スカーフで制作したワンピースと、アトリエ・トレ代表の加藤敦子
スカーフで制作したワンピースと、アトリエ・トレ代表の加藤敦子
Image by: FASHIONSNAP.COM

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捨てられない服を似合う1着に変える リ・クチュールとは?

スカーフで制作したワンピースと、アトリエ・トレ代表の加藤敦子
スカーフで制作したワンピースと、アトリエ・トレ代表の加藤敦子
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 エルメスやグッチのスカーフをスカートやワンピースに仕立て、毛皮のコートはショートブルゾンやボレロに作り変える。"リ・クチュール"は聞き馴染みがない言葉かもしれないが、リサイクルからとった「リ」と「仕立てる・縫製」を意味するフランス語「クチュール」を合わせた造語だ。愛知県瀬戸市を拠点にこれまで18年間、服を作り変え続けてきた加藤敦子氏に、リ・クチュールという仕事について聞いた。

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 服のお直しやリメイクは一般的に知られているが、加藤氏が手掛けるリ・クチュールはオーダーメイドやオートクチュールに近い感覚だという。「何かを足したり引いたりしていく作業がリメイクなら、リ・クチュールは体型に合わせながら形を全体的に変えていきます」。作業プロセスにも違いがあり、新しいパーツを制作したり装飾を加えたり、大部分を解体し立体で組み直していくことも多い。

 これまで300着近くの服を作り変え続けてきた中で、最も多い依頼がコート。特に毛皮のリ・クチュールは根気のいる作業が必要だ。バブル時代のワンピースをなんとかしたい、虫食いの穴が空いている、シルエットを崩さずパンツのサイズを変えたい、といった手強そうなオーダーや相談も受け付ける。

 デザイナーとしても経験を積んできた加藤氏が大切にしているのは、その服が依頼者に似合うこと。「シルエットやディティールから雰囲気まで、その人に最も似合う一点物を作ろうと心がけています」。初めて依頼する人の多くが、緊張していたり不安な表情をしている。しかし、服の一部をつまんだりピンで留めて印象を変えると、依頼者の表情が突然明るくなる。仕上がった服を渡した時の驚いたり喜ぶ姿が「リ・クチュールの仕事の醍醐味」だという。

 購入してもあまり袖を通していなかったり、なかなか捨てられない服が、誰でも1枚はあるかもしれない。その記憶が片隅にあると新たな購入を踏み留まらせ、ファッションから少しずつ気持ちが離れてしまう人も少なくない。「リ・クチュールの力で、しまい込んでいるワードローブを蘇らせて過去を肯定的に捉えてもらうことで、これから先の買い物も楽しんでもらいたい」。加藤氏は7月20日から22日まで東京の西武渋谷店に出張し、「洋服のお悩み解決いたします」と題してリ・クチュールを受け付けるイベントを開催する。

■アトリエ・トレ(ATELIER_TRE)〜洋服のお悩み解決いたします〜リ・クチュール ピン打ち会
場所:西武渋谷店A館5階=スタイリングルーム
住所:東京都渋谷区宇田川町21-1
会期:2018年7月20日〜22日
予約・問い合わせ:03(3462)3462
*事前予約制、1人5点まで。

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