デザイナー杉原淳史が2023年に立ち上げたブランド。国内の職人と共に作り込んだ上質な素材と、立体裁断による「人体」と「空気」を意識した洋服を展開している。
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nonnotteのコレクション
福島県出身。文化服装学院卒業後に渡仏し、「イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)」でモデリストとしてメンズ・ウィメンズのデザインとパターンを担当。帰国後は老舗カットソーメーカーにてファクトリーブランドのデザインやOEM、ODMに携わり、独立。2023年秋冬シーズンより自身のブランド「ノノット(nonnotte)」をスタートした。
目次
- BRAND CONCEPT -
ブランドコンセプト



2025年秋冬コレクションより
“この瞬間一番「着たい」という衝動と、世界で営まれる人々の行為の美しさへの敬意”を原動力に服作りを行う。デザイナー自ら産地に赴き、職人と素材開発から取り組むことを特徴としている。杉原は「市場に自分が本当に着たいと思える服がなかったことが、立ち上げの最大の理由」と語り、「服作りは生きる営みの一つ。装うことを通じて人が精神的に豊かになれるような服を届けたい」と話す。
- BRAND NAME -
ブランド名の由来
フランス語の「non(否定)」と英語の「not」、フランス語で“あなた”を意味する「te」を組み合わせた造語。「あなたを否定するものを否定し返す」という意味を込める。着飾ることですら否定される時代に、纏うことで内面から力が湧く服を目指して名付けられた。フランス語をベースにしたのは、自身の経験を積んだフランスとの縁を示すためでもある。
- CHARACTERISITIC ITEM -
ブランドを代表するアイテム

2025年秋冬コレクションより
ブランドを象徴するのが「ヘビーブロード」と呼ばれるオリジナル生地を使ったシャツ。太番手の糸を高密度に織り上げることで、肉厚ながらシワになりにくく、ノーアイロンで着られる理想的な一枚に仕上げた。杉原は「太番手を高密度に織れる工場がなく、最初は本当に苦労した。コストもかかったが、妥協せず作り込んだことで完成度の高さに満足している」と語る。ドレスシャツを手がける工場による精緻な縫製も魅力で、エレガントな佇まいを生み出している。
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25AWを代表するアイテム

2025年秋冬コレクションより
2025AWコレクションのテーマは“正装”。コレクションの起点となったのがツイードのセットアップだ。一般的な紡毛ではなく梳毛糸を使用し、軽やかでモダンな表情を実現。さらにフリンジやノットヤーンなど5種類の糸を組み合わせ、単色ながら奥行きのある素材に仕上げた。デザイナーは「理想のツイードを長年探し続け、機屋との出会いでオリジナルのテキスタイル開発が実現した。夢見た素材が形になり感動した」と振り返る。今後は定番として、シーズンごとにデザインやカラーを更新して展開予定だ。
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- DETAIL -
ブランドを象徴するディテールは "立体裁断"

2025年秋冬コレクションより

2025年秋冬コレクションより
「イヴ・サンローラン」で培った立体裁断を駆使し、身体から離れて自立するような造形を追求している。身体のラインをぼかす立体的なパターンは1940〜50年代のレディース服で多用されたが、メンズでは平面構築が主流だった。そこに疑問を抱いたこと、そして自身の体型コンプレックスも重なり、メンズに立体裁断を導入。その結果、性別や年代、体型を問わず美しいドレープを描き、夫婦やカップルで兼用する顧客も多いという。
- WHO TO WEAR -
こんな人に着て欲しい
特定の人物像を設けておらず、「老若男女どの世代にも着てほしい」と杉原は語る。「腰の曲がったおじいちゃんが着ても美しいドレープが出るし、中学生が着ても色気が生まれる」と話すように、誰が纏っても自然に馴染む普遍性を備えている。
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