家電量販チェーン大手のベストバイ、約30年ぶりに企業ロゴを刷新

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■家電量販チェーン最大手のベストバイは9日、約30年ぶりに企業のロゴマークを刷新した。新しいベストバイ・ロゴは、これまでの黄色い値札に「BEST BUY」と太字で印字されたロゴから、青い背景に白抜き文字になり値札は縮小され右下に置かれる。新しいロゴはホームページやデジタル広告で反映されており、テレビコマーシャルにも13日から使われる予定。今後は店内POPやスタッフ・ユニフォームでも新しい企業ロゴにアップデートされる。

企業のロゴマークに隣接して書かれている言葉のタグラインもこれまでの「専門家によるサービス。絶対的低価格。(Expert Service. Unbeatable Price.)」から「何ができるかお話ししましょう(Let's talk about what's possible)」と柔らかいものなり、接客サービスを重視したものになっている。

昨年CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)に就任したウィット・アレクサンダー氏は「私たちの最大の強みはスタッフです」と胸を張り「スタッフにもっと接客してもらえるようなツールやプラットフォームを探していたのです」と新ロゴに刷新した理由を語った。

ベストバイが3月に発表した第4四半期(11月~1月期)決算では好景気を背景にゲームなどが牽引し既存店ベースが9.0%の大幅増加となった。売上高は前年同期(13週間)の134.8億ドルから153.6億ドル(14週間)になり13.9%の増加。純利益は3.64億ドルと同40%の減少だった。

既存店・売上高前年同期比は市場予想(3%増)の3倍となる9.0%増だった。年末商戦期の既存店ベースでは2003年以来の大幅増加。またオンライン売上は前年同期比17.5%の増加だった。

売上全体の9割を占めるアメリカ国内の売上高は、前年同期(13週間)の123.3億ドルから140.0億ドル(14週間)と13.5%の増加だった。国内の既存店ベースも携帯電話やゲーム、白物家電、スマートホーム、ウェアラブル、ホームシアターが牽引し9.0%の増加だった。

商品カテゴリー別では売上の42%を占める「コンピューターとモバイルフォン(Computing and Mobile Phones)」が、9.6%の増加だった。売上全体の36%を占める、大型4Kテレビなどの「コンシューマーエレクトロニクス(Consumer Electronics)」は4.3%の増加だった。

ベストバイとアマゾンは先月、次世代スマートTVの北米販売で提携することを発表した。両者は今年夏までにベストバイのプライベートブランド(PB)のインシグニアと東芝で、メディアストリーミング端末の「ファイアTV」を内蔵した4KスマートTVを発売する。

トップ画像:ベストバイの旧ロゴ(左)と新ロゴマーク(右)。黄色い値札にあった「BEST BUY」ロゴから、黄色い値札は縮小され「BEST BUY」文字の右下に置かれている。社名が値札から外れたことで商品と低価格のイメージを減少させている。タグラインは「何ができるかお話ししましょう(Let's talk about what's possible)」となり、接客サービスもよりフランクなイメージになっているのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。「エキスパート(Expert)」は「専門家」という意味で「エキスパート・アドバイス(Expert Advice)」で「専門家の助言」です。ベストバイの旧タグラインの「専門家によるサービス(Expert Service)」は、かえって顧客の足が遠のきます。今はAIやIoTなどスマートホーム家電が増えている一方で、専門家による説明では「難しそう」というイメージになります。家電品は性能を言っても売れません。他社製品と比較したメリットも響きません。スマート家電は顧客の生活にどんな変化をもたらすかが重要になってくるのです。それは地に着いた言葉。例えば後藤が先日、当ブログで「アマゾン・エコーは使わない日はないほど毎日、使っています。(中略)個人的に良く使うのは時間。そして寝ている時に音楽をかけること。天気を尋ねたり、アラームのセットもあります。劇的に生活が向上したという印象はありませんが、手放せなくなっています」と記しました。

⇒スマートスピーカー体験者の「素」の表現です。ところで当社コンサルティングセミナーではエコー・スポットを使って未来の買い物を見せています。アレクサに「今、何時?」「今日の天気は?」「東京の天気を教えて!」「今日のニュースを見せて!」と見せると、参加者の目はエコースポットにクギヅケとなります。さらに「ホテル・カリフォルニアを聞かせて」「ディープ・パープルのライブ・イン・ジャパンをかけて」「宇多田ヒカルのプレイリストを流して」で次々に音楽をかけます。参加者の音楽の好みをリサーチしておき、好きなアーティストの曲を流したりもします。さらに戸棚や冷蔵庫を開ける小芝居をしながら「あっ、もうマヨネーズがない!」「アレクサ!マヨネーズをサーチして」と音声コマンドです。次に「ラーメンをサーチして」と命令します。専門用語を使いませんが、参加者はエコーを欲しくなります(笑)。これがベストバイの「何ができるか、お話ししましょう(Let's talk about what's possible)」です。
私はセールスマンではありません。が、アメリカ小売業の最新事例から「何ができるのか、これから流通業はどうなるのか、何が儲けを生み出すのか、どうすれば儲けられるのか、お話ししましょう」のスタンスでコンサルティングを行っているのです。単なる評論家ではありません。

後藤文俊