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「吹っ切れた」N.ハリウッドが3シーズン連続で好調のワケ

デザイナー尾花大輔
Image by: Koki Sato

 デザイナー尾花大輔氏が手がけるメンズブランド「エヌ.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」が好調だ。2015年春夏シーズンにコレクションを刷新して以来、毎シーズン115〜120%増で売上を伸ばしてきた。尾花氏は自身とブランドの変化について「吹っ切れた」と振り返る。

 US系の古着バイヤーなどを経験し2000年にブランドを立ち上げた尾花氏は、当初からファッションを通じてアメリカの文化や歴史にフォーカスしてきた。転機となったのは2014年、予定調和からの脱却と「もっと服と素直に向き合ってもいいのではないか」という思いがきっかけとなり、デザインプロセスを刷新。テーマに沿ったコンセプチュアルなコレクションから、機能的で心地よく付加価値が高いコレクションにシフトした。尾花氏は「ディテールよりもアトモスフィア(=雰囲気、環境)やコンフォタブル(=気楽、心地良い)なものを意識するようになった」という。価格レンジは広がったが、ベーシックよりも振り切ったデザインの反応がよく「高くても良いものなら売れる」と自信をつけた。アンダーウェアからフォーマルまでトータルでそろえるブランドは他になく、売り上げの波が少ないため百貨店からの評価が高い。近年では海外客や女性客も増えている。

 最新の2016年春夏コレクションは、正式にCFDAを通じてファッションカレンダーに登録し、初開催のNYメンズファッションウィークに参加した。着用プロセスをデザインに反映する発想から「ワンモーション」で着ることができるプルオーバータイプのジャケットやアウターを提案。1992年生まれで武蔵野美術大学デザイン情報学科を2015年に卒業したばかりのカリグラファーMikitype(ミキタイプ)を起用し、グラフィカルなタイポグラフィーをデザインに落とし込んだ。服づくりのクオリティはそのままに、イージーでフレッシュなコレクションは海外メディアで多く取り上げられ、セールスは国内外で順調だという。立ち上げから15年を迎えたが、先が見えない時代に尾花氏は「安定より前に」の精神で真摯な服作りを追求する。

■N.HOOLYWOOD:2016年春夏コレクション

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