
日本ショッピングセンター協会が、ショッピングセンターの最高峰を決める「第五回SC大賞・第三回地域貢献大賞」を発表した。金賞は兵庫県西宮市の「阪急西宮ガーデンズ」、銀賞は「ルミネエスト新宿店」受賞。また地域貢献大賞には、震災後の取り組みが評価され、宮城県石巻市の「イオンモール石巻」が選ばれた。
大賞に輝いた「阪急西宮ガーデンズ」は、「阪急沿らしさ、西宮らしさ」というコンセプト軸をぶらさない運営姿勢を続けたことが高く評価された。屋上を活かし、文化度の高いイベントを年間200回以上開催する事で利用満足度の高い情報発信の拠点としている。最寄駅からのアクセスの良さもあり、開業以来4年間売り上げや来店客数を伸ばしているという。地域住民とのコミュニケーションづくりが評価された地域貢献大賞の「イオンモール石巻」は東日本大震災後15日間において最大2500名の避難住民を受け入れた。食糧をはじめ生活必需品の確保とライフラインを提供した事で、 商業施設の役割を大きく越えたという。銀賞に「ターゲット層である"ヤングレディス層"に飽きられない鮮度のある施設づくり」を専念した「ルミネエスト新宿店」、銅賞には震災後の店舗がない地域に対する物資の出張販売を行った「エスパル仙台」が続いている。
日本ショッピングセンター協会は、社会貢献につながる取り組みに対して「日本SC大賞」、地域とより結びついた考え方を実践に対して「倉橋良雄賞(地域貢献大賞)」の表彰を2003年度より行っている。故・倉橋良雄氏は日本のショッピングセンター業界の発展に尽力した先駆者だ。第一回の大賞に輝いた「玉川高島屋ショッピングセンター」をはじめ、地域に密着した商業施設の機能が重視されている。