Fumitoshi Goto

Amazon Goでミールキットが売れ残っていた理由は?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

フォローする:

■大手スーパーマーケットチェーンが本格的に料理キット(ミールキット)市場に乗り出す中、ドラッグストアチェーンも参入をうかがっている。

ミールキットは料理がすぐに調理できるよう、あらかじめレシピに合わせて必要な分量の食材や調味料のみがセットされたもの。食材を洗ったり皮をむく手間もなく同封レシピに従って調理すれば20分程度で食事を楽しめる。

少しだけ手間をかけながらも時短で調理できるミールキットは、惣菜などの出来合いの食品より後ろめたさがないので忙しい主婦に人気になっている。ミールキットは通常、ネット販売によるサブスクリプション販売の形をとっており、3食分(1食二人分)が入ったパッケージなど、まとめて宅配される。

ミールキットのテスト販売を行うのは全米第2位の薬局チェーンのウォルグリーン。ウォルグリーンはスミスフィールドフーズと提携しニューヨーク・マンハッタンなどのウォルグリーンや傘下のデュアンリードの30店舗でミールキット「シェフド(Chef'd)」販売をおこなう。

2015年創業のシェフドはサブスクリプションサービスの他、コストコやクローガー傘下のハリスティーター、中西部のハイヴィー、ロサンゼルスのゲルソンズなどでも販売している。

ウォルグリーンはテストとしてマンハッタンの22店舗やブルックリンの4店舗にクィーンズ、ヨンカー、ニュージャージー州の一部でもミールキットを販売するという。価格は二人分で15.99ドルから。

ミールキット市場に本格的に乗り出すスーパーマーケットが後を絶たない。スーパーマーケット最大手のクローガーは5月、2013年に創業したホームシェフの2億ドルで買収した。クローガーは1年前から自社開発で始めたミールキット「プレップ&ペアド(Prep + Pared)」を傘下のスーパーなど一部の店舗で販売している。独自ノウハウをもつミールキット業者を買収したことでミールキットの販売拡大を目指すのだ。

クローガーに影響を与えたのが食品スーパー大手のアルバートソンズだ。アルバートソンズは昨年9月、ミールキット業者プレーテッド(Plated)を約2億ドルで買収し、セーフウェイなど傘下のスーパーを含め2,000店以上に拡大しつつある。

買収までいかなくとも大手ミールキット業者と提携して店頭販売するチェーンもある。アメリカ北東部にジャイアント・フードやストップ&ショップを展開するアホールド・デレーズでは、ミールキット業界大手のハローフレッシュ(Hello Fresh)と提携し、600店近くに展開する傘下のスーパーで販売している。

コストコはシェフドの他、一部の店舗でブルーエプロンのミールキット販売に乗り出しており、同じくシェフドを販売しているハイヴィーは自社開発したハイヴィー・ミールタイム・キットも販売中。自社開発ミールキットではクローガーのプレップ&ペアドの他、パブリクスのエプロンズ・ミールキット、HEBのHEBミール・シンプルがあり、アマゾンも自社のミールキットを持っている。

業態に関わらずミールキットを扱う店が増えることでミールキット市場の拡大はさらに加速するのだ。

トップ画像:ウエストフィールド・センチュリーシティSCのゲルソンズ・マーケットで販売されているシェフド。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。利用者として、スーパーマーケットが扱うミールキットのメリットに料理を選択できることがあります。サブスクリプションの場合は料理を細かく選ぶことができません。できたとしても面倒なんですね。一方、スーパーでは買うか、買わないか、買う場合はどれを選ぶかという選択肢があります。逆にこれがスーパーマーケットでのミールキットの欠点になっています。人には必ず好き嫌いの料理があります。嫌いまでいかなくてもわざわざ調理しようとしないものもあります。選択できることで、毎度同じミールキットでは手にするまでいかず販売が低迷してきます。自社開発ミールキットをもつクローガーがミールキット業者を買収したのはバラエティに富んだミールキットを持っているからです。先日、アマゾンゴーに行ったとき(夕方6時)、アマゾンのミールキットが結構、売れ残っていました。ミールキットの内容が頻繁に変わらないと食欲をそそられず買われなくなるのです。
人気商品や定番を残しながら新たな料理を続々と投入できないと消費者にすぐに飽きられてしまいます。

後藤文俊

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング