スニーカーに続きサンダルが空前のブーム その理由は?

 夏は足元が涼やかになる季節だが、今年は春先からサンダルがブームとなり、異常事態とも言えそうな状況にある。健康サンダル系や楽ちん平底シューズの勢いは、ファッションを取り巻く消費者心理の様変わりも映し出しているようだ。(文:ファッションジャーナリスト 宮田理江

■サンダル+靴下の新提案

 ヒールの高い靴に比べ、サンダルは足がくたびれないが、素肌が擦れて痛くなることもある。こんな思案をめぐらせがちだったサンダルに、「ソックス履きが前提」という新ルールを持ち込んだのが、米国発祥の「Teva(テバ)」。世界で初めて足首を固定するストラップ付きのスポーツサンダルを開発したことで知られる。

 最初からソックスとサンダルを組み合わせたセットが販売されているほど、「Teva」はソックス履きになじむ。ソックスのほっこりした風合いは穏やかなムードを呼び込む。アウトドアっぽいタフ顔のサンダルに合わせると、互いの癖を消し合って、こなれた風情に整う。

 ソックスを素肌とサンダルの間にはさむと、当たりがやわらかくなり、足がスイスイ前に出る。平らなフットベッドも足裏から安心感を伝える。バランスや力加減にいちいち気を配らなくて済むから、気持ちまで自然と伸びやかになる。ヌケ感の演出やスポーツテイストの取り入れといった、スタイリング面の狙いもあるが、この心地よさがヒットの最大の理由だろう。

teva-shibuya-20150422_008-t.jpg

 力みを遠ざけ、身体を締めつけない「エフォートレス」という着こなしもロングトレンド化している。健康系サンダルと共通するのは、楽ちん感やのどかさ、そして気取りのなさ。無理や頑張りに支えられたおしゃれではなく、自然体でファッションを楽しもうとする態度が両方に感じ取れる。

 売る側にも従来のスタイリングにとらわれない装いを売り込む動きが見え始めている。オンライン動画「ヒールの音が消える夏。」を公開したのは、西武・そごう。打ち出した「ドレサン・スタイル」は、ワンピースにビーチサンダルを合わせる着こなし。「havaianas(ハワイアナス)」や「melissa(メリッサ)」などのサンダルを、エレガントな着姿に溶け込ませる提案だ。

次のページは>>サンダル人気の理由は「女性の心変わり」?

記事のタグ

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング