刊も発表している。

▶もっと詳しく:
宝島社「キューティ」が休刊 創刊から26年(7月29日)
ティーン向けファッション誌「ピチレモン」が休刊 ブランドは継続(9月2日)
宝島の名物企画「VOW」がファッション誌スウィートで復活(11月13日)

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「花椿」2015年12月号

老舗雑誌といえば、資生堂が発行する企業文化誌「花椿」も月刊の廃止を発表。従来の企業広報誌とは一線を画した美しいヴィジュアルは多くのファンの心を掴み、1937年11月の創刊から2015年11月まで78年間にわたって紙媒体としての歴史を築いてきた。休刊と復刊を繰り返してきたが、2016年以降はデジタル展開に本腰を入れる。

▶もっと詳しく:
資生堂の企業文化誌「花椿」が月刊誌を廃止、2016年からデジタルに移行(9月2日)

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「ディテールズ」2015年12月号〜2016年1月号 合併号

米コンデナストでは、メンズ誌「ディテールズ(DETAILS)」が2015年12月号と2016年1月号の合併号をもって休刊。1982年の創刊から今年で33年目を迎えていた歴史のある雑誌だったが、雑誌広告収入の減少が主原因。今回の休刊によって同じ傘下のメンズ誌「GQ」に注力していくとともに、デジタル広告収入の増加に対応するため「GQスタイル ドットコム(GQStyle.com)」の拡大を図っていくという。

▶もっと詳しく:
コンデナストのメンズ誌「ディテールズ」が休刊 組織再編が続く(11月20日)

<2015年 その他雑誌の休刊関連ニュース>
ライフスタイル誌「ジョルニ」が休刊 ムックや書籍の制作は継続(5月20日)
ぶんか社の女性ファッション誌「ジーナ」休刊 第1号から丸4年(9月15日)
雑誌「ファッションニュース」が一般販売を終了へ(12月15日)
ファッション&ビューティ誌「チョキチョキガールズ」がメンズ版に続いて休刊(12月28日)

「デジタル」「コミュニティ」という新たな活路

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(左から)「チョキチョキ」2015年7月号、「ヴォーグガール」No.8

「雑誌からデジタルへシフト」する動きも活発だった。ヘア&メンズファッションの雑誌「チョキチョキ(CHOKi CHOKi)」や「ヴォーグガール(VOGUE girl)」、フリーマガジン「R25」など、「花椿」のようにデジタルに完全移行し、WEBに活路を見出す媒体も多かった。特に関西発ファッション誌「カジカジ」や東海エリアのメンズ誌「スパイマスター(Spy Master)東海版」など、地方ファッション誌はその動きが特に色濃く出ている。

▶もっと詳しく:
ヘア&メンズ誌「チョキチョキ」休刊へ 初代おしゃれキング奈良裕也がコメント(4月23日)
ヴォーグガールが雑誌を休止 デジタルに集約(5月26日)
フリーマガジン「R25」が休刊 ブランド統合でデジタル主軸に(7月3日)
「チョキチョキ」がLINEブログで再始動 雑誌復活も検討(8月24日)
「コスモポリタン」が日本再上陸 ハースト婦人画報社がウェブで展開(11月27日)

▶地方ファッション誌の動き:
東海エリアのメンズ誌「スパイマスター」がウェブに移行 月刊誌を廃止(4月13日)
関西発ファッション誌「カジカジ」が月刊誌を廃止 隔月誌とWEBで展開(6月8日)
関西発カジカジの姉妹誌「ガールズスタイル」が休刊(11月2日)

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「ドレス」1月号(※月刊誌は2月号から廃止)

雑誌とWEBの2本軸で展開する媒体が急増する一方で、アラフォー向け女性誌「ドレス」は月刊誌を廃止決定し「DRESS部活」を地方に拡大させるほか、コミュニティの活動支援や働く女性のための起業支援を目的とした「DRESS FUND(仮称)」、オンラインショッピングモールをはじめとする「DRESS MARKET(仮称)」を開始するなど、「コミュニティ活動」を加えた3本軸で新展開を見せる。いずれの雑誌も、メディアが生き残っていくための課題でもある「ブランド力」を活かせるかどうかが今後のポイントになるだろう。

▶もっと詳しく:
アラフォー向け女性誌「ドレス」月刊誌を廃止 16年4月から季刊誌に(11月27日)

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「ジンジャーミラー」創刊号の表紙

デジタルを活用した取り組みでは、幻冬舎のファッション誌「ジンジャー(GINGER)」がスマートフォン向け無料ファッション誌「ジンジャーミラー(GINGER mirror)」を楽天と協業して創刊。仕事とプライベートの"スキマ時間"を活用し、情報収集だけではなくECと連動させた「スマホファッション誌」という新しいジャンルが誕生した。

▶もっと詳しく:
幻冬舎「ジンジャー」から無料スマホファッション誌創刊 楽天と協業

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