我々ビートラックスは、これ前に多くの企業やスタートアップ起業家に対して、サービス開発に対するコンサルティングを提供している。
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その中でも、現在進行中の福岡市主催のグローバルチャレンジ、内閣府アクセレレーションプログラム、経産省による始動 Next Innovator、大企業向けサービスデザインワークショップなど、世界規模での展開を想定したサービスに対するセッションを通じ、累計250以上のサービスへのサポートを通じて、社内起業家やスタートアップが新規サービスを生み出す際に外したくないポイントを抑えるようにアドバイスすることが多い。
サービスアイディアを検証する際の15のチェック項目
そんな活動の中で、どんなサービスをデザインする際にも必須になってくる共通点があることが見えてきたので、まとめてみることにした。これらはスタートアップでも、新規事業でも、利用できる内容になっているので、活用してもらえると嬉しい。
1. どのような課題を解決しようとしているのか?
スタートアップが失敗する理由のトップが「市場が求めないサービスを作ってしまった」である。ユニークなものを作ろうと死すぎるが故に、世の中の誰も欲しがらないサービスを作ってしまうことが意外と多い。
>>2020年に消滅した18のスタートアップとその理由
2. そのサービスの具体的な特徴を一言で表現できるか?
サービスの特徴を説明する際に、素人に対して一言でスパッと説明できると魅力が伝わりやすい。例えば、Gmailは”イケてるメールサービス”, iPodは”11000曲をポケットに”, Facebookは”友達の情報がたくさん手に入るプラットフォーム”
>>海外ブランド ぶっちゃけキャッチコピー大賞20選
3. そのサービスがユーザーに与える具体的なメリットはいくつあるのか?
サービスアイディアを考える際に最も重要なのが、ユーザー視点に立っていること。そのサービスを利用したユーザーが具体的にどのようなメリットが与えられるかを客観的に考える必要がある。
>>お客様第一主義とユーザー中心デザインの違い
4. 以前に同じような課題解決をトライしたサービスはあるか?その結果は?
世の中に課題があれば、それに対してこれまでにソリューションが提供されてきていることが多い。しかし、何かしらの理由でうまくいっていなかったり、タイミングが合わなかったりすることもあるので、過去の事例からしっかり学んでおこう。
>>世界を変えられなかった12のサービス ~第一次ドットコム時代のアイディア~
5. MVPを作成するのに必要な時間は?
アイディアを形にしてユーザーテストを行う際に必要な最小限のサービスがMVPである。このMVPを作成するために必要な時間を算出することで、より現実的なロードマップを作成することが可能になる。
>>コンコルドの失敗から学ぶスペック至上主義の危険性
6. ポテンシャルユーザーへのインタビューは行ったか?
誰も欲しがらないサービスを作ってしまうことを避けるために、アイディアレベルでもポテンシャルユーザーへの聞き込みは重要。もちろんMVPができてからのテストもとても大切。
>>実践デザイン思考!量より質を極めるユーザーリサーチ基本のき
7. そのサービスを真っ先に使ってくれる人は誰?
プロトタイプができたら、まずは身近な人たちに利用してもらってフィードバックをもらおう。家族でも友人でも、真っ先に利用してくれそうな人を準備しておく。
>>デザイン思考のプロセスだけでは革新的な製品が生まれない?説
8. 同じようなアイディアのサービスがすでに存在しているか?
もうすでに同じようなサービスが存在しているからといって、諦める必要はない。FacebookやZoomなど、意外と多くのヒットサービスは後発で、より良い内容を元にユーザーからの人気を集めている。
>>Clubhouseで明確になった後発サービスが勝つための5つのポイントとは
9. 他の企業が真似しにくい特徴とは?
優れたサービスアイディアだけど、リリースした後に真似されやすかった場合、生き残れない可能性もある。特にデジタル系のサービスは類似サービスが作りやすいため、自分たちにしかできない特徴や、一気にユーザーを囲い込む作戦などの障壁を作っておきたい。
>>インスパイアとパクリの境界線とは?
10. バリュープロポジションは作成したか?
自分のサービスアイディアを客観的に評価する際に用いられるのが、バリュープロポジションキャンバス。そのフレームワークを活用することで、顧客の視点にたち、深掘りすることで、より本質的なサービスを作り出すことが可能になる。
>>【図解】バリュープロポジションの定義とキャンバスの使い方を解説!
11. 初期ユーザーの獲得方法は?
サービス自体の精度を上げるとともに、忘れてはならないのが初期ユーザーの獲得方法。現在大人気のサービスでも、実は初期の頃にはかなり地道な方法でユーザー獲得をしていたりしている。とりあえずは、最初の100人をどう集めるか。その手法を考えておこう。
>>【インスタ、エアビー、Slack等】人気サービスの初期ユーザー獲得方法
12. そのアイディアをピッチしてみたことはあるか?
製作側がその魅力を100%理解していたとしても、それが相手に伝わらないと意味がない。最も効果的な方法が、ピッチをしてみること。聞く相手は、そのサービスについてほとんど知識がない人であれば、投資家でなくても良い。何も知らない人でも、数分のピッチを聞くだけでその内容と魅力が伝われば合格。
>>今さら聞けないスタートアップピッチの基本
13. 投資家が投資したくなる理由は?
一般的に、新規サービスはユーザーメリットの最大化を進めるため、最初から売り上げの獲得を狙っていないケースが多い。その場合、初期投資を受ける必要がある。スタートアップであれば投資家、社内事業であれば、上司からの予算獲得を達成するためにはどうすれば良いのか?最も効果的な方法は、投資する側からの視点を持ち、サービスの検証を行うこと。
>>VCに関してもっと早く知っておきたかったリアルな実態
14. アイディア一発勝負になってないか?
新規サービスを考える際にはもちろんアイディアが不可欠になる。でも、ついつい突飛なアイディアだけで勝負しようとしがち。どうしても多くの人は稲妻に打たれたような、”一瞬のひらめき”を追い求めてしまいがちだ。でも、おもしろアイディアが思いついただけで勝てるほど甘くない。”何”をやるかと同じぐらい、”どう”やるかが重要なのだ。
>>ヒットサービスに重要なのは “革新的アイディア” ではない!?
15. そのプロジェクトをやってて楽しいか?
最後に最も重要なポイント。そのプロジェクトが楽しいかどうか?例えそれが仕事であっても、楽しくなければ長続きしないし、クオリティーも上がらない。ちなみに、現在人々に愛されているサービスのその多くが、遊びの延長としてのプロジェクトとスタートしている。
>>サイドプロジェクトから生まれた大ヒットサービスたち
どこからスタートして良いかわからない人はUXデザインのプロセスがおすすめ
上記のようなポイントを抑えても、ぶっちゃけどのようなステップで新規サービスを作れば良いのかがわかりにくい状況も多い。というのも、現代では情報があまりにも多すぎて、それらに振り回されすぎて右往左往しがち。そんな時は、下記で紹介されているUXデザインのプロセスが一つのガイドラインになるのかな?と思う。
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