2010SS

TROVE

 JFW3日目の最終ショーを飾ったのは、デザイナー上出大輔氏が手掛けるメンズブランド「TROVE(トローヴ)」。STUDIO MORIS 六本木にセッティングされた四角い舞台の中央に一本の光線が走り、独特な音と共に、『スチームパンク』がテーマの2010年春夏コレクションがスタートした。SFファンタジーの世界からインスピレーションを受け、過去でもない、未来でもない、現在この世の中には無い架空の時空空間を、「TROVE」ならではの視点で創り上げている。
 垂れ下がるドローストリングや、茶色いレザーのサンダルに合わせた薄手のレッグウォーマーは、まるで何かの"しきたり"があるかのような印象を受けるスタイリング。少しオーバーサイズなトップスのボリューム感は、モデルたちが幼い少年であるかのように錯覚させる。ベストとシャツ、ひざ下丈のわずかにゆるめなレギンスとハーフパンツなど、様々なレイヤードの妙を見せてくれた。
 ベージュやカーキ、グレーなど、トーンを抑えめのカラー展開のヒントは、「宮崎アニメにも出てくるような退廃感」だと語る上出氏。主にコットンを使用し、素材感は少し民族調の匂いも感じさせた。ラストルックに選んだホワイトグレーのセットアップは、二重織りにしたものにカッティングを加えた、こだわりの生地を使用したもの。常に新しい技術を求めるという姿勢のもと、ユニセックスなブランドコンセプトを軸に、見るものを新たなストーリーへと引き込んでくれるコレクションだ。

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