アンソニー・ヴァカレロ（Anthony Vaccarello）がクリエイティブ・ディレクターを務める「サンローラン（SAINT LAURENT）」が、パリ・ファッションウィーク初日の9月29日夜、トロカデロ広場でウィメンズの2026年サマーコレクションを発表した。ライトアップされたエッフェル塔を背にするように特設された屋外会場に紫陽花の花々や豊かな木々が茂り、シネマティックな美しさを湛えた演出となった。

　コレクションが描いたのは、対照的な価値観が交錯する世界を力強く生き抜く"サンローラン・ウーマン"の姿。レザーやパワーショルダーの強さとジュエリーの煌びやかさを同居させ、シルクに代えてナイロン調のテクニカル素材でドラマティックなシルエットを構築するなど、相反する要素を巧みに共存させている。ヴァカレロは対話が薄れる現代において、ファッションが持つ多様な美を視覚的かつ象徴的なメッセージを伝える言語とし、垣根を越えて繋がりを生むヴィジョンを具現化したという。

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