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毎年売上2ケタ増「ファーフェッチ」成長の背景と日本市場に向けた施策

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 2008年の設立以来、成長著しいデジタルマーケットプレイスの「ファーフェッチ(Farfetch)」。パートナーシップを結ぶブランドや小売店は1,000を超え、M&Aや業務提携を積極的に行い、昨年ニューヨーク証券取引所に上場するなど勢いを増している。成長の背景と展望について、ジャパン社に聞いた。

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 ファーフェッチはポルトガル出身で現CEOのジョゼ・ネヴェス(José Neves)によって創業。ロンドンに本社を構え、現在グループ全体で約3,700人の従業員を抱える。利用客は年間130万人以上、取り扱いブランド数は3,200を超え、日本を含む190カ国にサービスを提供している。

 ジャパンオフィスは2015年に立ち上げ。世界のトップ3に入る日本のラグジュアリー市場をキーマーケットと捉え、ジャパン社の体制作りを進めてきた。基盤が徐々に整い、昨年規模を拡大しオフィスを原宿に移転。マーケティングやオペレーションチーム、40ほどある国内のパートナーとのリレーションを統括するチームなど現在約60人が在籍している。日本ブランドの「タサキ(TASAKI)」や「カラー(kolor)」、「ファミリア(familiar)」などを海外向けに展開し、ブランドやセレクトショップといった新規パートナーの取り込みも行なっている。

 国内の売り上げは毎年2ケタ成長で、グローバルと比較して男性ユーザーの比率が39%と高いのが特徴。ブランドでは「グッチ(GUCCI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™)」などが人気で、カテゴリーではウェア、アイテムではカクテルドレスなどのオケージョンウェアの売れ行きが良いという。日本はまだECの利用率に成長の余地があると見て、今後はECの購買文化の促進に加え、サービスの認知向上に向けた施策に取り組む。

 ジャパン社が課題の一つに掲げる認知度向上については、サービス内容に加え「マーケットプレイス」という概念の理解を広めていく考え。「マーケットプレイス」とは、売り手と買い手が自由に参加できる取引市場のことで、ファーフェッチではEC上でブランドやセレクトショップ、百貨店が扱う商品と消費者を繋ぐ役割を担っており、サイズやカラーの在庫の有無やロジスティックを提供し、快適なショッピング体験を提供するのがサービスの仕組みだ。

 店頭価格よりも安く購入できる場合があることもユーザーにとって魅力的なメリットの一つで、これは商品を買い付けているセレクトショップが値付けを自由にできることや、国・地域ごとのセール時期の違い、為替の影響によるもの。そのほか、セールとは別にプロモーションの一環でディスカウントクーポンを定期的に発行し、既存および新規ユーザーへの購買意欲を高めている。

 そして今回、ジャパンのオフィス内に「トウキョウ・スイート(Tokyo Suite)」をオープンさせた。ブランドが掲げる、"カスタマー、クリエイター、キュレーターを繋げる場"の創出を目的にしたオフラインの取り組みで、海外ではロンドンやニューヨークのオフィスですでに実用化しているサービス。国内でプレス窓口がないブランドのアイテムを主に取り揃え、メディアなどでの掲載露出を増やすための貸出業務を担うプレスルームの用途に加え、上顧客に向けてパーソナルスタイリングサービスを提供する。利用客はスタイリストからアドバイスを受けたり、フィッティングすることができる。オープン時にはオーストラリアブランド「マッグロー(MacGraw)」やデンマークブランド「ガニー(GANNI)」など日本では取り扱いのないブランドをはじめ、ファーフェッチ傘下のセレクトショップ「ブラウンズ(Browns)」スニーカーを扱う「スタジアムグッズ(Stadium Goods)」のアイテムをラインナップ。ブランドやアイテムは随時入れ替えていくという。

 サービスとマーケットプレイスの認知・理解向上に加え、ジャパン社が中期的な課題として挙げるのが、ECに付随するロジスティックや決済システムなどのソリューションを提供するB to Bのサービス「FPS(ファーフェッチ・プラットフォーム・ソリューション)」の強化。ファーフェッチでは「シャネル(CHANEL)」と提携し、店舗のデジタル化をサポートしているほか、「トム・ブラウン(Thom Browne)」のニューヨークとロンドンの店舗では在庫管理システムやECサイトのエンジンの提供、カスタマーセンター部門を受託し運営しており、今後これらのサービスの国内導入を進めていくという。

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