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世界一のアルパカニットを作る兄弟「ザ・イノウエブラザーズ」とは?

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Photos By Mitoki Nakano

ファッションの世界で格好良いとは、いわゆる見た目が良いということが第一義的に挙げられるだろう。しかし、格好良いということをよくよく考えてみると、見た目だけでは語れない多くの要素によって形成される。しかし昨今、あまりにも即物的に見た目だけを装う人が目立つ気もする。以前であればバックボーンが、好きなカルチャーがと、こぞって語られていたが(これも少し考えれば、本来の格好良いとは無関係だと思うのだが)、今や、パクリでもなんでも良いから、世の中が(あるいは異性が)序列的に決めた、あるレールのなかで右往左往することが賢いやり口となっている。例えば、憧れの存在に近づきたい。格好良いとされる人と同じものを着る。これが最もわかりやすい嘘っぱちだ。答えは簡単。誰かになろうとすることは、人として格好悪いことだと思うからだ。自分自身の思考で築き上げられた価値観で、清く、ときには後ろ指を刺されながらも、生きていける強さを持てることが、人として成熟したカッコ良さのひとつなのではなかろうか? つまり他の誰でもない見た目と思想を持てること、これが本来、ファッション的な意味でも、格好良いとされる人の最低条件だと思うのだが。。。

ザ・イノウエブラザーズ。北欧、デンマークで生まれ育った、日本人が作るニットが素晴らしい。そのアイテムの完成度の裏に隠された格好良いという本来の意味。そんな根源的な思想までを言及したかのような、彼らのニットは、ファッションを通じて失われつつある美徳を再び思い起こさせてくれる。

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シュプリーム・ロイヤル・アルパカを使用したタートルネック。最高級の非常に細い糸で編まれているため、ニットでありながらもチクチクしない心地良い肌触り、軽くて保温性も高いことなど、機能面では文句の付け所がない。そこに、北欧らしくシンプルでミニマルなシルエットや着丈など、普遍性を感じさせるデザインが施されている。¥56000/THE INOUE BROTHERS

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ボディー全面に凹凸のあるデザインが特徴のカーディガンタイプのニット。非常に高価だが、ハイブランドの無駄なブランディングのためのそれではなく、ペルーの人々がアルパカニットを生み出すために費やす情熱や重労働があってこそのアイテムであることが分かるため、クオリティーに対しての適性な価格であることも納得できる。¥110000/THE INOUE BROTHERS

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大人の男性が両手を広げても余りある位の大判ストール。次ページのザ・イノウエブラザーズが作った動画でも分かるように、アンデス地方の空気が稀薄で乾燥し、さらには肌を刺す風が吹き荒れる環境に住むペルーの人々が、生活のなかで欠かせないストールを、彼らが育て生み出すアルパカニットで製作したアイテム。¥36000/THE INOUE BROTHERS

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上記のストールと比べると一回り小さいが、大人の女性が両手を広げても余りある位の大判ストール。程よい重厚感が心地良ささえ感じさせるのは、他のアイテムと同じように最上級のアルパカの、滑らかな肌触りと保温性の高さからくるもの。¥26000/THE INOUE BROTHERS

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次ページでは、THE INOUE BROTHERSが世界一のアルパカニットを生み出すまでの、物作りに対する姿勢と思想に迫るインタビューを、彼らが作る動画とともにお送りします。

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お二人はデンマークで生まれ育ったそうですが、幼少期から、どのようなカルチャーに影響を受けてきましたか? 影響を受けたブランドやスタイル、人、映画や音楽、本など、具体的に教えてください。

僕たちの原点はストリートのカルチャーで、十代の頃からバスキアの大ファンです。生まれ育ったのはデンマークですが、見た目はアジア人です。周りからは外国人として扱われ、差別や偏見もたくさん経験してきました。そんな僕らにとって、アメリカの黒人たちが差別と苦しみに耐えざるを得なかった当時の社会において、黒人として近代アートのトップにまで瞬く間に登りつめたバスキアの存在は憧れの的でした。自分たちが置かれた環境などチッポケなものであると感じられたのです。今でも深く尊敬しているし、模範になっています。

デンマークを中心とする北欧の社会や経済情勢を、どのように捉え育ってきたのですか?

僕たちが思春期を過ごした80年代から90年代にかけて、世界はドンドン商業化し、すべてが経済主導で動く時代に変わっていった実感があります。北欧も然りで、ご存知の通り北欧諸国は福祉国家で、高い生活水準を求める傾向が強く、それゆえに僕たちの世代でも、いわゆる平和ボケな風潮が蔓延していると感じていました。モノを作るより先に、周りの評価や売り上げを考えるクセが染み付いているという印象があります。そんな社会への反動もあってか、ニューヨークのヒップホップ・カルチャーのハングリー精神や反逆の魂に惹かれていったんだと思います。貧しくても、どんな批判を受けても、権力と社会の不公平に対する怒りをアートを介して表現し、世界にぶつける魂こそ、今の時代においても、変わらず最も大事な思想だと思います。アクリルペイントやキャンバスを買うお金がなければ、ペンキ屋さんで一番安いスプレーを買って町の壁をキャンバスとして描くグラフィティー・ライター、ダンス教室に通うお金がなければ、ダンボールの上でブレイクダンスするダンサー、楽器やスタジオ代を払うお金がなければ、道端でターンテーブルとマイク2本でラップするミュージシャン、これこそが80年代のニューヨーク魂だと思います。あの時代と彼らのスピリットが僕たちに示してくれたことは、2文字で表現できます。「勇気」です。怖いもの知らずではなく、恐れているものと対峙し、果敢に挑戦する。そんな姿勢に惹かれています。

ヒップホップの精神性のなかで、お二人は勇気という2文字を強烈に感じ、活動の源になっているということですね。では、バスキア以外で影響を受けたアーティストを教えてください。

NWA、ウータン・クラン、モス・デフ、 2パックなどが好きです。ヒップホップというジャンルの精神性に影響を受けているというのも事実ですが、同様に、音楽のジャンルに縛られることなく、歌詞の意味や魂に惹かれ、好きになったミュージシャンもたくさんいます。ジミ・ヘンドリックス、ボブ・マーリー、ジョン・レノン、フェラ・クティ、ボブ・デュラン、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ジェームス・ブラウン、ハービー・ハンコック、マイルス・デイビスなどは、中学生のころから不変のフェイバリットアーティストで、今でもよく聴いています。また、ミュージシャンだけでなく、ホセ・マルティ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、チェ・ゲバラが、子どもの頃から大好きです。映画監督でいうと、黒澤明、オリバー・ストーン、北野武の作品をよく観ていました。

そんなカルチャーからのインスピレーションを糧に、モノ作りの社会へと足を踏み入れていくのですね。まずは、お二人のキャリアパスを教えてください。

僕はコペンハーゲンで4人のパートナーと一緒にグラフィックデザインの会社を始めました。自分で言うのもなんですが、コペンでは、そこそこ名の知れたデザイナーとして活動できていたと思います。バング&オルフセン、ロイヤル・コペンハーゲン 、フリッツ・ハンセンなど、デンマークの著名な企業と仕事していました。しかし、クライアントのビジネスサイズが大きくなるにつれて、僕たちのデザインにも、いわゆる純粋な表現より、商業的な戦略と企業政治が求められるようになり、違和感を募らせていきました。その昔「Danish Design(デンマーク・デザイン)」は、庶民のためのヒューマニズムをフィロソフィーとして生まれ、それに憧れて北欧デザインが好きになった僕たちにとって、現代の商業化されてしまった「Danish Design」ビジネスが、次第にフラストレーションになっていきました。イギリスを拠点にヴィダル・サスーンのアートディレクターでヘア・スタイリストとして活動していた弟もまた、僕と全く同じ状況の中で独立するかどうか苦悩していました。大きな資本がヴィダル・サスーンを買収したことで、これまでとは方向性が変わってきたからです。

ではザ・イノウエブラザーズを立ち上げるきっかけとなった出来事や思想などはあるのですか?

僕たちは2002年くらいに起こったムーブメント、「Social Design」というデザイン思想に興味を持ちました。デザインにはいろんな表現方法と深度があると思います。ただ物を格好良く表現する表層的なデザインアプローチもあれば、プロダクトに奥深い価値を与えるデザインアプローチもあります。「Social Design」は単にモノをデザインするだけではなく、デザインをツール(道具・手段)として社会貢献をするモノ作りの考え方で、社会をポジティブに変えていこうとするムーブメントです。それはデザインという行為に留まらず、モノ作りの思想だと思います。つまり、モノの造形だけでなく、そのモノを作った人と作り方を大事にするという考え方です。そのムーブメントに共感した僕たちは、2004年に兄弟でザ・イノウエブラザーズというデザインスタジオを始めました。すべての仕事に100%全力投球すること、そして嘘のない誠実な仕事をするという決意のもと、自分たちの本名をブランド名として冠することにしました。

また「Style Can't Be Mass-Produced」というブランドコンセプトも掲げていますが、そこに込められた思いを教えてください。

約20年前のナイキのサッカーボール工場での児童労働スキャンダルや、記憶に新しい2年前のバングラディッシュでの悲劇に、僕たちは深く心を痛めました。多くの子どもたちや母親たちの命が、アパレル業界の大量生産システムの中で断たれてしまったのです。あるいは、コットンの価格競争が引き起こしたインドにおける過酷な労働環境や環境被害も深刻な問題です。こうしたファスト・ファッションの大量生産システムは、環境汚染や労働者の過剰搾取があって、はじめて成り立つビジネスモデルだと感じます。僕たちはその真逆を目指しているので「Style Can't Be Mass-Produced」という言葉をコンセプトとして打ち出しています。この言葉は70年代後半のニューヨークのゲットーで、グラフィティーアーティストたちが、当時の商業的なアートシーンに対する象徴的なアンチテーゼとしてよく用いていた言葉です。本当の格好良さとは、決して大量生産できないという意味です。

当初から今のようなニットを中心としたブランドだったのでしょうか?

そもそも、最初はファッションをやろうとは思っていませんでした。しかし、スタジオを設立して2年後、アルパカと南米住民の暮らしについての論文を書いている知人に誘われ、アンデス地方を訪れたことがきっかけで、ザ・イノウエブラザーズのモノ作りを大きく変えました。南米でアンデスの人たちと触れ合い、彼らをすぐ好きになったと同時に、彼らが置かれている困難な状況、暮らしを目のあたりにして、彼らのために何かできることがないかという強い気持ちが芽生えたからです。だからこそ、アンデスの人たちにとって、もっとも身近な存在であるアルパカを使って、彼らのために、ニットブランドを始めようと考えました。その後、アルパカについて知識を深めたい、上質なアルパカをさらに魅力的なものとしてアウトプットしたいという思いから、南米を旅してまわり始めました。

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そして、プノ地方、アルパカに辿り着くのですね。

そうです。プノ地方は、ペルーの中でも最も厳しい自然環境にある、4000メートル以上の高地です。空気が稀薄で乾燥し、さらには肌を刺す風が吹き荒れます。朝はマイナス10度、昼間はプラス15度という、1日の中でも25度もの温度変化があり、これをアンデスの人たちは「一日の四季」と評するほどです。そんな厳しい生活環境のため、この地区の生活基盤のすべてはアルパカに頼るしかないのです。食料、衣類、その他の生活必需品を得るための唯一の産業が、アルパカと過ごす羊飼いの仕事なのです。それにもかかわらず、今まで、政府及び教育機関からの支援と保護をほとんど受けられていないため、ペルーのなかでも最も貧しい生活を強いられています。主に、ケチュアとアイマラ族を祖先に持つ500万人以上の先住民がこの地で暮らしているのですが、厳しい気候と社会的な環境からくる貧しさのために、先住民から続く彼らの文化と生活様式が存続の危機に瀕しています。中でも、一番苦しい状況におかれているのは女性たちで、アルパカ飼育にかかわる、ほとんどの労働を担わなければいけません。夫たちがペルーの鉱山へ出稼ぎに行かなければ生活がままならないからです。彼女たちは、従来の家事や育児はいうまでもなく、アルパカ飼育をも一手に引き受けざるをえない状況なのです。

そんな劣悪な環境のなかで、どのようにアルパカの産業が生まれたのか、そもそもアルパカとはなにかについて、教えてください。

アルパカとは、南アメリア産ラクダ科の一種で、南アメリカの土着民族によって5000年以上も飼育されています。かつてアルパカの自然環境を独占していたインカ人が、ペルー、ボリヴィア、そしてチリにまで勢力を伸ばし、自分たちの神々しい王権の権力を誇示する象徴として、特別に豪華な織物、つまりアルパカの毛を使ったプロダクトを生産したのが起源だと言われています。アルパカの毛は柔らかくアレルギー反応を引き起こすラノリンをほとんど含みません。繊維のユニークな空洞が自然な絶縁体の役目を果たし、周囲の環境の温度に伴い体温を調整する働きをするのです。

お二人が使用するアルパカは、圧倒的な柔らかさと肌触り、保温性の高さを感じ、その品質の素晴らしさに驚きました。ザ・イノウエブラザーズが使用する上質なアルパカと一般的なアルパカの違いはなんでしょうか?

アルパカウールのクオリティーを左右する重要な要因は、農民たちの生活水準、アルパカの純潔度と遺伝、アルパカの年齢、餌と飼育環境、毛の刈り方や手入れ、繊維の細さ、糸の生産方法、ニッティング技術と手作業のスキルです。すべての生産工程で妥協せず、ベストを目指して努力すると同時に、そのプロセスに携わるすべての人々に最大限の敬意を払いながら良い関係を構築することで、最高品質のアルパカニットを生み出すことができると信じています。世界でもっとも素晴らしい繊維を求めて、僕たちが世界中を旅するなかで出会ったのが、ペルー南部のプノ地方にあるパコマルカ研究所です。パコマルカ研究所は、アンデス山脈地帯で30年以上も前から、アルパカ繊維の質の低下に危機を感じ、品質向上を目指して設立された機関です。パコマルカの指導によるアルパカ飼育は、飼育農家が高価な設備を導入することなく、同じ繊維源から従来より多くの収益を得ることができる画期的なものです。純血度の高いアルパカを育成することを目的として、地域の飼育農家のために、最新の科学技術と専門の獣医医療に基づいた基本的な毛刈り技術や、繊維分別手順のシステムが開発され、関連事項に関するセミナー開講も彼らの活動の一環です。また、パコマルカプロジェクトの方針も素晴らしく、単にアルパカの品質向上を目指すだけでなく、アルパカとともに暮らす人々の生活向上をも引き受け活動しています。アルパカという素材が本来持っている価値を、きちんと世界に紹介する姿勢にも惹かれました。彼らの暮らしに根付いたアルパカを最高の品質に仕上げて、世界一のアルパカニットを作るというパコマルカの取り組みが、お金以上に彼らの生きるモチベーションに繋がっているように思います。

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まさにお二人のコンセプトと共通した思想があるということですね。

僕たち兄弟は、移民の少なかった時代のデンマークで育ち、幼いころにさまざまな困難を経験しました。偏見を持つ人もいて、先ほど話したようにいじめにも遭いました。それに父を早くに亡くしたこともあって、あまり裕福ではありませんでした。だから、社会に対して不公平さを感じながら生きてきたので、困難な立場に置かれた人々の気持ちがよくわかります。アンデスの人たちが、深いところで求めている「なにか」を感じます。アンデスの人々と仕事をしていると、貧しいからといってちっぽけな人間ではないと彼らが思えることが大事なんだと、常に感じています。そんな想いのもと、僕たちはパコマルカ研究所と手を取りコラボレーションした結果、今日現在、世界で一番高品質のシュプリーム・ロイヤル・アルパカが生まれました。多くの人々にもっとも格好良いと思ってもらえるニットのデザインに挑戦するには、アルパカ、そして生産者である彼らの生活を十分に熟知する必要があるし、そうして初めて実現できると思っています。だから僕は弟とともに、常にアルパカの勉強をしていますし、彼らとなるべく多くの時間を共有したいと思っています。加えて、ペルーで直接アルパカに関わっているアドバイザーだけではなく、日本、ヨーロッパ、アフリカ、そして中東にも、僕たちをアドバイスしてくれる仲間がいます。常に新しい見方を学ぶことができて、たくさんの人に感謝しています。最高の素材作りのための生産プロセスを全部体験していると、その後のデザインプロセスはとてもナチュラルに感じます。皆の協力が結実してはじめて、理想とするニットになるのです。この自然な喜びと満足感が、僕たちのモノ作りの最高の動機であり目的だと思います。

VICE JAPANの動画チームは、お二人が発信している動画のクオリティーの素晴らしさにも感嘆しています。洋服だけではなく、これまで発表されてきた動画の完成度の高さからも、ザ・イノウエブラザーズに注目していたようで、そこからも、プロダクトの素材や製品へのこだわりが伝わってくると言っています。動画にしてもプロダクトにしても、ここまで機材や素材にこだわる理由を教えてください。

ニットのデザインと同じく、最高のアルパカとその素材の生産プロセスを全部体験することで、その後の、動画制作はとてもナチュラルな作業に感じます。僕たちのまわりには、動画制作を手伝ってくれるとても有能な仲間がいるので、僕たちだけではなくチームのこだわりが結実した結果が、このムービーなのです。僕たちは戦略的に、プレスや広告に投資しない代わりに動画に予算を割いています。それが他ブランドとの差別化になっています。ネットと動画が、これからのブランドコミュニケーション・ツールだと思うからです。

In The Land Of The Alpaca (Japanese Subtitles) from The Inoue Brothers on Vimeo.

では、お二人は日本のファッション、文化をどのように捉えていますか?

日本は僕たちにとってルーツであり、とても大切な文化です。特に日本人の仕事に対するマインドは、世界のロールモデルであると思います。日本のファッション文化も、いま世界で一番面白くクリエイティブだと感じていますし、日本の生産技術は世界一だと思います。一方で、残念ながら日本製のモノがドンドン減ってきています。ひとつ思うことがあるとすれば、日本のファッションはスピードが早すぎるのではないか、ということです。ハイペースで常に新しいモノを生み出し続けることで、良い物に時間をかけて作ることができなくなっている感じがします。モノを作る量と買う回数を少し減らす代わりに、少しでも良質なモノにお金をかけ、それを、もうちょっと、じっくり味わうという発想の方向に価値観をシフトしていくことができたら、日本での生産も甦るのではないでしょうか。日本ブランドの多くは、こだわりと発想力の水準が世界的に見てもすごく高いと思うので、もっと世界に広がって欲しいですね。

お二人ともブランド以外にもお仕事をお持ちですが、それぞれの仕事がザ・イノウエブラザーズというブランドに還元することはありますか?

弟は美容、僕はグラフィックデザインをやっているので、僕が美容関連のコンセプトデザインや、イベントでのグラフィックなどを手がけるなど、常に二人で協力してできることはないかと考えています。ただそれらの仕事とブランドとの境界線や独立性を保つために、自分たち自身、あくまで個人としてザ・イノウエブラザーズに投資することにしています。ブランドのビジネスを回すためには、ほかの仕事も必要なのでやっていますが、清史の美容サロンも僕のグラフィックデザイン会社も自分たちの会社なので、ブランドとのバランスを自分たちで決められるのはメリットです。

今後予定されている新しいプロジェクトがありましたら教えてください。

今年中に、日本の皮職人技術と中東の伝統的な刺繍文化をフュージョンさせた、皮アクセサリーコレクションをローンチします。これ以上は言えません。楽しみにしていてください!

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