JFW2日目は、「SOMARTA(ソマルタ)」のコレクションで幕を開けた。

 ランウェイのバックは空想の中の駅の風景。グランドピアノの旋律に乗せて、坂本美雨さんの歌声が軽やかに美しく響く中、胸元の開いたコートに光沢感のあるパンツを合わせたウェアラブルなルックが登場。大きな鞄を手に、これから汽車に乗って旅に出るといった軽快な装いだ。ポール・ヴェルレーヌの詩の世界からインスピレーションを広げ、車窓から見える景色の流れが渦を巻き、現実と空想のゆがむ様を、布の畝や重なるプリーツで表現した。カラーは抑えめのトーンから夕暮れのような赤へとグラデーションし、ニットで編まれたという帽子はつぼみのモチーフから次第に花弁を開いていく。プリントドレスはシルク。技術に裏付けされた「SOMARTA」独自の肌に吸い付くような"スキンシリーズ"や、花で覆われたかのようなトップスはシックな華やかさを演出している。

 身体と衣服の関係性を追求するデザイナー 廣川玉枝氏。"守り"や"強さ"を前面に出した先シーズンから一変、2010年春夏は、優しさを感じさせる叙情的なコレクションの披露となった。廣川氏は、「創り続けることがデザイナーの使命。思いのある服を多くの人に知ってもらい、着てもらうよう、表現を続けたい」と話した。

2009.10.20 (09:05)