ローラ・ファニング（Laura Fanning）とディアナ・ファニング（Deanna Fanning）の双子の姉妹が手掛ける「キコ・コスタディノフ（KIKO KOSTADINOV）」の2026年春夏ウィメンズコレクションは、不確かな時代における内省の旅を表現。「いかに服を作るか」というプロセスそのものに焦点を当て、ブランドの原点である素材探求と構造への情熱を改めて表明した。

　コレクションでは、柔らかなドレープスカートや手染めのストレッチテープを施したセカンドスキンシャツなどが披露され、随所に1970年代のイタリア映画、特にリナ・ヴェルトミューラーの「ミミの誘惑」からインスピレーションを得た色彩とテクスチャーを採用。レトロな色調のショールカラーのスーツや、ブラックとブラウンのレザージャケットなどで表現された。またアメリカの芸術家クリスティナ・ラムバーグの作品から着想した、円形の装飾を持つ棚のようなビスチェや、彫刻的なヒップラインといったシルエットが特徴となっている。