Sanae Shimizu

自由と戦う「FREIKNOCK」

清水早苗

ファッションジャーナリスト

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 Amazon Fashion Week TOKYO 2018A/W Collection(以下、AFWT)が、3月19日(月) に開幕した。(会期は、24日(土)まで)。

 オープニングを飾ったのは、韓国を拠点にしているブランド「FREIKNOCK」(フライノック)。創設4年目、初参加のブランドながら、創作の軸がしっかりしたコレクションを見せてくれた。デザイナーは、ドイツでサッカー選手をしていたユジュ(Joohyung You)。

 インビテーションには、今回のテーマは、「Juvenile Green」と書かれている。思春期の若者の迷いのようなものが表現されるのだろうか。Greenは、どのような意味があるのだろうか。そんな疑問を持ってショーに臨んだ。
 

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 ファーストルックは、テーラードに三つボタン、ヒップ丈というデザインのバランスが難しいアンコンジャケット。ワークウエアをベースにしたようなゆったりしたジャケットが目立つ。沈んだ色合いのチェック。ベージュ・茶系に様々なグリーンが使われていることもあり、"田園風景に物静かな若者"といったイメージが湧いてきた。ストリートファッションを加味しながらも、いわゆる"良い子のための、あるいは良い子に見えるカジュアルウエアという言葉が頭をもたげてきた。ただ、パンツのフロントを、長方形のブロックが、横に縦にパッチワークされているのが気になってきた。パンツだけでなく、ボーダーは、ブロックのように太いものから細めまで、ニット、コートなどに多用されている。何か抑圧されているような感覚に襲われてきた。グリーンにぶつかる補色であるオレンジ。ジェームス・ディーンが、映画「理由なき反抗」で着用した真っ赤なジャケットが脳裏をかすめた。グレイなランウェイに並べられた細長い照明器具は、若者の闇を象徴しているのか。はじめは、静かな田園の若者のイメージを抱いたが、次第に思春期の苛立ち、だるさ、つっぱりのようなものが感じられ、最後には、そういった感情から解放されよう、もっとリラックスしようというメッセージを感じた。グリーンは、安定感や心の疲れを癒してくれる色でもある。ブランド名のフライはドイツ語でフリーダム、自由をノックしろ、というメッセージが込められている、という。

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 ショー後の取材で、デザイナーが着想源を明かしてくれた。イスラエルの写真家・Michal Chelbinの、ロシア・ウクライナで犯罪を犯した人たちの写真集だという。外面と内面の違い、真実と現実の違いまで、テーマにしていた。

 一筋縄ではいかないコレクションだった。芯のある表現力のあるデザイナーだと思う。今後の活躍を大いに期待したい。

>>FREIKNOCK 2018年秋冬コレクション

清水早苗

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