Courtesy of TSI GROOVE & SPORTS
アウトドア関連ビジネスが好調なのは、最近発表された「ユーキャン新語・流行語大賞」のベスト10に「ソロ・キャンプ」がランクインしていたことでも明らかだろう。ショッピングセンターでは、アウトドアに大きなスペースを割くようになっているが、いよいよ百貨店も出店のターゲットになり始めているようだ。
アウトドアライフスタイル関連企業のスノーピークは今年2月19日に、伊勢丹新宿店メンズ館に出店を行った。広さは8㎡と3坪にも満たないが、人気の焚き火用ウェアなどのアパレル製品とアウトドア小物がアソートとされている。同店はメンズウェアでは日本一の坪効率を誇る店であり、「スノーピーク(Snow Peak)」の出店はファッション業界を驚かせている。
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百貨店では、百貨店をメインの卸先にしているアパレル企業の不振が深刻化している。5大大手と呼ばれるアパレル企業があるが、レナウンの破産に加えて、オンワード樫山、TSIホールディングス、三陽商会、ワールドなどが大々的な百貨店からの店舗の撤退を発表しており、その空床化が懸念されている。その空床対応として「スノーピーク」などのアウトドア関連企業が有力視されている。
新潟県三条市に本社をおいているスノーピーク社の2020年12月期決算予想は、売上高162億2000万円(前年比13.7%増)、営業利益13億3000万円(同43.9%)、経常利益13億6600万円(同41.9%増)、親会社に帰属する当期純利益8億200万円(同88.7%増)とコロナ感染もどこ吹く風という絶好調ぶりだ。
キャンプと並んで、「3密」回避のアウトドアスポーツとして注目されているのが、ゴルフだ。緊急事態宣言解除の5月25日から半年で、ゴルフ人口は17万人増えたと言われ、とくに若い世代の新規女性客が増えているという。女子プロゴルフで大活躍している原英莉花プロと契約しているTSIグルーヴ&スポーツが擁するウェア中心のゴルフブランド「パーリーゲイツ(Pearly Gates)」は、第2四半期(6~8月)が前年比36.6%増、第3四半期(9~11月)が同11.4%増。第2四半期&第3四半期合計では22.5%増と好調だ。
これはアメリカでも同様で、NGF(全米ゴルフ財団)が公式ホームページで発表した今年7月のゴルフ用品(ギア)の売り上げは、3億8900万ドル(約404億円)で、1997年に統計を取り始めてから単月で最高金額になったという。続く8月も3億3100万ドル(約344億円)と好調を維持している。特に初心者用のクラブ・セットの販売が絶好調で、メーカーの供給が追い付かない状況だという。
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