【2011年秋冬特集】セレクトショップの「イチ押し」と「売れ筋」

 秋本番を迎えた10月、各ショップの店頭は、本格的な寒さを前に秋冬色のアイテムやレーヤードスタイルが彩っている。今季の一大テーマは「クラシック」。昨年に引き続いてバリエーションが拡大しているニット類が豊作だ。東京の代表的なセレクトショップでは今、何が売れているのか。この冬のアウターのトレンドは?各ショップの店頭から、今シーズンの「イチ押し」や「売れ筋」を探る。
 


(写真)各ショップで人気のブランド「Acne」

■BEAMS ウィメンズ
 「クラシック」や「ブリティッシュ」のテイストをカジュアルなアイテムでハズす、MIXスタイルを提案している「BEAMS(ビームス)」のウィメンズ売り場。すっかり秋色の店頭では、ツイードやレザー、ファーなど、素材感が楽しめそうなアイテムが並んでいる。

shop_11aw_002.JPG

 「ガーリーなインナーにオーバーサイズのアウターを羽織るだけで、一気に今年らしいシルエットになりますよ」と話すのは「Ray BEAMS」ウィメンズバイヤーの森さん。

shop_11aw_003.JPG

フェミニンなワンピースに手編みニットを羽織り、アウトドアテイストのブーツを履いた森さん

 あくまでも、「クラシックになりすぎず、カジュアルに」が鉄則で、マニッシュな革靴などメンズテイストを加えるのも今年らしい着こなしだそうだ。キーカラーはマスタード。

shop_11aw_15.jpg

 今シーズンの新規ブランドで注目は、オーストラリアの「Miss Unkon(ミス・アントン)」や「NATASHA(ナターシャ)」。トレンドにとらわれないオリジナリティが新鮮で、現地へ買い付けに行った森さんは、「オーストラリアのブランドは元気がある」と実感したそう。秋冬の立ち上がりから好調なブランドのひとつは「Acne(アクネ)」。ニットなど、発売と同時に即完売したアイテムも多いという。

 10月の売れ筋は「Ray BEAMS」のダッフルコートやムートン小物など。冬に向けてアウターはもちろん、レギンスやタイツ、ソックス、ブーツといった足元のバリエーションも強化している。


■BEAMS メンズ
shop_11aw_013.JPG
 35周年を迎えた「BEAMS」のメンズカジュアルでは、根底にあるアメリカンカジュアルを色濃く打ち出している。お手本は1890年代から続く米国の老舗アウトドア雑誌「Field & Stream」。今季はここに、イギリスのオーセンティックなエッセンスを注入。アウターでは、ワックスコットンやメルトン素材が主流だそうだ。フィッシャーマンニットやフェアアイル柄のセーターなどのニット類もワードローブに欠かせない。

shop_11aw_014.JPG

 「Harris Tweed(ハリスツイード)」が100周年を迎えてツイードブームが巻き起こっている2011年だが、「BEAMS」では一歩踏み込んで英国の「ツイードラン」がイメージテーマ。ツイードジャケットを着て自転車に乗る英国紳士のスタイルだ。この流れで自転車のサドルメーカー「BROOKS(ブルックス)」にブルゾンを別注。一方、アウトドアの流れではカナダ発のブランド「ARC'TERYX(アークテリクス)」に別注したクレイジーパターンのジャケットが発売当初から人気を集め、その他「UNUSED(アンユーズド)」や「BARBOUR(バブアー)」が好調。今年はスタジャンの人気も再熱しているそうだ。

shop_11aw_12.jpg

 「BEAMS」の35周年アイテムも多数展開中。冬本番を前に、店頭では機能素材サーモライトを使用したカットソーやスヌードなど、防寒対応のアイテムが充実している。


■UNITED ARROWS ウィメンズ
shop_11aw_009.JPG
 「CHIC(シック)」がテーマの「UNITED ARROWS」ウィメンズでは、「ある女性のクローゼットをのぞいたようなワードローブを揃えています。」と、担当の渡辺さん。ぬくもりを感じさせるチェックやツイードを主役とし、定番カラーのブラックは色を引き立たせるための脇役に。

shop_11aw_11.jpg

 シルクワンピースにバルキーニットを重ねたり、寅さん風のツイード上下、チェック柄も今年らしい。足元はマニッシュなヒールローファーが人気で、渡辺さんの一押しアクセサリーは細ベルト。シンプルな着こなしを一気に今年らしくするアイテムだそうだ。

shop_11aw_011.JPG

shop_11aw_010.JPG

 注目の新ブランドは「Erin(エリン)」や、UKシンガーLily Allen(リリー・アレン)と姉のSarah Owen(サラ・オーウェン)が手がける「LUCY IN DISGUISE(ルーシー・イン・ディスガイズ)」、「collette(コレット)」など。これからの季節に必須のアウターではムートンコートが一押し。


■UNITED ARROWS メンズ
shop_11aw_007.JPG
 「カントリージェントルマン」がキーワードの「UNITED ARROWS」メンズでは、英国の田舎に暮らしている貴族のように豊かでエレガントなスタイルがお手本。根底にあるオーセンティックなメンズテーラードはそのままに、色や柄を取り入れて現代的にアレンジしている。定番のスーツは、夏の「クールビズ」や「ドレスダウン」のムードは引き継ぎなからも、「スーツやジャケットスタイルが本当に好きな大人の男性にとっては、トレンドに左右されないクラシックなタイプが変わらない人気です。」と、担当の渡辺さん。ラインはスリムフィットが主流だ。

shop_11aw_006.JPG

 シューズでは「ALDEN(オールデン)」の人気が根強く、細身のウールネクタイは種類を豊富に揃えている。

shop_11aw_008.JPG


 北の寒い地域の暮らしや工夫にフォーカスした「ノーザン」のキーワードでは、ハンドメイドのニットやダッフルコートなどぬくもりのあるアイテムを基本に、エスニックやフォークロアの要素を取り入れた。色柄のプリントストールで自由にアレンジするなど、リラックス&コンフォートを現代的に着るスタイルだ。「ジャージーやニット素材のジャケット、アウターが人気」とのことで、今季は特にミドルゲージ〜ローゲージのニットの品揃えを強化しているという。

shop_11aw_004.JPG
  NIGO®率いる「A BATHING APE®(ア ベイシング エイプ®)」とのコラボレーションレーベル「Mr.BATHING APE® UNITED ARROWS(ミスター ベイシング エイプ ユナイテッドアローズ)」は、スーツスタイルを基本に、カジュアルなアイテムも揃えて展開を拡大。この冬は、新たにパーソナルオーダーのスタートが予定されている。


■Ron Herman ウィメンズ
lumine-open-144.jpg
 カルフォルニア発のスペシャリティストア「Ron Herman(ロンハーマン)」ウィメンズの秋冬テーマは、「Angelino in the UK」。"アンジェリーノ=ロスっ子" がイギリスを旅するという設定で、上質で着心地のよい服を展開している。タータンチェックやグレンチェック、リバティプリント、制服やミリタリーのトレンドディテールを取り入れつつ、自分らしいスタイルを自由に楽しむのがMs.Ron Hermanのスタイル。
shop_11aw_13.jpg
 今年らしいカラーは、バーガンディーやビリジアンといった少し深めの秋色。スカートだったら少し長めのひざ下丈が気分。アウターでは、Pコートやバサッと羽織れるトレンチコートがおすすめで、店頭ではニットの売れ行きが好調だという。

■Ron Herman メンズ
lumine-open-160.jpg
 一方、メンズのテーマは「Trip to Crnwall」。架空の人物Mr.Ron Hermanが、いい波を求めてイギリス国内でサーフポイントとして有名なコーンウォールへ旅をするという設定だ。白T+デニム+アウターというような飾らないシンプルなスタイルに、トレンドのスパイスをほんのり加えるのが「Ron Herman」流。着心地にこだわったチェック柄のシャツや、アウターではウィメンズと同様にPコートやグレンフェルのトレンチコートがイチ押し。ポイントとなるアクセサリーでは、チェック柄のストールがおすすめだそうだ。
shop_11aw_14.jpg


 この秋の「Ron Herman」は、日本国内で一気に2店舗がオープン。10月29日に開業した「有楽町ルミネ」内の新ショップ「ロンハーマン 有楽町店」は初の都心型店舗で、コンセプトは「都会の中で、ふと時間を忘れるようなリラックス空間」。ファッションや雑貨を揃えて盛況のスタートを切った。11月11日には、辻堂に誕生する話題の大型ショッピングモール「Terrace Mall(テラスモール)湘南」に出店。潮風を感じるようなロケーションで、心地よいショップになりそうだ。


■THE CONTEMPORARY FIX
shop_11aw_001.JPG
 「近年、特に東京は明確なトレンドがなくなっている」と話すのは、「THE CONTEMPORARY FIX(ザ・コンテンポラリー・フィックス)」のオーナー兼バイイングを務める吉井雄一氏。メンズウェアを中心に取り扱っている同店では、「これまであらゆるファッションを経験してきた大人に向け、ほどよく遊び心や洒落が効いたスタイルを提案したい」としている。ベーシックを崩して着たり、ジェントルマンだけど少し不良、品があるけど強さもある、といったスタイルが「今」の気分だそうだ。


 東京を表現しているブランドの代表として上げられたのは、「PHENIMENON(フェノメノン)」や「FASETASM(ファセッタズム)」。
shop_11aw_16.jpg
 両ブランドは、10月22日に開催された「VERSUS TOKYO」でも存在感を示した。「ストリートとモードのミックス感が東京らしい」と吉井氏。また、この秋冬の一押しブランドは「SUN SEA(サンシー)」。本店の青山と2号店の香港でしか買えないという、ブランド同士のコラボ商品も人気を集めている。


 「ファッションには夢と希望があるということを伝えたい」という吉井氏が率いる「THE CONTEMPORARY FIX」。この秋冬も多くのブランドをフィーチャーし、客を楽しませる様々な仕掛けを用意している。オーガナイズした「VERSUS TOKYO」では約1万人の観客を集めて成功を収めた吉井氏だが、2012年春夏シーズンに向けてさらに新たなプロジェクトが進行中。その詳細は、後日明らかになるそうだ。

記事のタグ

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    Ranking Top 10

    アクセスランキング