デザイナーの内田文郁
Image by: FASHIONSNAP.COM

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なぜ文京区・本郷三丁目に?「フミカ_ウチダ」初の直営店が登録有形文化財にオープン

デザイナーの内田文郁
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 内田文郁が手掛ける「フミカ_ウチダ(FUMIKA_UCHIDA)」が、初となる直営店を文京区・本郷三丁目にオープンした。

 

 「フミカ_ウチダ」は、中目黒のヴィンテージショップ「ジャンティーク(JANTIQUES)」を立ち上げバイイングを担当していた内田によって2014年秋冬シーズンにスタート。「アイデンティティーのある女性のための服」というコンセプトのもと素材感やライン、ニュアンスにこだわった服は、現代の自立した女性を中心に共感を生み支持を拡大。現在は「ビオトープ(BIOTOP)」や「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」など国内30アカウントで取り扱われている。

 初となる直営店は、東京大学にほど近い文京区・本郷三丁目に位置するレトロなビルにオープン。昭和9年に薬学研究所として建てられ、登録有形文化財に指定されるなど歴史ある建物だが、これまではコンビニが入居していた。物件サイトで内田が見つけ、建物内に足を踏み入れた瞬間にぐっと気持ちが動いたという。教育・研究機関が多い文京区は、「流行だけでは終わらせず、長く愛用してもらえる物作りを追求する」というブランドのビジョンともマッチした。

インテリアは内田が自宅から持ってきたヴィンテージの家具などを配置

 内田のルーツでもあるヴィンテージに通ずる「古くからあるモノの良さを生かす」という考えは、店作りにも反映された。内装は大幅に改造するのではなく、天井の傷が入った部分もそのまま残しておくなど、あえて未完成の状態でオープン。変えた部分といえばエントランスのパーツや、壁のペンキの塗り直し、電気配線を調整する程度に抑えられた。「修繕しつつ、なるべく当時の設計を生かした空間にしたかった。お店も自分のブランドと一緒に成長して、変化していってほしい」。外国人の設計士が当時手掛けたという同ビルは、交差点角に合わせてコーナーに設置されたエントランスや天井の高さから、どこか異国のような空気感を店内にもたらしている。

 物件を見つけ直営店の出店が決定したのが今年の初夏頃だったことから、2018年秋冬コレクションは店舗用の在庫を確保していなかった。そのためオープン時には2014年秋冬のデビューコレクションから2018年春夏コレクションまで過去のアーカイヴやサンプルを中心に展開し、ファンにとっても内田にとってもこれまでのクリエイションが一堂に揃う貴重な機会となった。「新しいスタートを切る上で、こうしてこれまで作ってきた服が並んだ状態をみなさんに見ていただけるのは嬉しい。私自身、一旦頭の中をクリアにしながら、また次のステップに進めたら」。2019年春夏コレクションからは新作が中心に並ぶ予定だ。

 店内には「フミカ_ウチダ」のアイテムに加えて、内田の友人が作っているベルトを同店限定にアレンジして販売。通常はメンズしか展開がないアイテムだというが、女性向けにサイジングやバックルのサイズを変えて作ってもらったという。シグネチャーブランドが揃う旗艦店としてだけでなく、内田の心を動かしたモノが集結するストアになるという。

 歩道側に大きなウィンドウを配したストアは、天井の高さも相まって開放的でオープンな雰囲気。内田は「オープンしてから一週間ほど経ちましたが、近所の方がふらっと入ってきて、文京区の歴史だったりを教えてくれたりするんです。そういう会話で生まれてくることは勉強になるし、『この建物はこうなったのね』『綺麗に使ってもらえて嬉しい』と地元の方に言っていただいて、すごく嬉しかった。ふらっと散歩のルートとして立ち寄るだけでも良くて、来ることで少し気持ちが動いたり、高揚したり、空想したり。新鮮な気分が味わえるような場所になっていけたら」と話している。

 ショップオープンに合わせてオフィスやプレスルームも同ビル内に移転。本郷三丁目を拠点に、長く愛される服作りを目指す。

■FUMIKA_UCHIDA Store
住所:東京都文京区本郷3-38-10 さかえビル1F
面積:約85平米
営業時間:火〜金 12:00〜19:00/土日12:00〜17:00
不定休
公式サイト

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