原価や工場を公開、"10年着続けられる服"を作る日本発アパレル「10YC」デビュー

画像: 10YC

 "10年着続けられる服"をキーワードに、持続可能性・透明性・ストーリー性をコンセプトに掲げる新アパレルブランド「テンワイシー(10YC)」がデビューした。工場との直接取引により中間コストを省き、50%近い原価率を実現しているほか、米国発「エバーレーン(EVERLANE)」と同様に原価を公表。現在、自社ECサイトで第一弾としてTシャツを販売している。

 アパレル業界では安価な商品を短サイクルで大量生産するビジネスモデルが主流になるなか、高い技術を持ちながらも価格が高いことから受注が減り、厳しい環境にある生産者の現状を目の当たりにしたテンワイシーは、セールを前提とした価格設定や高い値引率での叩き売りなど「"本当の価格"を分からなくした現在のアパレル業界が大きな原因」と考え、新ブランドを立ち上げた。この現状を打開するため、テンワイシーでは商品を企画する際に価格などの「売る」ことだけを考えるのではなく、消費者が本来楽しむべき「着る」こと、生産者が本来楽しむべき「作る」ことの2つに特化した製品作りに取り組んでいるという。

 販売価格は、工場との直接取引により省いた中間コストを商品に投資し、従来のアパレルブランドの原価率25%前後に対してテンワイシーでは50%程度まで引き上げる。ECサイトでは各商品の販売価格に加えて生地や裁断・縫製、付属、製品染めといった各商品にかかったコストや、同じ製品コストで販売をした場合の従来の価格を記載。また、生産に携わった工場も公開しているほか、サイト上には各工場の特集ぺージを掲載し、作り手の想いや商品のストーリーを発信している。

 今後は、吊り裏毛を使用し、また裏糸に上質な綿を使用した素肌で着たくなるスウェットを来年1月中旬に、4月下旬には新鋭アーティストとのコラボレーションによる10年経っても色褪せないアロハシャツの予約販売を実施するなど、着心地と耐久性を追求した新商品を順次展開していく。