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フロランタン・グレマレック(Florentin Glémarec)とケヴィン・ノンペイ(Kévin Nompeix)が手掛ける、パリ発「エゴンラボ(EGONlab.)」が2026年春夏コレクションをパリファッションウィークで発表した。
フランス・ブルターニュ地方の伝統的なスタイルと都会的なエレガンスを融合させたという今回のコレクションは、ブランドのミューズ的存在であり、フロランタンの亡き祖父ルネ・グレマレック(René Glémarec)のルーツを讃えるもの。コレクションの核となるブルターニュ・ポン=ラベ地方発祥の「ビゴデンヌ刺繍」は、数世紀にわたり受け継がれてきた伝統技法だ。かつては鮮やな配色と精緻な表現が主流だったビゴデンヌ刺繍は、1920〜30年代に大胆なデザインと単色構成の刺繍へと変化し、当時の日常着を芸術作品に昇華させ、ブルゴーニュ地方の人々の装いの歴史とともに進化した。ファーストルックで登場した喪服のヘッドチュールを思わせる頭部のレースパーツには、そういった技法を受け継いできた歴代の職人たちへのリスペクトが込められているという。ショーの中でモデルが手にしていたバグパイプは、同じくブルターニュ地方発祥の「ビニウ」。ブルターニュ民謡との結びつきも深く、ブルターニュの音楽的アイデンティティを象徴するシンボルでもある。このほか、コレクションにはブルターニュの伝統的な装いのディテールを引用した鋭いエッジの襟や、伝統的な喪服を思わせるフードなどアイコニックなディテールのアイテムが登場した。
ショーのフィナーレが始まる前、フロランタンとケビンは客席に座る祖母に花束を手渡した。ショー後に更新されたブランドのインスタグラムには「本日、愛する祖父ルネへ詩的な追悼を捧げました」と記されている。
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