btrax

2022年注目のトレンドとサービスをピックアップ

btrax

サンフランシスコ発デザイン会社の公式ブログ

フォローする:

— ADの後に記事が続きます —

2022年がスタートした。アフターコロナなのか、まだまだコロナ中なのかも微妙な状態だが、人々の生活と働き方が大幅に変化したことで、世の中には解決しなければならない課題が数多くある。

特にテクノロジーを活用して課題解決を進めるスタートアップにとってみると、今年こそはより良い一年にするために、その存在価値が問われてくる。

今年も、成長する可能性があると思われるトレンドを5つにまとめてみることにした。

今回紹介するこれらの分野とサービスは、世の中の新しい課題に対するサービスと、テクノロジーの発展がもたらす機会を兼ね備えている。

2022年に注目したいトレンドとサービス

  1. 分散型チームに対応するサービス
  2. ミールキット系サービス
  3. ローコード/ノーコード系サービス
  4. メタバースがやってくる
  5. ネオバンク/カード系

分散型チームに対応するサービス

世界的なパンデミックの拡大により、2020年ごろより多くの企業がリモートワークを採用している。その流れは現在でも続いており、MicrosoftやAmazon, Facebookなど、アメリカの大手テクノロジー企業の多くが、半永久的にリモートワークを許可している。

そんな中で、コスト削減やより最適なライフスタイルを求め、勤務地と異なる地域に引っ越すスタッフも多い。アメリカでは、本社と異なる州に従業員が一人でもいると、その州に対しての法人登記と税務処理が求められ、かなり面倒な手続きになる。

また、リモートワークの仕組みを逆手にとって、世界の各地にスタッフを抱えるような分散型の組織を進めている企業も増えてきている。それぞれの国で労働法も税法も異なってくるため、給与の支払い、税務処理、法人手続きは困難を極める。

そんなニーズに合わせ、分散型組織向けのソリューションを提供するスタートアップに注目が集まってきている。

注目のサービス

  1. deel
  2. remote
  3. Gather

また、オンラインミーティングをより活性化させるために、多くの企業がリモートワークショップや、ゲームを利用してチームビルディングを行っている。そんなニーズに対して、ミーティング自体をゲームにするGatherというサービスも注目。

ゲーム感覚でミーティングができるGatherのサービス
ゲーム感覚でミーティングができるGatherのサービス

ミールキット系サービス

ステイホームになって日常生活が最も変化したのが、外食率の低下だろう。日本だと夜空いているレストランが減り、アメリカの多くの都市では、そもそもレストラン内で食事すること自体に規制がかかったりした。

それも現在は少しは緩和されているが、まだまだ大勢で外食をする雰囲気は戻っていない。そうなってくると当然、代替手段が求められる。主にレストランでテイクアウトをするか、UberEatsなどのフードデリバリー系サービスを利用するか、自炊するかになってくる。

レストランに行ってテイクアウトするのは少し面倒だし、フードデリバリーは割高になりがち。そして普段から料理をしていない人にとって自炊は結構ハードルが高い。

そんなニーズにぴったりなのがミールキット系サービス。ホームシェフやホームクッキングとも呼ばれる。オンラインで好きなメニューを選ぶと、その材料が調理法と合わせて人数分送られてくる。

それも軽く調理するだけの状態で準備されているため、普段料理しない人にも人気が高まっている。

注目のサービス

  1. Daily Harvest
  2. Blue Apron
  3. Homechef
  4. HelloFresh

主にアメリカの都心部に住む一人暮らしのユーザーに人気が高まっているミールキット系サービスは、月々のサブスクが基本。その料金に応じた回数の準備済みの食材が送られてくる。

元々は忙しい人向けのお手軽調理セットだったのだが、ステイホーム需要に相まって、爆発的に普及し始めている。

調理方法と必要な食材が同封されているミールキット例
調理方法と必要な食材が同封されているミールキット例

ローコード/ノーコード系サービス

非エンジニアや技術バックグラウンドがない人でも各種アプリケーションが作成可能な仕組みとして、簡単なコーディングが求められるローコード系、そして全くコーディングが必要とされないノーコード系のサービスがここに来て注目を集めている。

この分野の定義は難しいが、Pitchbookでは「最小限のコーディング要件で新しいアプリケーションの作成を迅速化し、非プログラマーのためのツールを提供する」ツールと定義している。

そもそも比較的使いやすいローコードやノーコード系のサービスは、すでに10年前からあるにもかかわらず、その普及は限定的だった。

例えば、近い概念のWixやInstapageはWebサイト向け、ShopifyやBASEはECサイト向けでそれなりのユーザーを獲得しているが、本格的なアプリケーションではなかった。

ここに来て、最近多くのローコード/ノーコード系サービスを提供するスタートアップが巨額の資金調達を行い、成長フェーズに入り始めている。

注目のサービス

  1. Webflow
  2. Bubble
  3. Zapier
  4. Kintone

このトレンドを牽引する要因の一つが、いわゆる “DXブーム” だと考えられる。これまではテクノロジー利用にあまり積極的ではなかった分野の企業も、今後は効率アップや新規サービス創出のためにデジタル化を進める必要性が急激に高まっている。

その一方で、テクノロジーバックグラウンドの無い組織がいきなりDXを行おうとしても、何から始めて良いかわからないのが実情。そこでまずはローコード/ノーコード系サービスを活用することからスタートするケースも多いと考えられる。

実際、Googleで “Low Code ” の検索数は2017年から376%増加。2018年夏に関心が爆発的に高まり、その後も高水準で推移している。

“Low Code” の検索数: Google Trends
“Low Code” の検索数: Google Trends

メタバースがやってくる!

はい。やっぱり来ましたメタバース。2021年の下半期スタートアップ流行語大賞にも選ばれそうなこのキラーワード。でもぶっちゃけその実態に関してはよくわからないというのが多くの人の感想。

では、2022年にこのバズワードはどんな感じになっていくのだろうか?

元々メタバースは、ゲーム業界ではすでに一般的な概念だった。仮想現実の世界を再現しようとしたゲームは2000年代前半からあったし、ユーザーアバターを投影するタイプもいくつか存在してた。

しかし、それまでは一部のファン向けの世界観だったものが、テクノロジーとデバイスの進化、そしてパンデミックの影響により、オンライン世界での交流が急激に進んだことで、一気にメインストリームになりそうな気配がある。

2021年にメタバースに投資された104億ドルのうち、72%以上にあたる75億ドルはゲーム会社に流れている。しかし、FacebookがMetaに生まれ変わったことで、このトレンドはより多くの人の目に触れるようなった。

注目のサービス

  1. Crucible
  2. Varjo
  3. Powder
  4. Madeium

また、メタバースがゲーム業界以外の産業からも注目が集まるにつれ、さまざまな活用方法の模索が始まっている。例えば、リテール大手は、今後のコミュニケーションや販売戦略においてメタバースをどのように活用できるか考え始めている。

これは、ブロックチェーン、NFT、AR、その他の拡張現実技術の分野でソリューションを開発するスタートアップとのコラボが進む可能性を示している。

特に、ファッションや化粧品などの小売ブランドは、メタバースとWeb3ソリューションの早期採用者になる可能性が高い。

Nikeが2020年1月に設立した、NFTとしてバーチャルシューズを製造するスタートアップ、RTFKT Studiosを最近買収したことも一つのバロメーターだろう。

Nikeが買収したスタートアップRTFKT Studiosによるデジタルスニーカー
Nikeが買収したスタートアップRTFKT Studiosによるデジタルスニーカー

ネオバンク/カード系

コロナの影響であまり外に出なくなると、銀行の店舗に行くことも少なくなっている。加えて、キャッシュレス支払いが進んだおかげで、ATMにお世話になる機会もかなり減った。そうなってくると「そもそも銀行の価値ってなんだっけ?」という気持ちになってくる。

というのも、レガシーサービスの代表と言っても良い銀行やクレジットカードの利用体験はお世辞にも良いとは言えない。オンラインバンキングはかなり使いにくいし、クレジットカードの申し込みから支払いに関する体験もかなり煩雑だ。

そんな時に例えば、Appleがめちゃくちゃスムーズな体験と、アプリを通じた透明性の高い情報表示を行ってくれたとしたら、一気に好きになってしまう。

いや、実はアメリカではすでに数年前からApple Cardと呼ばれる、見た目も体験も素晴らしいデザインが施されたクレジットカードが存在する。

一度その別次元の体験をしてみると、既存の銀行系カードの体験があまりにもポンコツすぎて戻れなくなってしまう人が続出している。

そしてその流れを汲むのがネオバンク系のスタートアップサービス。ネオバンクとは、その銀行業務を全てオンラインだけで行う、非店舗型の銀行サービス。

それも、スムーズなデジタル体験を最優先し、まるでSNSアプリを利用しているような感覚で気軽に利用できるようなアプリを提供している。

具体的なメリットは、煩わしい手続きながない。店舗に行く必要がない。わかりやすいアプリで24時間リアルタイム情報が表示される。多くのサービスが無料。といった、非常にユーザー視点でのサービス設計がされている。

プラス見た目もかなり洗練されているクレジットカードを、煩わしい手続きなしでアプリ経由で一瞬で獲得できる。そして、多くの場合、ほとんどのサービスが無料で提供される、夢のようなタイプの金融サービスとなっている。

注目のサービス

  1. Chime
  2. Neon
  3. Revolt
  4. Varo
  5. B/43

日本ではまだまだ知名度が低いかもしれないが、アメリカでは若者を中心に既存の銀行離れ & ネオバンクへのシフトが進んでいる。特にユーザー体験を最優先するZ世代には絶大なる指示を得ている。

これも最新テクノロジーを最大活用し、UXデザインに注力したことで生み出された新しいトレンドだろう。

多くの銀行がその生き残りに必死になる中で、よりユーザーとの距離の近いスタートアップが、そのデジタルサービスを武器に金融革命を生み出しているのも非常に2022年っぽいなと感じる。

ネオバンクを代表するスタートアップ: neon
ネオバンクを代表するスタートアップ: neon

まとめ: スタートアップサービスがより我々の生活を良くする

こんな感じで2022年のスタートアップトレンドをまとめたが、その多くがユーザーの日常生活にかなり密接に関連している。それも、大きな課題を解決してくれるサービスが多い。

2022年はかなりワクワクする一年になりそうだ。今年もbtraxをよろしくお願いします。

みなさまにとって、2022年が素敵な年となりますように!

最新の関連記事
Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング